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序章

その日も、何時ものように終わる筈だった。


可もなく不可もなくなくな一日を過ごし、ソファーに身を沈めて晩飯。

また明日も仕事かとぼんやり考えながら、あれは先に片付けないとこれは後回しでと軽い仕事の段取りを考え、いかん飯が不味くなるとテレビを着けた。


「…と、女優の……が、めでたく…」


丁度ニュースをやっていたらしい。芸能人同士の結婚が話題になっていた。

そうかあの女優も結婚しちゃったのか、結構好きだったのに残念だなと至極どうでも良いことを考えながらから揚げを口にした。


「結婚はまぁまだまだ先って思うけど…一人ってのも、なぁ」


最近一人飯が侘しい。恋人がいたのは何年前だっただろう。仕事に明け暮れている間に浮気されていた、のは記憶に残っているが。


「続いて…不審な、…眠った……」


テレビから陰鬱な曲が流れてくる。こっちの気分も滅入るから、やめて欲しい。しかも相次ぐ不審死だとか何だとか。


「あ、れ…?」


何だか強烈に眠くなってきた。

飯食いながら眠くなるなんて乳幼児かよ、と自分のことを笑いたくなったが、瞼の重さが半端じゃない。何だ、何の病気だと焦る心と裏腹に、意識は徐々に蝕まれていく。


――…を、救って…。


意識が途切れる寸前、酷く悲しげな声を聞いた気がした。

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