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椿色に染まる髪をみた後は   作者: 春すぎて>夏
*第一章 事件の始まり
2/2

#2 少年の行方 

「ちょっと待てよ…」

東ノ野卓…、ケンカをした例の友人だった。


「なんでアイツが殺されなきゃいけなかったんだよ!!」

思わず立ち上がる兼次。


「…兄ちゃん?」

いきなり叫びだした兼次に驚く姫更。

「ゴメン…、俺…ちょっと出掛けてくるわ…。」

頭を抱えながらヨロヨロと玄関へ向かう兼次。


「兄ちゃん、どこいくの?ねぇ…兄ちゃん!!」

リモコンを持ったまま思わず立ち上がる姫更。


『次のニュースです。一昨日の午後5時あたりー…』


――バタン


*   *   *


ふと気づくとそこは事件現場だった。

「なんでだよ…」

もう、ナニがなんだか分からなくなった。


壁にもたれ掛かり、兼次は座り込んだ。

「っ…、チキショー…ッ」

歯をくいしばった。


涙もでず、ただ悔しかった。

謝れず旅立った友人を殴りたかった。

あの日とても些細なことでケンカをした自分を呪いたかった。


「…立島くん?」

いきなり聞き覚えのある女性の声がした。


目を開いて、上を見ると東ノ野のお母さんだった。


「やっぱり…、立島くんなのね。本当に…息子がお世話になりました。」

鼻をすすりながら、兼次に深々と頭を下げた。


ただ見ていることしかできなかった。


「これからお時間あるかしら…。少しお話ししたいのだけど…。」

僕は静かにうなずいた。


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