魔王領
東門の先は魔王領、、、といっても、特に景色が変わる事はなく、今までの道のり通り、石と土とほんの少しの草の混じった上り坂になっていた。しかし、この先の雰囲気は今までの道のりと全く違って、辺りが異様なほど静まり返っており、この世界の素人であるラオトでもはっきりと分かるほどの濃い魔力が空気中に漂っていた。その濃い魔力が霧を形成し、静けさも相まって、この先の道は不気味な雰囲気を放っていた
「ここから先は魔王領だ、みんな、気を引き締めて行くぞ!」
「おー!」
ラオトら一行は士気を高めた後、目の前に広がる霧の海を進んで行った。霧の中は非常に視界が悪く、進むにつれて一寸先も見えないほどに濃くなっていった、しかし、スティアが覚えておいた便利魔法のおかげで、霧の中でも目的の方向が常に見えており、特に迷子になる事なく、順調に霧の中を進む事ができた。
しかしここは魔王領、このまま順調に進める訳もなく、城に向かう道中、様々な魔人や魔獣などに遭遇した
空を飛ぶ魔獣の集団に襲われた時は、、、
「任せて!エアーバスター!」
スティアが空へ手を伸ばし魔法を叫ぶと、スティアの手から無数の光線が繰り出され、大量に飛んでいた魔獣を一匹残さず撃ち落とした
「どう?みんな今の私の活躍見た?」
大きな亀のような魔獣に遭遇した時は、、、
「私に任せて!」
ウィンディは、動きの遅い魔獣の攻撃を俊敏な動きで次々と避けていき、その魔獣の弱点である首元につくと「疾風斬り」と叫び、持っていた剣で勢いよく魔獣の首を斬り落とした
「ふふーん、鈍い魔獣なんて、私の敵じゃないね」
小さな蟻のような魔獣に囲まれた時は、、、
「俺に任せろ!」
ホルスはそう言うと、背中に背負っていた大槍を取りだしと、勢いよく大槍を構えた
「くらいやがれ!!アポリプト!!」
ホルスが大槍を振り払うと、魔獣どころか辺りにあった木々すらも勢いよく吹き飛ばされた
「フン、朝飯前だぜ」
3人が続々と活躍する中、すばしっこい敵が多いせいであまり活躍できていないラオトと、今朝からずっと調子が悪く、見せ場をスティアに取られていたアレスは、勢いよく前へ進んでいく3人の後を、すこし申し訳なさげについて行った




