恐怖の探索
ラオトはアレスを探しに、ウィンディと共に書物庫の奥へと進んだ、書物庫の奥は薄暗く物が乱雑に置かれており、いまにも何かが出そうな雰囲気だった
「うぅ暗い、、、」
ウィンディはその雰囲気に怯えており、ラオトの後ろに隠れながら恐る恐る進んで行った
「なぁ、本当にこんな所に居るのか?」
「うーん、確かにこっちに向かって行ったはず、、」
ウィンディは、あまりの人気の無さと静けさ、そして恐怖により自信を失っていた
「ねぇねぇ、もう帰らない?もしかしたら私の見間違いだったのかも、、、」
「分かったよ、ただもう少しだけ探してもいいか?」
「うん、、、」
ウィンディは今にも帰りたい様子だったが、自分のせいでここに来ることになってしまった為、泣く泣くラオトの要望を飲んだ
「それじゃあ、次はあっちを、、、」
ラオトが進もうとした時、床の脆い部分を踏んでしまったらしく、「ギィ」と大きな音を立てた
「何何何!?なんの音!?」
「悪い、俺が床を踏んだ音だ」
「、、、そっか」
ウィンディは正体不明の音に思わずパニックになったが、音の正体が分かると少し落ち着いた
「えっと、、、無理はしなくてもいいんだぞ、ウィンディは先に帰ってるか?」
「それはダメ!!」
ウィンディはこの状況で絶対に一人になりたくなかった為、全力でラオトの提案を拒否した
「そうか、もう少しだけ見ていくけど大丈夫か?」
「、、、うん」
ウィンディは、いつものような自信満々の明るい声ではなく、恐怖のあまり今にも泣き出しそうな程弱々しい声になっていた
その後二人が暗闇の中を進んでいくと、ふと物陰から視線を感じ、それに気づいたウィンディが咄嗟に剣を構え、絶叫しながら視線のする方向に剣を振り翳した
「いやぁぁぁぁぁ!!」
「お、おい」
ラオトはウィンディを止めようとしたが、時すでに遅く、ウィンディの攻撃により視線を感じた物体は真っ二つになっていた
「はぁ、はぁ、、、ってあれ?」
ふと我に返ったウィンディは、目の前にある真っ二つに切られた物体を見ると、それはただのお人形だった
「なんだ、ただの人形だったのか」
「はぁ、なんでこんな所に置いてあるの、、、」
二人は気を取り直し、再び前に進み始めた
「あのお人形大丈夫かなぁ、弁償とか言われないかな」
「おいおい、さっきまであんなにビビってたのに、もう弁償の話しか?」
「正体が分かっちゃえば、全然どうってことないね」
「そういうもんか」
その時、突然二人の近くにあった本棚から本が数冊落ち、バタンと音を立てた
「何何何!?」
「、、、あの本棚だな」
二人は恐る恐る本が落ちた本棚へ近づいた、しかし二人とも中を見る程の勇気が出ず、ただ目の前にある本棚を見つめていた
「、、、ウィンディ、見ないのか?」
「、、、ラオトの方こそ」
「、、、それじゃあ一緒のタイミングで見よう」
「、、、いいぞ」
「、、、セーの」
ウィンディの合図で二人は棚の中を覗いた、すると、その中には赤い目のようなものが見えた
「うわぁぁぁぁぁ!!」
「いやぁぁぁぁぁ!!」
二人は咄嗟に武器を構え、ラオトは土魔法で本棚を叩き潰し、ウィンディは潰れた本棚を剣で木っ端微塵になるまで切りつけた
「はぁ、はぁ、」
二人は咄嗟に動いたせいで息切れを起こしていた、その時、本棚だった残骸から数匹の小さな魔獣が飛び出した
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
二人は飛び出た魔獣に驚き、絶叫しながら全力疾走で走り出した、そして走り続けること数分、二人はようやく疲れたのか、走りを止めた
「はぁ、はぁ、ビックリしたな、、、」
「はぁ、はぁ、そうだね、、、」
その時、二人の背後から突然声が聞こえた
「誰じゃ?」
「!!!」
「!!!」
二人は顔を合わせ、恐る恐る後ろを振り向いた




