一時的な覚醒
ウィンディとホルス、そしてスティアの3人が、襲いかかってくる魔獣や魔物達を次々と倒していくおかげで、5人は霧の中を順調に進む事ができた
「悪いな、みんなに任せちゃって」
「何言ってんの、ラオトが苦手な相手を代わりに倒してあげるのが仲間ってもんでしょ」
「そうだぞ、逆に俺達の苦手な敵が来た時はラオトに倒してもらうからな」
「あぁ、そん時は俺に任せろ」
「ヒューヒュー!頼もしいね、まぁラオトは相性の問題があるから仕方がないとして、それよりも、、、」
スティアは自分の後ろを歩く、どこか深刻な表情をしたアレスを見つめた
「アンタはなんでサボってる訳?」
「なんだ?我が動いてしまっては、堕天使の見せ場は一つも無くなってしまうぞ」
「それもそうだね、それじゃあずっとそのままサボっててねー」
「、、、えっと、アレスどうしたの?今日は随分と控えめだけど」
「そうだよ、いつもならスティアと魔獣の奪い合いをして、結局アレスが勝って「ハハハ!残念だったな堕天使よ!」とか言ってるのに」
「いいのいいの、今日は調子悪いみたいだし、そっとしておこ」
「、、、それは善意なのか?」
「、、、確かにな、我も少しサボりすぎたかもな」
「へ?」
スティアは嫌な予感を感じ、その予感は見事に的中した。アレスは目を瞑り深く深呼吸をすると、周りを漂う禍々しい霧を吸収し、深く息を吐くのと同時に悪魔特有のオーラを解き放った
「フハハハハハハ!やはり魔王領の魔力は格別だな!力が湧いてくるぞ!」
その様子を見たスティアは思わず後退りをした
「うええぇぇ、ここの汚い魔力を吸収するなんて、信じられない!」
「何を言うか!魔王領の魔力ほど、強力で美味なものは他にはないぞ!」
「おぉ!アレスが元に戻った、、、のか?」
「あぁ、完 全 復 帰 だ! 一時的だがな」
「一時的?どういう事だ?」
「今、我は、取り込んだ魔力を動力源に、無理矢理 気持ちを高めている、その魔力がきれたら、また先程のような状態に戻ってしまうのだ」
「へぇ、つまり一時的な覚醒って事か」
「そうだとも、まぁ城に着くまではきれないだろうが、なるべく急いだ方がいいだろう」
「それもそうだな、急ごう」
5人はアレスの魔力がきれる前に城にたどり着く為に、さらに進むスピードを上げていった。




