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科学の知識で異世界旅  作者: 察知
仲間との旅路

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13/101

「カサカサ」した夜

ラオトはふわふわの芝生の上で寝ているせいか案外ぐっすりと寝れていた、しかし、芝生にしては妙に弾力があり、それに温かい、異変に気付いたラオトは咄嗟に目を開けた、するとそこは見慣れた我が家だった、ウィンディやホルス、それに魔法も夢だったのか?そう思っていた時、誰かが勢いよくラオトの部屋の扉を開け、聞き慣れた声で話し始めた

「ラオト、虫が出たの!追い出して!」

顔を見る前に下の階へ降りて行ってしまったが、どうやら俺のお母さんだったようだ、そういえば、お父さんがいない時の虫取り当番は俺だったな、そう思いつつ、下の階へ向かった

「ここ!この下!」

そう叫び、ソファーの下を指差すお母さんを見て安心した、良かった、いつもの日常だな、あれは夢だったのか、随分とリアルな夢だったな、そんなことを思いつつ、ティッシュを一枚片手にソファーの下を覗いた

「、、、え」

そこには真っ赤な目をし、手のひらサイズはあるであろう、大きな蜘蛛がいた、その蜘蛛はラオトに気がついた瞬間、ラオトの方に向かい飛びかかってきた

「うわぁぁぁ!!」

その瞬間、ラオトの目が覚めた

「お、起きたかラオト、ちょうど良い、少し手伝ってくれないか」

起きたばかりで寝ぼけているラオトは目を擦りながら返事した

「あぁ、何だ、」

「使って欲しい魔法があるんだ」

「使って欲しい魔法?」

ラオトは眠気を覚まし、立ち上がり周りを見渡した、目の前に広がるのは、焚き火が消え真っ暗な草原、槍を構えるホルス、ぐっすりと気持ち良さそうに寝るウィンディ、そして目を背けたくなるほどの、大量の黒い何かが3人を囲んでいた

「えーっと。これって、、、」

それを聞いたホルスは、小さなボールぐらいの大きさの火球を作り出しら空に浮かべ辺りを明るくした

「うわぁぁぁぁぁ!!」

夢の中で見た通りの赤い目をした大きな蜘蛛数百匹がこちらを睨みながら3人を囲んでいた

「コイツら、どうするんだ!」

ラオトは蜘蛛の多さにパニックになりながらも、ホルスへ尋ねた

「ラオト、タルパは使えるな、そいつを使ってウィンディと一緒に地下に隠れろ、コイツらは俺が倒す

「え、ホルス一人で?俺もウィンディも戦えるぞ」

「コイツら相手に土属性は相性が悪い、埋めても掘って出てくるし、棘を出しても小さすぎて当たらないからな、それとウィンディは寝かしておいてやれ、コイツらのことが相当嫌いな様だし」

すると、ホルスはドヤ顔をし、自信ありげに話し始めた

「それに、こういう大群の敵は俺が一番得意なタイプだ、俺の攻撃にお前達を巻き込みたくないからな、ラオト、頼んだぜ」

ラオトは流石に一人は危険だと思ったが、ホルスの自信満々の背中を見て。ホルスに任せる事にした

「あぁ分かったよ、気をつけるんだぞ」

そう言い、ラオトは寝ているウィンディの側へ行き、ウィンディが起きないように静かに地面を下げ、地下へ隠れた、それを確認したホルスはニヤリと笑い、ひっそりと呟いた

「よっしゃ、久々に暴れられるな!」

その瞬間、敵意を察知した蜘蛛達が一斉にホルスに向かい突撃してきた

「うおぉぉぉ!」

蜘蛛達の突撃と同時に、ホルスも雄叫びを上げながら蜘蛛へ向かい突撃した

「食いやがれ!アポリプト!!」

ホルスは手に持っていた大槍を目の前の蜘蛛達の集団へ向けて思いっきり振り払った、それを食らった蜘蛛達は四方八方へ大きく吹っ飛ばされ、中には真っ二つになっているものもいた、その後も数分戦い続け、ついに蜘蛛の大群を殲滅する事に成功した

「ふぅ、久々に良い運動になったな、そんじゃ、ラオトを呼ぶか」

ホルスはラオト達が潜った地面の上へ行き、ラオトへ呼びかけた

「おーい、もう終わったから出てこい」

それを聞いたラオトは、まだ寝ているウィンディと共に、地面から出てきた

「終わったんだな、流石だ、ホルス」

「これくらい朝飯前さ」

ホルスが嬉しそうに答える

「それより、ウィンディが起きる前にコイツらを埋めといてくれないか、起きた時に見たら、ビビっちまうからな」

「ああ、そうだな、テルラーレ」

そう言い、ラオトは周りへ散らばった蜘蛛の亡骸を、一つ残らず全て地面へ埋めた

「よし、これで夜のやる事はおしまいだな、そんじゃ

俺は寝るとするか、そんじゃ」

そう言い、ホルスも寝てしまった

「ふぅ、まだ夜も長そうだし、俺ももう少し寝よ」

そして、ラオトも眠りについた


二人が眠り始めて数十分後、風の音に紛れ一人の男が飛来した

「ここに居たか」

その男は地面に降り立つと、すかさず横で眠っているラオトとホルスの口に向かって、指先から赤色の液体を少量発射した。その瞬間、その男は背後に立つ敵意マシマシの存在を感じ取った

「なんだ、起きてしまったか」

その男が振り向くと、そこには剣を構えたウィンディが立っており、静かにその男を睨んでいた

「あなた、何しに来たの」

そう言うウィンディの声は、今まで聞いた事がないほど恨みがこもっていた

「なんだ、私の事を覚えていたのか?」

「あれからいつ、いかなる時もあなたの事を忘れた事は無い」

「そうかそうか、それは光栄だな」

その男は激怒するウィンディを前にしても、一切怯む事なく余裕そうに話し続けた

「今はウィンディと名乗っているようだが、一文字無くしただけで正体を隠したつもりか?」

「元の名前を知ってるのは、あの町のみんなとあなた達魔王軍だけでしょ、この名前を知って違和感を感じる人なんて居ない」

「まぁそうだな、それより、私は任務を遂行せねばな」

その男が指を鳴らすと、ウィンディの周りに赤色のシールドが張られ、その中にウィンディは閉じ込められてしまった

「少しの間、閉じ込めさせてもらう、それでは私は」

ウィンディは剣を使い、必死にシールドを壊そうとしたが、「カキン」という音を立て、剣は弾かれてしまった。その間に、男はラオトの服のポケットや、ホルスの背負っているリュックの中などを漁り始めた。

「、、、無いか」

その男は肩を落としたが、すぐさま立ち直ると、シールドの中で暴れるウィンディの方へと近寄った

「任務は終わった、また会える時を楽しみにしているよ」

「待ちなさい!ヴァン!!」

ウィンディは必死に声をあげたが、その声も虚しく、

ヴァンは空に飛び去っていった。

そう言い、ヴァンはマントの内側に隠していた翼を広げ、はるか彼方へ飛んでいった

「、、、」

それからしばらく経つと、ウィンディを覆っていたシールドは無くなり、ウィンディは自由に動けるようになった

「毒血王ヴァン、、、絶対に私が倒して見せる!」

ウィンディはラオトとホルスの体調を確認すると、二人には麻酔毒が盛られている事がわかった

「良かった、ただの麻酔だね」

その後、ウィンディは一人で見張りをしていたが、結局眠気に勝つ事ができず、そのまま寝落ちしてしまった



















毒血王ヴァン


好きな物、血 毒 宝石

嫌いな物、日光 汚い物

職業、魔王軍 十災魔神

得意属性、特殊な毒


十災魔神の1人、幹部の中でもかなり高い魔力を持ち、特殊な毒魔法を得意とするコウモリの魔人。

傲慢な喋り方と頭に被ったシルクハット、そして背中に羽織るマントが特徴で、全体的に赤と黒が多い貴族らしい服装をしている。過去に起こったとある出来事により、ウィンディは魔王軍、中でもヴァンの事を非常に恨んでいる。

名前から分かる通り、「ヴァンパイア」と何か関係があるそうで、、、

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