序章〜始まりの朝日〜
目を開けるとそこは見たこともない世界。その見たことない世界に困惑しながらも少年が歩を進めると白を基調とした石造りの神殿のような建物を見つけた。中に入ると知らない女の子がいて-
意識が戻ったその時、少年は自分のベットで横になっていた。酷く重い体を動かし朝食を取ろうとキッチンへ向かう途中で少年は自分の体のある変化に気づく。
「ベータ!置いてくよ〜?」
聞き覚えのあるその声は幼馴染であるアリスと言う名の少女であった。彼女はベータが家から出てこないので扉を開け入ってきた。そしてそそくさとベータの出かける支度を整えた。
「ほら、いくよ?寝坊なんて珍しいから許してあげるけど今度からはちゃんと気をつけなさいよね?」
僕は何故かこの幼馴染アリスと久しぶりに再会したかのような違和感を覚えたがそれよりも気になる事があった。
「なあアリス、俺の背中なんか変になってないか?朝起きてから凄く痛いんだ」
「何よ、私がここまでしてあげたのにまだなんかあるの?ちょっと見せてみなさ…!?」
彼女が目にしたのはなんの変哲も無いベータの背中であった。昔よりたくましくなった背中に少しときめいてしまったが。彼にからかわれているのだと思い
「何もないわよ!私に背中を見せて何をしたかったの?このバカ!」
背中に紅葉ができてしまった。起床してからの違和感に悩ませながらも僕は学校へ向かった。