早い再開
無事獣人のを出発したラオトら一行、プリズン山脈にあるキオンの城を目指し歩みを進めていた、しかし、街を出てからまだ数分ほどの距離の所で見覚えのある人影が遠くにうっすらと見えた
「あれって」
ラオトらはその人影に近づくと、そこに居たのはラオトの予想通りクレフであった、しかし今回はクレフの横にもう一人猫の獣人がいた、その獣人はクレフの安っぽい軽装とは対照的に、非常にお上品な服装をしていた
「おーい」
ラオトがクレフともう一人を呼ぶと、その声に気づいた二人はラオトら一行の方へ振り返った
「にゃにゃ!また会ったにゃね」
「あぁ、昨日ぶりだな、今回は一人じゃないんだな」
「そうにゃ、うちの盗賊仲間にゃ」
お上品な獣人はクレフの後ろに隠れていたが、クレフにより前に引っ張り出されてしまった
「ほら、自己紹介するにゃ」
お上品な獣人は少し照れながらも、ラオトら5人の前に立ち、長いスカートを手で持ち上げながらお辞儀した
「初めまして、私はアルマと申します、以後お見知り置きを」
アルマはクレフのような元気で明るい声ではなく、美しくかつ神秘的な声をしていた
「この人達が昨日話した気前のいい人達にゃ、名前は、、、」
「そういえば自己紹介してなかったな、俺の名はラオトだ、よろしくな」
「ラオト様、よろしくお願い致します」
その後、他の四人も各々自己紹介をし、お互いが聞きたいと思っていたことについて尋ねあった
「ところで、何でクレフとアルマはこんな所にいるんだ?」
「実は、うちら獣人の国から離れて、少し旅に出ようと思ってるのにゃ」
「どうしてだ?」
「獣人の国と魔王軍の戦争が始まってから約一ヶ月、戦争の影響は大きく、この街に来る冒険者様の数が大きく減ってしまったのです」
「うちらは盗賊にゃ、冒険者からすこーしだけ物品を奪い、それを売って生活しているにゃ」
「なるほどな、この街に来る人が減ったせいで収入が無くなっちゃったのか」
「そういう事にゃ、だからうちらは新天地を求め、少しだけ旅に出るにゃ」
「、、、思ったんだけど、普通に働いたりしないのか?」
「、、、少し事情がありまして」
「そうか」
7人の中に少しの間静寂が訪れた、しかし、そんな中クレフが空気を戻そうとラオトらへ質問した
「今度はうちから質問にゃ、アンタ達はどこへ行く気にゃ?」
「私達はこれからプリズン山脈へ行くの」
「プリズン山脈!?凄い所へ行くにゃね」
「そこにあるキオンって奴の城へ行くんだ」
「キオンの城へ?」
アルマはラオトが話した意外な行き先を聞き、少し驚いた
「あぁ、キオンは今居ないらしいし、今のうちに城に行って中にある魔法陣を壊しに行くのさ」
「魔法陣を壊す、、、という事は、もしかして魔王城を目指されておられるのですか?」
「その通り!」
「凄い度胸にゃね」
「まぁな」
「その後は他の十災魔神の城に行って、魔法陣やら十災魔神やらを倒していく予定だ」
「へー、中々長い旅になりそうにゃね」
「そうだな、もしかしたら旅の途中にまた二人と会えるかもな」
「そうにゃね、その時は思い出話や武勇伝を楽しみにしているにゃ!」
それから数分後、クレフとアルマが目指す街がある方向と、プリズン山脈がある方向の分かれ道へやってきた
「ここでお別れにゃね」
「そうだな、二人も頑張れよ、ただ盗みは程々にな」
「分かったにゃ!」
クレフとアルマは別れの挨拶をし、自分達の進む道を歩み始めた、その後ろ姿を5人は見送った
「それじゃあ行こっか」
「そうだな」
ラオトら5人は、遠くに木々が見えるクレフとアルマが行った道とは正反対にあるプリズン山脈へ向かう荒れた道を歩いて行った
語尾
獣人達の中にはクレフのように語尾が特徴的な者がいる。語尾は基本的に元になった魔獣の鳴き声が由来しており、一部の地域や家族から移る、人間でいうところの方言のようなもの。最近は分かりづらいという理由により、語尾をつけないアルマのような獣人も増えてきている




