side 修一01:45
「じゃあ、行くぞ!」
扉を開けて飛び出した、正確にいえば倒れ込んできたのは、俺と同じくらいの年だと思われる銀髪の女性だった。
するとアランはその女性を少し観察し始めた。
「ふぅ、なんだ驚かせやがって。ただの人間かよ。」
「でも、幽霊とかじゃなくてよかったじゃないか。…それと、早くそんな物騒なもんしまってくれ。」
「ああ、わかってるよ。」
アランとそんなやり取りをしている間に、茜と姉さんがその女性に駆け寄る。…ってあれ?姉さん?
「大丈夫ですか!?」
「え、あ、うん。なんとかね。」
「姉さん!いつの間に!?」「今来たばかりよ。銃声らしい音がしたから、走って来たらあんたたちと先輩がなにやらシリアスな雰囲気でいるんだもん。そりゃ話かけづらいって。」
「はぁ、じゃあ何?ずっと見てたのさっきまで。」
「まぁそういうことね。でも人が倒れてたから来ちゃった。」
はぁ、なんなんだこの人は。
そこで俺は気づく。
「なんだあれ?…ってガスの元栓開けっ放しじゃねーか。危ないな。」そう言いつつ、俺は元栓を閉める。
「もっと早く開けてよ。このバカ。」
今のはさすがにイラッときたな。
「なんだよ、せっかく助けたのにその言いぐさは。」
「まぁそうだけどさ。もう少し早く開けてくれたらよかったのに。」
「それは、悪かったよ、すまない。そんなことより大丈夫か?あんなガス室みたいなところにいて。」
「おかげさまで、体はピンピンしてるよ。」
そう言ってはいるが、少し体がふらついている。
「無理するなよ、早く中で休んでいきなよ。」なんか見てると危なっかしいし。
「あんた、お人好しだね。見ず知らずのアタシを簡単に家に入れるなんてさ。」
「どうもありがとう。よく言われるよ。」
さてと、そろそろ家に戻ろうか、もう辺りも暗いからな。
「いやー、ありがとう、助かっちゃったよ。」
どうやらこの女の名前は、ヘレン・A・高見沢。ハーフらしい。話を聞くと、久々に叔父の家にこようとしたら、変な奴らに追われて逃げて来て、あの物置小屋に隠れていたら、出れなくなったところを俺達に助けられたらしい。まったく何やってんだか。しかもこいつは…
「それで、シュウちゃんは、何でこの都市に来たのかな。」
「なんでお前にあだ名で呼ばれなきゃならないんだ。」
俺と茜の会話を聞いていたらしく、俺のことを茜みたく"シュウちゃん"と呼ぶ。
止めてくれ、茜がなんかこっちを睨んでる。
「まぁいいじゃん。」
「よくねーよ!」
「そうだよ!シュウちゃんのことをシュウちゃんって呼んでいいのは、私とシュウちゃんの家族だけだよ!」
茜よ。それは間違ってる気がする。まぁでもここは便乗して
「そ、そうだぞ!」
すると諦めたのか
「わかったよ。じゃあ止めるよ。じゃあアタシはシュウって呼ぼう。それでいいよね茜ちゃん。」
「それならいいよ。」
いいんだ。まぁ確かに学校の友達にもそう呼ばれてるしな。
なんか最初の質問どっかいっちゃったけど、まぁいっか。
そんな感じで話しているところに、アランがやって来た。
「おい、お前たち。仲良く雑談してるところ悪いが、今回の事件について説明させてもらおうか。」
どうやらいくつかの疑問が解ける時が来たようだな。




