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【鋼の青魔】鋼の肉体を持つ青魔導士~敵の技をラーニングするが、自分を最強の戦士だと勘違い~  作者: ハリネズみ
第1章:鋼の肉体と青魔法

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第17話:奥義の継承!

里での修行が佳境に入ったある日のことである。

それぞれが修行、研修、現場管理に励んでいる最中、空の色が突如として一変した。

雷雲と共に現れたのは、かつてトオルたちを苦しめた「サンダーバード」――よくもまあ、また現れたものである。


「総員、警戒! 電撃が来るぞ!」

ゲンの叫びと同時に、サンダーバードから猛烈な電撃が放たれる。

しかし、ゲンは慌てず前に出ると、その両腕を広げて【守護障壁カヴァーリング】を展開した。

「ぬんッ!」

光が道場一帯を包み込み、凄まじい電撃をすべて無効化する。その光景に、トオルは感激する。

(テロップ:スキル【守護障壁カヴァーリング】をラーニングしました)


そして、トオルは即座に反撃に転じた。

「遠距離攻撃ならこれだ――【サンダー】」トオルの指先から電撃が走る。

雷属性を宿すサンダーバードにとって、同属性の攻撃は有効ではなかったが、さすがにびっくりしたようで、トオルを見つめている。

「トオルさんのサンダーでも無理だったか ……でも、こいつはどうだ!」

声を上げたのはカイルであった。

魔物の位置を冷静に見極め、弓に「闇属性」の魔力を付与し、弦を限界まで引き絞った。

「こないだの借りに利子を付けて返してやる! 受け取れ!!」

放たれた矢は、サンダーバードの翼の付け根を正確に貫いた。

闇の侵食により飛行バランスを失った魔物は、叫びを上げて地上へと墜落する。


「カイル、やるじゃない!」

エルナが驚きの声を上げる。

カイルは「ふっ、見てくれたか、エルナさん……」と心の中でガッツポーズを決め、追撃の合図を出した。

「トオルさん、師範! 今だ!」

地上に落ちたサンダーバードに対し、トオルとゲンが同時に踏み込む。

ゲンの一撃必殺の拳と、トオルの重圧を乗せた剣が同時に叩き込まれ、ついにサンダーバードはその場で息絶えた。

静寂が戻り、歓喜に沸く修行場で、ゲンが重い口を開いた。


「……トオルよ、すまなんだ。お主に雑用ばかりを押し付けたのは、わしの私情じゃ。意固地になっていた。わしはかつて、家族を……」

ゲンは自らの悲劇的な過去と、守るための武を求めた経緯を静かに語り聞かせた。

そして、トオルの目を見据えて問いかける。

「わしはこの守護障壁カヴァーリングの練成に生涯を捧げた。

 ……お主にこれを継承しようと思う。待たせたな」

ゲンが再び、障壁を練り上げる。

するとトオルは、ゲンの隣に立ち、まったく同じ構えをとった。

するとトオルの周囲に、ゲンが展開したものと寸分違わぬ、強固な光の障壁が立ち上がった。

「な……ッ!?すでに見極めたというのか……!?」

ゲンのみならず、エルナや弟子たちも呆気にとられ、言葉を失う。

しかし、トオルは一人納得したように頷く。

「師範、感謝いたします。ようやく理解しました。やはりあの『修行』こそが、万象の中で真髄を見つけ出すために必要なトレーニングだったのだと。」

「は……? 雑用って、さっき言ったの聞いてなかった?」

「いいえ、聞いておりました。魚を正確に捕らえる『精密動作』、土嚢づくりによる『精神集中』、最適な薪を見極める『構造理解』、巨岩をスムーズに運ぶ『重力移動』、殺戮魔熊キラーベアへの『凶兆感知』。

 これらの修行が礎となり、すべてがこの極意に至るための最短ルートであったのだと。」

ゲンは、雑用を都合よく解釈されたことに困惑したが、その資質を前に苦笑いを浮かべた。

「師範。改めまして、感謝を申し上げます」

「……そうか。奥義を継承できたお主がそういうのなら、それが最短ルートなんじゃろ! 弟子たちにも同じ修行をさせ、我が奥義を継承させてみせるぞい!」

やる気に火が付いたゲンの傍ら、厳しい修行の不安を感じた弟子一行は落胆した。


一方、その輪の隅でカイルは呆然としていた。

「……あれ? 俺、さっき闇属性の魔法を初めて披露したんだけど、みんな気づいてない?」

今まで秘匿にしていた闇属性魔法というスキルがお披露目早々、トオルの規格外なインパクトに完全にかき消され、カイルの闇魔法を覚えている者はいなかった。

エルナですら「トオルさんって本当に凄いわ……」とトオルの筋肉と才能に見惚れている始末である。

カイルは、静かに肩を落とすのだった。


こうして、トオルは師範の究極奥義をその手に収めた。

エルナを除く一行は新たなスキルを加え、よりたくましく成長したのであった。


次回、2026年2月26日19時10分更新です!


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