表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

++エピローグ++

ZZZzzz...

 寺島家の部屋のベッドから、小さないびきが聞こえる。

 鼾の主は、櫻井 奈々子である。

 その奈々子が、今、夢を見ている。


「解決出来たんだね、お兄ちゃん」

 そう言ったのは、例の瓜二つの少女だ。

「ああ。これで俺も、あの世に逝ける」

「何言ってんのお兄ちゃん? お兄ちゃんはこれから、あたしの体で生きて行くんだよ」

「え、俺があの世に逝って、お前にこの体が返るんじゃないのか?」

「本来ならそうなんだけど、神様にお願いしたの。お兄ちゃんとずっと一緒が良いって」

「言ってる意味が解らん」

 と、首を傾げる奈々子。

「一つの体を二人で使うって事なんだけど、解らない?」

「と言うとつまり、この体にお前と俺の二人が入るって事だよな?」

「そうだよ」

「お前、俺に相談無しに勝手に決めたのか?」

 その問いに少女は、首を横に振り、

「お兄ちゃん、あたしと約束したじゃない。両親が殺された時、死ぬまでずっと一緒だって。けど、あの後あたしは親戚の叔父さんに引き取られ、お兄ちゃんはお爺ちゃんに引き取られた」

「確かに約束はした。だからって、勝手に決める事無いだろ。それより、俺はこの体を早く出たい」

「何で?」

「俺までゴミ子なんて呼ばれるのは嫌だ」

 奈々子がそう言うと、少女は鋭い目つきでこう言った。

「そのゴミ子って言うの、誰から聞いた?」

「久瀬って奴だけど?」

「それ、本当?」

 その時、奈々子はとても恐ろしい何かを感じた。

「お前、何考えてるんだ?」

 その問いに少女は、

「あんな男もう捨ててやる!」

 と、吐き捨てた。

(奈々子の奴、ゴミ子と呼ばれるのが相当嫌なのか)

 と言うのは、敢えて口にしない奈々子である。




多分批判が沢山来るだろうな。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ