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難攻不落のラビリンス ~メイドと一緒にダンジョン経営~  作者: 平行線R
第1章 ダンジョン経営開始しました
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8.7話 自覚、そしてダンジョン作成④

また今日もギリギリ…………

まさかの投稿1時間半前に書き終えるっていうギリギリっぷりですよ。

はあ、疲れた…………





…………そして計算ミスに気付いて投稿30分前にギリギリで修正するっていう。

「そろそろ十二時か…………長かったな」

「ういい?」

 ステータスタブレットに時計がついているのに気づいたのが、10時。残り時間がわかるようになったのはありがたかったが、その時はあと2時間も待たなくちゃいけないとわかって絶望感が半端なかった。

 これだけ待ったんだから、次はしっかりと考えてREを使わなきゃいけないな。

 で、次にすることだが、まずは…………

「ご飯だ!」

「おあうー!」

 すっかり忘れていたが、俺はもちろん三檎にも飯はいる。仮に餓死したとしてもREが溜まれば蘇生できるが、そんな思いはしたくない。

 よって、とりあえず余っていた時間で目星をつけておいたアイテムをいくつか生成することにする。


””””””””””””””””””””


=アイテム生成=

『ジャガイモ』x2

【コスト】100x2


『天然水』x2

【コスト】100x2


『使い捨て火種』

【コスト】50


『薪』

【コスト】50


『紙』

【コスト】100


””””””””””””””””””””


 うう、まさか俺がこんな食事をすることになるなんてな…………

 唯一の救いは、水が思ったよりも大量に手に入ったことか。これだけで4日は持ちそうだ。次からは水は1つでいいな。

 生成した水は、タンクに入った状態で部屋の一角に生成された。大きすぎたのでリアクターの下のストレージに入らなかったんだろう。あのストレージも仮ってことだし、後でちゃんとしたストレージを作らないとな…………

 ちなみに、動かせそうになかったので、水のタンクはその場所に放置することにした。

 部屋の隅っこに薪と紙を適当に並べて火を点け、薪の一部を串替わりにしてジャガイモを炙る。

 有毒な気体などはリアクターが吸収して無毒化してくれるらしいので、一酸化炭素とかが発生しそうなこんな作業でも、部屋の中で行なうことが出来る。

「そろそろか…………食べるか?」

「あー!」

 先に焼けたジャガイモを食べやすいように余った紙で包み、三檎に渡してやると、不思議そうな顔でそれを眺めまわしている。

 焼けたもう一つのジャガイモをふーふーと冷ましながら食べるのを見せてやると、俺の真似をしてふーふーと冷まし、恐る恐る口に運んだようだ。

「うー」

「我慢してくれ。俺も辛いんだよ…………」

 子供一人満足に食べさせられないとは…………ん?あ、間違えた。

「メイド一人満足に食べさせられないとは…………情けない」

「うーあー!」

 隣で三檎もそうだそうだと言わんばかりに声を張り上げている。

 いやオマエ、それは酷いぞ…………


 まあでも、とりあえず1食分完食。

「ごちそうさまでした」

「おいおーあーえいあ」

 三檎も俺の真似をして、手を合わせる。


 それにしても、これで計600RE、手に入ったREの6割を使ってしまった。

 1食分でこれじゃあ、1日2食にするにしても全然足りない。早いところ食料事情を何とかしないと、このままじゃジリ貧だ。

 それをどうにかするには、畑の作成、もしくは更に多くのREを確保するということが必要になってくる。

 先を見据えるなら畑の作成なのだろうが、現状、先のことなんて気にしていたら餓死してしまう。

 俺は、今は出来る限りのREを溜めて、緊急時にすぐ使えるように備えるべきだと思う。

 なので、これからすることはダンジョンの拡張、つまりは穴掘りだ。


 なぜ穴掘りがREの確保に繋がるのか?それは、鉱石が存在するからである。

 領域内を掘り進め、ダンジョンを拡張していると、稀に鉱石という貴重なブロックが手に入ることがある。

 鉱石は、加工して武器防具にするも良し、リアクターに吸収させてREに変換するも良し。序盤のダンジョン経営では貴重なREの確保源となる…………とマニュアルに書いてある。


 ということで…………

「第1階層に行くぞ!」

「おー!」

 食事を片付け、テレポーターの場所へと向かう。

 えーと、分かりづらいな…………

 テレポーターは違和感がないように周りの壁と同化するようになっているらしいんだが、リアクタールームのテレポーターは使いやすいように見た目を変えといた方がよさそうだな。

 ちなみに、リアクタールーム以外の階層のテレポーターは壁に魔法陣のような模様が浮き出るので、侵入者に対する偽装の効果は低いらしい。

 テレポーターの前に立ち、扉に手を当てる。すると、扉が一瞬だけ光り、左右にスライドし、中に入れるようになった。

 2人で中に入り、第1階層へと行く。ついでに、分かりやすいようにリアクタールーム側のテレポーターは、見た目を、エレベーターを彷彿とさせる鉄の扉に変更しておいた。これでわかりやすくなったはずだ。


 第1階層は、リアクタールームと同じような小さな正方形の部屋だった。

 石で囲まれたその部屋は、真ん中にダンジョンリアクターがないだけで、他はほとんどさっきまでいた部屋と変わらない。

「よし、じゃあ掘るか」

「おう?」

「ちょっと離れててな」

「あい!」

 念のため、三檎をテレポーターの近くまで下がらせ、オブジェクトセレクターを構えて目の前の壁に向かって破壊ボタンを押す。

 チュートリアル通りに壁の石ブロックを掘ることができた。

「よし!いけるな。じゃあ、この調子でガンガン掘るか」

 ダンジョンを作る必要があるので、あまり無計画に掘ることは出来ない。侵入者が迷うようにある程度枝分かれをさせて作らないと。

 仮にこの場所を外との出入り口にするとして、まずはこの場所から放射状にいくつかの通路を作り、その内の1つの先にテレポーターを移動させようと思う。


 ということで、まずは最初の1本目の通路。

 幅3ブロック、高さ3ブロックの大きさで、まっすぐまっすぐ掘り進む。

 後ろから三檎がついてくるが、危険もなさそうなので、そのままついて来てもらっている。

「うーん、ボタン連打で掘れるから結構スピードは速いけど、それでもずっとこの作業はつらいな…………」

 目当てである鉱石も出ないし。

 基本的にさっきから手に入るのは石か土のブロックのみ。1個だけ砂ブロックが手に入ったが、現状だとこれも使い道が無い。

 そうこうしているうちに、大して進んでもいないのにブロックを掘ることが出来なくなってしまった。

「RE切れか…………」

 マニュアルを読んで知ったのだが、ブロックを破壊、設置するときには、REを1消費するのだ。つまり、残っていたREである400RE分、400ブロックを掘ったことによってREが枯渇し、破壊ボタンを押してもなにも反応しなくなったのだ。

 さてさて、面倒だ。

 面倒だが、仕方がない。

 一旦リアクタールームに戻ることにしよう。

「三檎、一旦戻るぞ」

「あうー?」

 三檎をつれて、一度リアクタールームまで戻る。


 そしてどうするかって?

 もちろん、不貞寝…………ではなく、リアクターメニューを開く。

 そして選択するのは、アイテム吸収の項目。

 この項目では、手持ちのブロックやアイテムをリアクターに吸収させてREに変換することが出来る。それは、鉱石やレアアイテムだけでなく、当然石や土などの有象無象のブロックも吸収させることが出来る。

 石や土は1RE。つまり、掘って吸収させ、掘って吸収させを繰り返せば、事実上無限に掘り続けることが出来る。そうしているうちに鉱石が出れば、結果的には黒字になるわけだ。

 ただし、破壊だけでなく設置にもREは消費されるので、間違ったところを掘ってしまうとREが無駄になることになる。なので、出来る限りミスは減らすか、ミスしても無視することにする。


「よし、じゃあ第1階層に戻るぞ!」

「おー!」


 その後、俺達2人は、掘る。戻る。アイテム吸収。行く。掘る。戻る。アイテム吸収。行く。この繰り返しを幾度となく繰り返した。

「あうー」

「ああ。中々でないな…………よし、一回戻るぞ」

「うー…………うー!!うー!!」

「ん?どうした?」

 三檎が今しがた俺が掘ったばかりの所を指さして何かを訴えている。

 そこを見ると、なんと石と土ではないブロックが!!

「あぶな!暗くて見逃すところだった。ありがとうな、三檎」

「あうー!」

 このままだと戻ったらまた枝道を作ってそちらを掘ってしまうところだった。

 道を枝分かれさせまくって数本目、ようやく鉱石らしきブロックが出てきた!

 けど、掘る前に、REの回復のために1度リアクタールームへと戻って掘った石やら土やらを吸収させることにしよう。


 REを400まで回復させて戻ってきた。

 よし、掘るぞ!

 と、その前に…………鑑定鑑定っと。


””””””””””””””””””””


土ブロック(1RE/個)


””””””””””””””””””””





 あ、手ブレでポインターがずれちゃった

 じゃ、改めて…………


””””””””””””””””””””


鉱石ブロック:鉄(New)


””””””””””””””””””””


 よっしゃキター!!

 キタコレだよキタコレ!

「よし!掘るぞ!」

「おー!」

 ポインターを合わせて破壊ボタンをポチッ鉄鉱石ゲット。

 さらに、その奥からも鉄鉱石が!

 掘る。お!また奥にも!掘る。お!今度は3つも!ほりほり、ほりほり、ほりほりほりほりほりほりほりほり…………


「えーと、ひいふうみい…………127個!?よっしゃあ!!」

「おっああ!」

 やったぜ!結構不規則な形に穴が開いちまったけど、それでもこの量は凄い!こんなにまとまって埋まってるものなのか!

「よし、戻るぞ三檎!これで気分は小金持ちだ!」

「うあー!」




 よし、アイテム吸収、鉱石ブロック:鉄、生成REは10RE/個…………ってハアァ!?

 鉄鉱石1個につき10RE!?

 え?少なすぎやしません?

 石や土が1REでしょ?え?鉄が10?え?てっきり100くらいかと思ってたんだけど、10?


 なんど見直しても表示された10RE/個という数字は変わることは無い。

 はあ、マジか…………

 127個だからつまりは…………1270RE?あれ?意外に多いな。

 持ってる273REと合わせたら1543RE?普通にすげえ黒字じゃね?

 1時から掘り始めて今4時だから…………3時間で2食分の収入か。何とも言えないけど、贅沢を言わなければなんとかやっていけそうかな…………

 よし、そうと決まれば、掘るか!掘るぞ!よし!







 けどその前にちょっと寝るか。

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