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科学の知識で異世界旅  作者: 察知
プリズン山

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40/54

絶叫トロッコ

5人はトロッコに乗れる場所を探して、ヴェルンドの町を探索すると、トロッコ屋というちょうど良い名前の店を見つけた

「トロッコ屋だってよ、あそこで聞いてみるか」

5人は早速店に入った、店の中にはトロッコや線路が展示されており、店のカウンターには「トロッコ試乗やってます」と書かれた看板が貼られていた、その看板を見たスティアは目を輝かせながら、真っ先に店主のいるカウンターへ向かった

「おじさん!ここならトロッコに乗れるの?」

「あぁ、もちろんだ」

「乗せて乗せて!!」

「せっかくなら私も乗りたい!3人はどう?」

どうやらウィンディも乗る気満々のようで、ワクワクしながら3人を誘った

「うーん、俺はいいや」

「俺も乗りたいが、、、」

ホルスが悩んでいる様子を見た店主は、すかさずフォローを入れた

「ご安心を、ちゃんと獣人用のトロッコもありますよ」

「おぉ!まじか、それじゃあ俺も乗るとするか」

ホルスも乗る事になり、残りはトロッコに興味深々だったアレスだが、意外なことにアレスは少し悩みつつも、ウィンディの誘いを断った

「いや、我はここに残る、3人で楽しんでくるといい」

「またまたぁ、強がっちゃって、後悔しても知らないよー」

スティアがいつものように煽るが、アレスはそれでも考えを変えなかった

「それじゃあ、3名さまご案内!」

トロッコに乗る3人は、店主に店の奥のトロッコの発車場へ連れて行かれた、そこには様々なトロッコが置かれており、遠くまで線路が繋がれていた。店主が3人用のトロッコと、店主用の運転席のついたトロッコを用意し、いよいよ出発する準備が出来た

「それじゃあ皆さん、行きますよ!」

「ワクワク!」

店主がレバーを引くと、ついにトロッコが動き始めた、しかし3人は思っていたよりも遅いトロッコに、少しガッカリした

「あれ、遅くない?」

「うーん、そうだね」

3人が小声で愚痴を言っていると、店主が大きな声で3人に忠告した

「皆さん、よーく掴まっててください!」

「え?」

その瞬間、トロッコがぐんぐんと加速していき、目の前の取っ手に掴まっていないと振り落とされてしまうほどの速度になった

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

3人はあまりの速さに絶叫し、その声は店で待っていた二人にもよく聞こえた、そしてトロッコが遠くに行くにつれ、声も小さくなっていった

「あの3人、楽しそうだな」

「全くだ、だが、たまにはこういう楽しみも悪くないな」

「そういえば、なんでアレスは行かなかったんだ?凄い乗りたそうだったよな」

「まぁな、トロッコに乗るのも良いが、それよりも興味のあるものを見つけたのでな」

そう言い、アレスは店に飾らせている、トロッコや線路の模型や、隣に書かれている解説文などをじっくりと読んでいた

「興味のあるものって、その模型や文か?」

「ああそうだ」

アレスは様々な角度からトロッコや線路を観察していた

「へぇ、アレスってそういう物に興味があるんだな、ちょっと意外かも、アレスはもっと魔法とかが好きなのかと思ってたよ」

「実は逆なのだ、我はあまり魔法は好きではなくてな」

「そうだったのか、何か理由とかあるのか?」

そう聞かれたアレスは少し険しい顔をした

「理由か、、、それが分からないのだ」

「分からない?」

「あぁ、おそらく前世の我の感情なのだろうが、なぜ魔法が嫌いなのか思い出せないのだ」

そう言うと、アレスはトロッコの前に立った

「我は魔法が嫌いだ、しかし、このトロッコのようなドワーフの技術には、なぜが惹かれるのだ」

アレスは振り返り、ラオトを見つめた

「その謎を解明するために、我は旅を始めたのだ、その謎を解明した時、もしかしたら我は、、、」

その時、だんだんと3人の絶叫する声が近づいてきた

「おっと、もう帰って来るようだな、今の話はあの3人、特に堕天使には言わないように」

そう言うと、アレスは何事もなかったかのように、再びトロッコを観察し始めた。そして、ついに店裏にトロッコが到着し、そこからフラフラになった二人と、何ともない様子の店主とホルスが降りてきた

「到着です、皆さんお疲れ様でした」

「はぁ、はぁ、疲れた、、、」

「うぅ、気持ち悪い、、、」

「風が気持ちよかったな!」

ウィンディとスティアはトロッコから降りると、すぐに近くにあった椅子に座った

「おう、戻ったぜ、スッゲェ楽しかった!」

「そうか、良かったな」

ホルスは、まるで子供のようにはしゃいでいた

「それではお客様、3人で600カウリィとなります」

「あぁ」

ラオトがお会計をしている時、アレスはウィンディとスティアの元へ向かった

「それほど大変だったのか?」

「はぁ、はぁ、凄い疲れるよ、けど楽しかった」

「、、、アンタも乗れば、私達の気持ちが分かるよ」

その時、ラオトが支払いを終え、ホルスと共に3人を迎えにきた

「2人とも、大丈夫か?」

「うん、大丈夫」

「私は、、、うぅ」

スティアはあまりの気持ち悪さに、椅子から立ち上がれずにいた

「おいおい大丈夫か?」

「うぅ、、、」

「はぁ、このままでは先が思いやられるな」

アレスはスティアに近寄り、アドバイスをした

「堕天使よ、お前は天使では無いのか?」

「な、なにぉ、、、」

スティアは反論する元気もなかった

「天使なら自分で自分の体調を治せるではないか」

「、、、あ」

それを聞いたスティアは、急いで自分に酔い直し魔法をかけた

「完全復活!!」

スティアは、先ほどの弱々しい姿とは打って変わり、元気よく椅子から立ち上がった

「よし、それじゃあ出発だな」

スティアも無事に治り、全員出発する準備ができた5人は、トロッコ屋を後にした













トロッコ屋


トロッコの展示や試乗を行っているヴェルンド独自の店。ヴェルンドの町を走っているトロッコをもっと詳しく知ってもらう為に、トロッコや線路の展示や、実際にトロッコに乗って走る事ができる。特にトロッコの試乗が冒険者に人気で、冒険者がこの町に来る目的の一つになっている。試乗の評価は分かれており、ホルスのように楽しかったと言う者も居れば、スティアのように酔ってしまい、楽しむどころではないと言う者もいる


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