泥棒猫
5人は急いで猫の獣人と約束した場所へ向かった、そこは薄暗い裏路地で辺りを見渡してもどこにも人は居なかった
「流石に帰っちゃったか、出発するまでに会えるかな」
「ちょっと待て、何か聞こえないか?」
4人が帰ろうとした時、ホルスが何か小さな音を聞き取った、それを聞いた四人はよーく耳を澄まして静かな裏路地の音を聞いた、すると、確かに誰かの小さな寝息のようなものが聞こえた
「寝息?誰かいるのか?」
「上からするね」
「我が見てきてやろう」
そう言うと、アレスは音のする方向へ飛んでいった、屋根の上へ浮上すると、そこには見たことのある獣人が寝ていた
「ラオト、お目当ての獣人が居たぞ」
「本当か!申し訳ないけど起こしてくれないか」
アレスは猫の獣人に声をかけたが起きる様子はなかった、そこでアレスは近くにあった樽に向かい光弾を放った、アレスの攻撃を受けた樽は大きな音を立てたが、特に傷などはつかなかった、しかし獣人を起こすのには十分だったようで、その音に気がついた獣人は目を覚ました
「ふぁ〜、何の音にゃ?」
「お目覚めかな」
「うん、ぐっすり寝ちゃ、、」
猫の獣人は想像していた声と違う声が聞こえ、急いで声のする方向を向いた、そしてそこに浮いていたアレスを見ると、悲鳴を上げながらアレスと距離をとった
「にゃぁぁぁ!お前は昨日の悪魔!いつから居たにゃ!」
「つい先程な、約束を果たしに来たのだ」
「何だ、そうだったのかにゃ、それじゃあ他のみんなはどこにゃ?」
「下で待っているぞ」
猫の獣人が下を覗くと、そこには昨日あった4人の姿があった
「本当にお礼をしに来てくれたんにゃね!」
「まぁな、それとあの事を言ったらどうだ」
「、、、やっぱり気づいてたにゃか」
猫の獣人は少し暗い顔をしながらも、下で待っている4人と合流した
「お待たせにゃ、まさか本当に来てくれるなんてにゃ」
「昨日の夜は本当にごめんな」
「夜?もしかして君達も来ていなかったにゃ?」
「え?もしかしてアンタも来ていなかったのか?」
「昨日は色々と忙しくて約束の時間を大幅に過ぎちゃったにゃ、それで3時くらいにここへ来たんにゃけど誰もいなかったにゃ、うちは疲れていたし、君達を待つのも込めてここで寝ていたのにゃ」
「そうだったのか、待つにしては随分見つけづらい位置で寝ていたな」
「猫は高い所が好きなのにゃ」
「そういうものなのか、そうだ、ウィンディは初めましてだよな」
「そうだね」
「紹介するよ、昨日ウィンディが倒れた時に一緒に運ぶのを手伝ってくれた獣人だ」
「みんなにも自己紹介がまだだったにゃね、うちの名前はクレフにゃ、よろしくにゃ〜」
「私を運ぶのを手伝ってくれたのはあなただったのね、ありがとう」
「それじゃあ、約束のお礼だ」
ラオトはクレフに10万カウリィを渡した
「こんなに良いのかにゃ!」
「あぁ、クレフが居なかったらウィンディを運べなかったからな」
「ありがとうにゃ!」
「クレフよ、礼ももらった事だし、皆へ打ち明ける事があるのではないか」
「打ち明ける事?」
「はぁ、これだから天使と悪魔は嫌いにゃ」
「私も!?」
急にクレフから嫌い発言をされたスティアは、大袈裟に落ち込む様子を見せた
「えっと、何を隠しているんだ?」
「実は、、、」
クレフはポケットから何個かの物を出した、それを見たウィンディはとても動揺した
「え、それってもしかして、、、」
「そうにゃ、君のにゃ」
ウィンディは他の四人に見られないように、急いでクレフから物品を貰った
「安心するにゃ、うちは誰にもバラしたりしないにゃ」
「、、、お願いね」
ウィンディは急いでそれらの物品を鎧へしまった
「そんなに大事な物だったのか?」
「ま、まぁね」
ウィンディは深呼吸をし、動揺を抑えた
「つまり、クレフはあの時ウィンディから物を盗んでいたのか?」
「実はそうなのにゃ、黙っててごめんにゃ」
クレフは今までの経緯を5人に話した、クレフはもう一人の獣人と盗賊をやっており、盗むのにちょうど良さそうなラオト達を見つけ接近した事、お礼を貰う時に返そうと思ったことなど
「そうだったのか」
「黙っててごめんにゃ」
「まぁ、こうやって返してくれたし、経緯も話してくれたから、私は許すよ」
「まぁ、ウィンディがそう言うなら俺も良いぞ」
「我もだな、素直に話してくれたのは高評価だ」
「私は許さないよ!天使を嫌いだなんて」
「そこは許す流れだろ!空気を読め堕天使」
「みんながそう言うなら、俺も特に言う事は無いな」
「みんなありがとうにゃ!」
クレフと無事に和解した5人は、クレフに別れを告げ、再度街へ繰り出した
クレフ
好きな物、カウリィ 高級な物
嫌いな物、空腹 悪魔 天使
職業、盗賊
得意属性、風
明るく陽気な性格をした猫の獣人、もう一人の幼馴染と盗賊をしており、持ち前の器用さを活かし、冒険者から様々な物品を盗んでいる。しかし盗むには対象に接近する必要があり、その際に心を読まれ警戒される天使と悪魔を非常に嫌っている。しかしうまく接近できてしまえば、ほとんど失敗する事は無い




