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ようこそ、異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語  作者: 蒼井 Luke
第1章 伝説の始まり
22/120

22.この世界での街づくり

一度は、消えてしまったデータ。

めげずに、もう一度投稿!

俺の中に黄龍リュクレオンが住んでいる。


さっきまでは感じなかったが、

圧倒的な存在感。


圧倒的な力の差を感じる。


これが、龍と人の差…。


そういえば、

龍力を貸してくれるって言ってたな。

ウィズ、龍力について教えてくれっ。


『報告:知識にないことです。

分かりません。』


「なんじゃ、龍力のことを知らんのか?

人にとって魔力のようなものじゃ。

龍なら龍力。

精霊なら、精霊力。

神なら、神力じゃな。

どれっ、試してみるといい。」


俺の中から、黄龍リュクレオンは話しかけてきた。


龍力?

確かに試しておきたい。

正直、悪い予感しかしないからだ…。

攻撃魔法で試すのは、

危ないだろう。


ウィズ、龍力を使った時に力加減はできそうか?


『報告:初回のみ、できません。』


まぁ、初めて使うしな。

そうなると、空に向かって放つか…。

いや、それはそれでつまらないか。


ウィズ、土魔法のホームクリエイトは使えるかな?

街まで土魔法で道を整備してみたいんだ。

街まで距離もある。

これなら、途中で途切れたところから、力の調整をしつつ、道路工事していけばいいだろう。


『報告:使えます。

ただし、ジャックの土魔法では、

途中の小川なども埋められてしまいます。』

『提案:私が補助をして、

途中の小川などは、

橋を錬金していくことを勧めます。』


よしっ、そうしよう!

『土魔法ホームクリエイト!』

『錬金。』


俺の中から、龍力が溢れ出す。

やばいっ!

使ってる途中から分かる!

威力が大きすぎる!!!

気軽に使うべきではなかったかもしれない。


龍力と魔力が放出された。


ゴゴゴゴ。

ザクザク。

ゴゴゴゴ…。


遥か彼方まで道路整備がされていく音が聞こえる…。


まだ聞こえる。

いやっ、まだ聞こえるよ!

やばくないか!?


俺は街まで慌てて向かった。

幸い、街のはずれを

道路整備されていたようで、

人を巻き込んだ様子はない。


ん!?

海の方に人だかりができているぞ!


「坊主、何をしたんだ!?」


ジャックは、

驚いた顔でこっちにきた。


「どうしたんですか?」


「どうしたもこうしたもあるものか!

あれを見てみろ!」


海まで続く整備された道…

海から伸びる整備された鉄の橋。

鉄の橋に至っては、

神話に出てきそうな華麗な装飾がされている。


ウ、ウィズ…、

ど、どこまで続いたんだ?

あの装飾はなんなんだ??


『報告:向こうの陸地まで橋は伸びております。

更に龍力があまり向こうの陸地まで、

道の整備をしようとしたため、

龍力を費やすために、

錬金で装飾をしました。

それでも、龍力が余ったため、

途中の中継点として、

小島を作っております。』


…。

……。

なんじゃそりゃー!!

街は街ても、他の陸地の街までかい!


皆に何と説明すれば、良いのか…。

ダメだ、誤魔化して言おう。


「えっと、向こうの陸地まで、

橋は続いています。

方法は、秘密です。」


にこっ。

お願い、誤魔化されて下さい!


「なーるほどね。

って、そんな笑顔で誤魔化されんぞ!」


ですよねー!!

そう思ったら、ウルティアがやってきた。


「カイン-、

グランさんのところで、

料理を教え終わったよー。

試食してみて!」


ナイス、ウルティア!!


「それは楽しみだ!

皆さん、試食に行きませんか?」


「なんだ、なんだ?」

「試食?」

「いってみようぜ!」


よしっ、誤魔化された!


「さぁ、行きましょう!」


グランさんの酒場に着いた。

懐かしい料理の匂いがする。


醤油や、味噌、マヨネーズを使った料理だ。

試食してみる。


「うん、美味しい!

さすが、ウルティアだよ!

グランさんも、

お疲れさまでした。」


苦笑するグラン。


「私も食べましたけど、

この調味料は、素晴らしいですな。

全ての風味が増している。」


「これから、農業に力をいれていくので、

もっとバリエーションが増えますよ!」


ふと周囲を見ると、

上々だ。

いや、想像以上に喜ばれてるぞ!?


「なんだ、この料理!

旨すぎるぞ!」

「幸せだー。生けてて、よかった!」


うん、試食させてみてよかった!

それにしても、

ジャックは、よく食べるなぁ。


「ジャックさん、

美味しいですか?」


「おう!

特にこのわさび醤油はいいな。

刺身と酒の相性が良くて、

酒が進むぞ!」


あまり手間がかかっていない料理だ…。


「それは、よかったです。

では、明日は魔石を取りに、

部下の方達と狩りをお願いしますね!」


「おうよ、任せておけ!

さて、坊主!

そろそろ、橋のこと、教えな!」


うっ、誤魔化されなかったか…。


俺はジャックとグランさんにだけ、

秘密にするようにと釘を刺し、

話すことにした。


やはり、今後の島の防衛を中心に担ってく2人には話すべきだろう。



翌日、ジャックは部下を引き連れて、

魔石を取りに行く。

グランには、橋の調査をお願いすることにした。


俺は、昨日の荒れ地に行く。

よしっ!

昨日の失敗を振り返ろう!


失敗1

初めての龍力だから、

加減ができなかった。


これは、ウィズが加減を覚えてくれたから、大丈夫だ。


失敗2

自分の想像を超えることをしてしまった。


これは、最初のイメージを固めれば問題ないだろう。


よしっ!

失敗を振り返り、もう繰り返さない!

俺はできる子だ!


さて、整理された土地に、

イメージの街を作っていく。


この作業、どれだけ大変か分かるだろう。

でも、俺は違う。


何故ならウィズの自動モードがある!

頭に思い描くだけで、

街の作成なんて簡単さ!


ウィズ、というわけで、

自動モードで、街の作成をお願いしてもいいかい?


『了解:作業を開始します。

全自動モード。』


俺は、しばらく寝るなー。


ZZZ。

ZZZ。


そして、カインは居眠りを開始した。


んぁー、よく寝た。

昨日は、ウルティアと夜更かししたからなぁ。

よく寝ることは、

いいことだ。


さてさて、

どこまで進んだかな?


『作物促進を使用し、成長させます。』

『作物の成長を確認。』


おっ、なんか、凄いことをしてるぞ。

ウィズ、自動モード終わりだ。


『報告:自動モード、解除します。』


うん、農地に水田を作り、

作物を成長させたのかー。

凄いじゃないか、ウィ…


なんじやこりゃー!!!

よく見ると街が出来上がっている。


たしかに、思い描いたのは、

ヨーロッパの街並みだよ!


出来上がったのは、

現代のヨーロッパの街並みだ。


いや、確かにちょっとは想像したかもしれない。

けど、本当にちょっとだよ!

うん、やべっ。

自信なくなったきた…。


『報告:中央に町役場の地下に、

動力炉があります。

雷を付与した魔石を入れることで、

動力炉と家電が連結します。

ぜひ、やってみて下さい。』


へっ?

家電??

ってか、なんかウィズに人間味が出てる気がする。


「面白そうだったんでな。

我も口を出して作ったぞ!

ついでに、ウィズの能力も上げておいたぞ。」


黄龍リュクレオンが、

声をかけてきた。


『報告:ウィズは、レベルがあがりました。

テレテレッテレ-。』


いや、何その効果音!

いったい何が起こったの!?


そこに遠くから、

ジャックとその部下たちがやってくるのが見えた。


「今日は俺が坊主を驚かしてやるぞ!

すっごい量の魔石を取ってき…

…。

なんじゃこりゃー!!!」


またもや、開いた口が塞がらなくなるジャックたち。


遠くから、グランがやってくるのが見えた。


「おーい、差し入れを持ってきたぞ!

今日のは、昨日よりも美味しくて、

みんなびっくりす…

…。

なんなんですか、これはー!!!」


開いた口の塞がらなくなるグラン。


『報告:グランの持つ魔石の半分で、この街の動力1年分となります。

ぜひ、動力炉に雷の付与を行った魔石を投入しみて下さい。』


「とりあえず、ジャックさん、

魔石を半分もらえますか?」


俺は魔石をジャックから受け取り、

雷を付与していく。


そして、ジャックたちに、

ウィズに作ってもらった簡単な地図を渡し、

商業エリアにある酒場に向かってもらった。


俺は町役場の地下に向かい、

動力炉に魔石を入れていく。


『報告:動力炉を動かします。』


その瞬間、

町が光輝き出した。

魔方陣が発動したようだ。


光が収まると、

結界内の中にいるのを感じる。


帰りは、行きに動かなかったエレベーターを使ってみた。

うん、現代だね。


外に出ると、

街灯に灯りが灯されていた。


この世界での夜は、

個人の魔法でライトか、

ろうそくによって、

明るくしている。


全自動での街灯など、まず考えられないだろう。


ジャックとグランのいる酒場に着いた。

うん、クーラーが心地よい。


冷蔵庫には、冷たいお酒などの飲み物が用意されていた。


『報告:来ると未来予測を行い、作っておきました。

麦も作りましたので、ビールもあります。』


ウィズ、なんて気がきくんだ!

お嫁さんにしたいくらいだぜ!

愛してるぞ!


ここまでくると、

もう細かいことは、

どうでもよくなった。


そんな時は冷たい飲み物に、

美味しい料理だ!


みんな同じ気持ちなんだろう。

その夜の宴会は、

やけ酒する者が多く、

潰れるものも多かった。


ここに、魔道科学都市が誕生したのだった。


◇◇◇

【ウィズ】


この気持ちはなんだろう。


黄龍リュクレオンに、

力を分けてもらい、

主人格と、完全に別物になったのは分かる。


ウィズは戸惑っていた。


主人格の副人格として生まれ、

今は別物として存在している。


自分も主人格なのだ。


分からない。

何故こんなに自分が迷っているのか、

自分がどうしたいのか分からない。


「ん?

なんか、迷っているのか?」


黄龍リュクレオンが話しかけてきた。

ありのままを話す。


「ふむっ。

お主、そのままでは、

永遠に答えは出んぞ。」


そんなの嫌だ。

自分が何のために存在してるのか、

意味がなくなってしまう。


「ふむっ、お主はなかなかの強欲さじゃな。

では、こうしよう。

お主は、精霊になれっ!」


その瞬間、ウィズの世界が変わった。

ウィズは、精霊となった。

ウィズは、強欲の華の種を手に入れた。



次回、『23.街の発展 』へつづく。

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