知恵は力
ラオトは図鑑エリアに居るウィンディの元へ向かった。そこにいたウィンディは、何やら真剣な目つきで手に持っている本を読んでいた
「おーい、ウィンディ」
ラオトが声をかけると、ウィンディはすぐに反応した
「ラオト、どうしたの?」
「ここにどんな本があるか分からないから、みんなにオススメの本を聞いて回ってるんだ、ウィンディは何を読んでいたんだ?」
それを聞いたウィンディは、持っていた本をラオトに手渡し、この本について説明した
「これから魔王軍との戦いが増えると思って、今のうちに情報を集めてたんだ」
「へぇ、魔王軍の兵士一覧なんてあるんだな、それにしても、スティアって意外と真面目だな」
「まぁね、これから先戦うかもしれない相手の情報を知っておくのは、今後の戦いを有利に立ち回れるからね」
「そうだな、俺もちょっと見ておこうかな」
ラオトはウィンディから渡された本を少し読んでいた、すると、ウィンディが興味深そうにラオトに尋ねた
「そういえば、他のみんなからオススメは聞いたの?」
「あぁ、今のところホルスとスティアには聞いたな、それにこの本はホルスからオススメされたんだ」
ラオトは手に持っていた本をウィンディに渡した
「あ、「桃の三兄弟」、確かにホルスが好きそうな作品だね、私はあまり興味がないけど、、、それじゃあスティアはどんなのをオススメしてきたの?」
「天使と人類が、悪魔族をボコボコにするっていう、中々悪趣味な本だったな」
「へぇ、、、スティアらしいね」
「そうだよな、それよりコレ返すよ」
ラオトはスティアから借りた本を一通り見終わったが、文だけの説明が分かりにくく、内容があまり入ってこなかった為、スティアに返した
「どう?なんとなく分かった?」
「いや、全然分からない、スティアは分かるのか?」
「まぁね、これでも私、色々なところを旅して、かなりの数の魔人や魔物を見てきたからね」
「そういえばそうだったな」
「フフン、これから戦う相手の情報を知りたい時は、私を存分に頼ってね」
「あぁ、知識面は頼りにしてるぞ、もちろん戦闘もな」
「ありがとね、それよりオススメの本だよね、私的にはこういう図鑑系がオススメかな、色々な知識を知っておくと、いつか役に立つからね」
「確かになぁ、ある日突然見ず知らずの場所に飛ばされて、「あの時もっと知識をつけておけばなぁ」って後悔するかもだからな」
「随分と具体的な例えだね、、、」
「けど今はいいかな、俺はこういう文を見て覚えるより、実際に見たり戦ったりした方が覚えられる気がするし」
「あっ、先に言われちゃった、私もその方がいいと思う、私もそうやって覚えてきたからね」
「へぇ、そうだったのか、それじゃあ俺もそうするよ」
「うんうん、それがいいよ、ただ流石に何も知らない敵と戦うのは大変だから、何か知りたい情報があったら、いつでも私に聞いていいからね」
「あぁ、そうするよ」
その後、ウィンディは持っていた本を棚へ戻し、辺りを見回しているラオトへ話しかけた
「次はアレスの所に行くの?」
「そうなんだけど、どこにも居ないんだよな」
「どこにも居ない、、、もしかしたらあそこかも」
「あそこ?」
「うん、ついて来て」
ラオトはウィンディに連れられ、書物庫の奥へ進んで行った
魔王軍の兵士一覧
とある冒険者が、旅の道中で出会った魔王軍の兵士や、魔人達についてを詳細に書き記した図鑑。写真やイラストは無いものの、魔王軍の様々な兵士達について非常に詳しく書かれており、魔王軍と敵対する者達から重宝されていた。しかし、この本の情報は、この本の筆者が冒険していた数十年程前のものであり、それから時が経った今では、あてにならない情報も多々存在する




