Appendix-03 エンサイクロペディア
【あ】
★アース族
連邦アカデミーのマーガレット・デリング博士が名付けた超古代種族。ヒューマノイド種族の共通祖先とされる。
★アスガルド(惑星)
ユグドラシル恒星系第3惑星で、元々は無人であった開拓惑星である。その北半球にあるアルフヘイム島全域が連邦政府直轄のアスガルド首都特別区に指定されており、連邦議会、最高執行官府、連邦大審院と、立法、行政、司法の最高機関が所在する連邦の政治的中枢である。その他の地区は、連邦構成国アスガルド共和国の領域であり、その首都は、アルフヘイム島の西側に位置する大陸に、アルフヘイム島と海を隔てて向き合うようにしてあるミッドガルド市である。
★アスガルド首都特別区
惑星アスガルドの北半球にあるアルフヘイム島全域をその範囲とする連邦政府直轄領。連邦の首都として計画的に作られた都市で、銀河暦102年、テラから遷都された。
連邦議会、最高執行官府、連邦大審院と、立法、行政、司法の最高機関が所在する。
★アルダウ帝国
惑星アルダウを首都とする銀河連邦の隣国。ファーストコンタクト時から連邦と友好関係を築いたが、アルダウ帝国市民達は、銀河連邦の民主主義という国の形を知り、帝政という自国のあり方に疑問を抱くようになり、反体制運動が一気に盛り上がった。最後の皇帝メヒトス10世が自ら退位して帝政は崩壊し、アルダウ連邦共和国へと生まれ変わった。そしてその後、銀河暦359年には連邦共和国全体が銀河連邦に吸収合併された。
★アングルボーザ
グローイ共和国で実質的な権限を握る犯罪組織。地域の顔役の連合体から発達してきたが、財力を独占することで国家を裏から操る力を持つ。その影響力を連邦にまで広げてきたことから、連邦政府の攻撃対象とされる。
★アンチ・ロボット・ルネサンス
行き過ぎたロボット化、オートメーション化は危機管理の側面から控えるべきであり、ヒューマノイドができる仕事はヒューマノイドがやるべきであるという思想。銀河暦156年に起きたサリド事件をきっかけとして起こり、この物語の時点でも、連邦ではこの思想に基づいた施策が採られており、自律的思考回路を持つロボットやヒューマノイドに似せたロボット(アンドロイド)は製造・所持が法律で禁止されている。
★アンドフリームニル理論
テラ族が、まだ、テラ(地球)周辺の宇宙空域にしか行けなかった時代に、テラ族のジェフ・アンドフリームニルが提唱した理論。相対性理論を一部無効化することができ、これにより、時間の伸縮を考慮することなく、超光速による航行や通信を可能とする道が開かれた。
【い】
★イリアス(惑星)
ダルイン恒星系第5惑星。イリアス族の故郷惑星であり、他の惑星と比して農業生産が盛んで、田園惑星として知られる。
★イリアス族
白い肌、赤い髪、赤い瞳が特徴的なヒューマノイド種族。連邦における人口比率的には少数種族に該当する。
【う】
★宇宙軍
銀河連邦軍を構成する軍隊のうち、空軍から発展した軍で、宇宙空域の治安維持、防衛、攻略などを担当する。最高軍事作戦責任者は、宇宙軍参謀本部議長(階級は元帥)。戦艦以下の戦闘艦、空母及びその搭載戦闘機などを戦闘力とする。
★ヴァラナート
連邦銀行が発行する連邦内の通貨単位。下位単位としてヴァラナルがあり、100ヴァラナル=1ヴァラナートである。
★ヴァラナル(→ヴァラナート)
★ヴァルプニール通信システム
相対性理論を一部無効化するアンドフリームニル理論を応用して実用化された通信システムで、光速の壁を超えて通信波を送ることができる。宇宙船間の通信はもとより、連邦内の電話システムにも利用されており、光年単位の距離を考慮することなくリアルタイムで通信をすることができる。
【え】
★AU(astronomical unit)
テラ(地球)と恒星ソル(太陽)との平均距離を1とする長さの単位で「天文単位」のこと。かつてテラに首都があった時から惑星などの恒星系内の天体間の距離を表すために広く使用されており、アスガルド遷都後も慣習的に使用されている。
★エア・パンツァー(飛行戦車)
惑星軍の兵器。反重力装置を使い、低空を高速で移動できる戦車。
★エアバイク
惑星軍専用バイク。反重力装置を使い、低空を高速で移動できるバイク型の乗り物。
★エシル教
自由な宗教活動が認められている連邦で、もっとも信者数が多い宗教。その源流は、テラ族のキリスト教の一派であるが、異種族の宗教における教義を取り込みながら、連邦所属の各種族が受け入れやすいものへと変容していった。惑星フレイに総本山がある。
【お】
★オレイハルコン
スレイプニール移動システムを稼働させるためには不可欠の鉱物。アンドフリームニル理論が発見されてから程なく、テラの地中深くでオレイハルコンの大鉱脈が見つかったことが、テラ族が星間種族へと大転換をするきっかけとなった。連邦の維持には絶対的に必要である一方、非常に貴重な鉱物であり、この鉱脈を所有することは宝の山を持つことと同じである。
【か】
★外務省
連邦の中央省庁の一つで外務長官を長とする。連邦と非所属星間国家との外交を所掌する。
【き】
★銀河協約
テラ族が中心となって、銀河連邦を建国する際に、他民族と取り交わしたもので、銀河連邦の外交の基本方針となっている。次の3つの条項からなる。
第1項は、既に星間飛行を実現させているなど、文明の進化程度が同等以上であり、共存が可能な種族とは、友好関係を結び、共存共栄の道を歩むこと。
第2項は、既に星間施行を実現させているが、思考構造、倫理観、価値観などが絶対的に相違していて、共存が不可能な種族たちとは、その存亡を賭けて戦い、最終的には、その種族を滅亡させること。
第3項は、未だ星間航行技術を実現していない発展途上の種族には、その種族の自然的、自律的文明発展を阻害しないように、接触を禁止すること。
★銀河連邦標準時間(連邦標準時)
かつてはテラの、遷都後はアスガルドの自転周期を1日として、1日=24時間、1時間=60分、1分=60秒で計測される。各惑星(構成国)においては、その惑星の自転周期に基づく惑星標準時が使用されている。
★銀河暦
銀河連邦建国年を銀河暦元年とする連邦公式の暦。かつてはテラの、遷都後はアスガルドの公転周期を1年と定めている。
★銀河連邦
構成国の連合体。銀河協約を取り交わした種族が居住する惑星単位の構成国の連邦体として発足した。
★銀河連邦軍
惑星軍と宇宙軍の二つの軍で構成される連邦で唯一の軍隊。統合参謀本部により統一的一元的作戦が執り行われる。最高司令長官は最高執政官である。
★銀河連邦軍士官学校
銀河連邦軍の幹部を養成する特別大学。入学試験に合格した者は、まず全員が第三士官学校に入学し、基礎的な軍事知識と技術を学んだ後、宇宙軍志願者は第一士官学校に、惑星軍志願者は第二士官学校に進学する。第一または第二士官学校の卒業者は、宇宙軍または惑星軍少尉として任官することが義務づけられている(キャミルは、成績がずば抜けて優秀だったことから、特例として、中尉として任官した。)。
★銀河連邦最高評議会
連邦の最高立法機関。上院と下院の二院制で、上院は各構成国から1名選出された議員によって、下院は複数の構成国を人口比率に基づいてまとめた選挙区ごとに選出された議員によって構成される。
★銀河連邦大審院
連邦の司法の最高機関。通常の民事裁判や刑事裁判は、各構成国ごとに設置された第一審裁判所、第二審裁判所、最高裁判所で審理されるが、連邦法に違反しているか否かについては、この連邦大審院で審理される。
★銀河連邦中央銀行
連邦の金融政策を担当したり、通貨を発行する中央銀行。アスガルド共和国ミッドガルド市に本店がある。
★銀河連邦立大学
連邦が設立している大学で、連邦内に24大学が設置されている。中でも銀河連邦立アスガルド大学は、通称「連邦アカデミー」と呼ばれ、連邦一の超難関大学であり、政財界を始め、各界に第一線の人材を輩出している。
【く】
★空母
宇宙軍所属の戦闘艦のうち、戦闘用小型艇(戦闘機を含む。)を100機以上搭載できるものをいう。搭載数100機未満の戦闘艦は、そのサイズにより戦艦以下に分類される。
★駆逐艦
宇宙軍所属の戦闘艦のうち、最小サイズのもの。直径800m以上1000m未満のものを重駆逐艦、直径600m以上800m未満のものを軽駆逐艦という。
★グローイ共和国
銀河連邦に隣接してあるヒューマノイド国家。銀河連邦との国交は結ばれていないが、敵対することもなく、中立的立場を堅持している。6つの恒星系を領土として、大統領制を採っている国家であるが、犯罪組織アングルボーザに事実上、牛耳られている。
★グローイ族
グローイ共和国市民であるヒューマノイド種族。白い肌、茶色の髪、青い瞳をしている。昔からコミュニティを大切にする特性を持っており、地域の顔役の連合体から発達した犯罪組織アングルボーザに対して反抗的な姿勢を長らく示してこなかった。
★グリンブルスⅥ(惑星)
グリンブルス恒星系第6惑星。シャミルが惑星探検家になって初めて探査をした惑星。居住可能惑星であるが、時空の割れ目が不規則に出現することをシャミルが発見したことから、開発が中断したままとなっている。
★軍団
惑星軍の部隊単位で最大のもの。1軍団は3個師団で構成される。軍団長は大将または中将が任命される。
【け】
★ゲルズ(惑星)
フレキ恒星系第5惑星。居住不可能惑星であるが、オレイハルコン鉱脈が発見されたため、フレキⅤから改名された。
【こ】
★構成国(連邦構成国)
連邦市民が居住する惑星をその領土として構成される国家であり、国民の直接選挙で選出された執政官が治める。連邦にのみ認められており構成国に認められていない行為として、①軍事力の保持、②通貨の発行、③連邦外星間国家との外交通商などがある。
★厚生保健省
連邦の中央省庁の一つで厚生保健長官を長とする。医療・保健政策、労働政策、年金管理などを所掌する。
★黄道十二師団
いわゆる攻撃師団と呼ばれる連邦宇宙軍第2師団から第13師団のこと。第2師団の牡羊座師団から第13師団の魚座師団まで、黄道十二星座の別称が付けられている。連邦宇宙軍の主力であり、すべての師団に、コスモス級戦艦が旗艦として配備され、空母も配属されている。
★国防省
連邦の中央省庁の一つで国防長官を長とする。国防政策、軍事施設管理などを所掌する。
【さ】
★最高執政官
連邦の行政府の長。各構成国の選挙人を直接選挙で選び、その選挙人による選挙で選出される。任期は4年。大統領的権限を持ち、軍事の最高責任者でもある。
★最高執政官府
最高執政官を長とする合議体の行政機関であり、最高執政官が任命する各中央省庁の長官から構成される。メンバーは、①最高執政官、②執政官(4名の補佐官のこと)、③内務長官、④法務長官、⑤財務長官、⑥外務長官、⑦国防長官、⑧文化科学長官、⑨厚生保健長官、⑩惑星開発長官の10名からなる。
★財務省
連邦の中央省庁の一つで財務長官を長とする。財政、税務、金融政策などを所掌する。
★サリド事件
銀河暦156年に起きた、連邦における最初で最後のロボットの反乱事件。ロボット工学博士だったアルフレッド・サリド博士が、夭折した娘アリスの脳を、容姿を似せて造ったアンドロイドに移植してサイボーグとしてから、その遊び相手としてどんどんと自律的思考回路を持つロボット達を製造していったが、博士死亡後もそのロボット達がロボットを作り続け、ついにはロボット達だけで生活をしていた惑星リリスの孤島を飛び出し、惑星リリスの他の地域に侵攻していき、一万人以上の犠牲者を出した。銀河連邦惑星軍が出動して本拠地の孤島をまるごと爆破して事件は終息した。なお、その後日談がエピソード5で語られている。
【し】
★師団(宇宙軍)
複数の艦船で組織される艦隊の単位で最も大きなもの。海軍でいうところの「艦隊」に該当するが、宇宙軍では伝統的に師団と呼ばれ、その中に複数の艦隊が設置されている。師団の大きさによって一様ではないが、1師団は、3個ないし10個艦隊で構成される。師団の旗艦には戦艦が当てられている。師団長は、その規模によって、大将ないし少将が任命される。
★師団(惑星軍)
惑星軍の部隊単位の一つ。1個師団は3個旅団からなる。師団長は中将または少将が任命される。
★巡洋艦
戦艦と駆逐艦の中間のサイズの宇宙軍所属の戦闘艦。直径1200m以上1500m未満のものを重巡洋艦、直径1000m以上1200m未満のものを軽巡洋艦という。
★小隊
惑星軍の部隊単位で最小のもの。1個小隊は、約50名の兵士で構成される。小隊長は大尉または中尉が任命される。
★賞金稼ぎ
私設護衛業者のうち、賞金が懸けられた海賊の討伐を積極的に行う者の俗称。本来違法であるが、連邦軍も黙認している存在。
【す】
★スアチ(惑星)
フィマフェング恒星系第2惑星で、スアチ族の故郷惑星。
★スアチ族
連邦でも少数派であるヒューマノイド種族。白い髪と褐色の肌、緑の瞳が特徴。
★スヴァルトヘイム(惑星)
ユグドラシル恒星系第4惑星で、常にアスガルドに隣接するように公転している開拓惑星。連邦宇宙軍と惑星軍の最高司令本部ともに、統合参謀本部が設置されており、宇宙軍の近衛師団である第1師団のメインベースとなっており、首都防衛の要である軍事の中心である。
★スクルド(惑星)
ナル恒星系第2惑星で、スクルド族の故郷惑星。
★スクルド族
平均身長2メートルを超える大柄で、額に三つ目の目を持つヒューマノイド(広義)種族。額の三つ目の目は、特殊な能力を有している訳ではなく、進化の過程で残ったものらしい。
★スレイプニール移動システム
相対性理論を一部無効化するアンドフリームニル理論を応用して実用化された航行システムで、光速の壁を超え、かつ、時間の伸縮を生じさせないように、宇宙船を航行させることができる。
【せ】
★聖セイラ天使園
イリアスにあるエシル教会が設立運営している孤児院。「セイラ」とは、この孤児院の設立者であるエシル教シスター。この園の出身者であるハシムが後援している。
★セリヌ(惑星)
ヴェガル恒星系第五惑星。テラに近い惑星として、テラ自由国樹立時には、連邦側の制圧拠点となった。
★戦艦
宇宙軍所属の戦闘艦のうち、直径1500m以上のものをいい、直径2500m以上のものをコスモス級、直径2000m以上のものをギャラクシー級、直径2000m未満のものをプラネット級という。
【そ】
★装甲機動歩兵
強化戦闘服を装着することで、通常歩兵の数倍の攻撃力を持つ歩兵。惑星軍の主力部隊の一つである。
【た】
★大隊
惑星軍の部隊単位の一つ。1個大隊は4個中隊で構成される。大隊長は中佐または少佐が任命される。
★タングリスニ
惑星ブラギンの砂漠に棲息する食人昆虫。体長20メートルほどでゴキブリのような容姿をしており、6本の節足で砂の上を素早く移動する。目に当たる器官は無く、長い触角で周囲の物体を感知する。
【ち】
★中隊
惑星軍の部隊単位の一つ。1個中隊は4個小隊で構成される。中隊長は少佐または大尉が任命される。
【つ】
【て】
★ディース(惑星)
ボルソルン恒星系第5惑星で、ディース族の故郷惑星。
★ディース族
灰色の目と銀髪が特徴のヒューマノイド種族。学者タイプが多いという俗説がまかり通るほどインテリに見える。
★テラ(惑星)
太陽恒星系第3惑星地球のこと。かつて銀河連邦の首都であったが、連邦の版図が広がるとともに、その位置が辺境すぎるという理由で、銀河暦102年、アスガルドに首都の座を譲った。現在は、テラ族の故郷として、古都としての景観を生かした観光都市として、賑わいを見せている。
★テラ族
かつて地球人と呼ばれた種族。連邦でも第一の人口比を誇る主力種族である。単一容姿がほとんどである他の種族と違い、白人、黄色人種、黒人とバリエーションが豊かなことも特徴である。
★テラ解放戦線
連邦内における人口比、富裕層や偉人の割合が圧倒的に多いテラ族の種族的優位性を信じて、テラ族による連邦支配が最善の方法であると主張する選民主義者の団体。惑星軍に多くの支持者がいるとされる。
★テラ自由国
テラ解放先生がクーデターにより占拠したテラに樹立した連邦からの独立国。テラをテラ族だけが住む惑星にしようとしたが、アース神族の出現によりあえなく失敗し、滅亡した。
【と】
【な】
★内務省
連邦の中央省庁の一つで内務長官を長とする。警察、各種統計その他、他の省庁の業務に該当しない業務を広く所掌する。
【に】
★ニズヘッグⅦ(惑星)
ニズヘッグ恒星系第7惑星。後に惑星ヤルンサクサと個別名を付されるまでは、利用価値が無い惑星と思われていたが、シャミルの惑星探査により、推定埋蔵量1000トンの金鉱脈があることが分かり、優先利用権を得ていたファサド商会の利益の5分の1を稼ぎ出す金鉱山へと発展した。
【ぬ】
【ね】
【の】
【は】
★バウギ(惑星)
ヘプティ惑星系第8惑星で、バウギ族の故郷惑星。
★バウギ族
種族の平均身長が2メートルを越えているなど、比較的体格が良い者が多いヒューマノイド種族。薄緑ないし薄青色の髪、青い瞳、やや赤みがかった肌の容姿である。
★パーソナルシールド
ビーム銃や拳銃のように、高速で高密度の破壊力を持つエネルギーを反射する性質を有するシールドを発生させて、この装置を付けた者を、それらの武器から防御するための、個人用のエネルギー遮断型バリアシステムのこと。多少の科学的知識があれば制作でき、海賊達もほとんどが装備していることから、連邦軍と海賊達との戦いにおいて、銃撃戦は効果的な戦闘ではなくなり、剣やナイフを用いての白兵戦が再び陸戦の主体となっている。
★バルハラ遺跡
テラの北欧地域の街バルハラの郊外にある遺跡。超古代種族の遺跡だと言われ、一部の研究者に注目されている。
★反重力パラグライダー
落下傘の代用品として開発された装置で、惑星に降下する際に背中に背負って使用される。若干の飛行能力もあるが、落下速度を低下させる機能に比べると燃料効率が悪く、5ないし10分程度しか飛行できない。
【ひ】
★ヒューマノイド
広義では、銀河連邦市民たるヒト型の種族のことをいうが、狭義では、テラ族と交配し子孫を残すことができる種族のことをいう。例えば、猫耳を持つミミル族や、三つの目を持つスクルド族はテラ族と交配して子孫を残すことはできないことから、狭義ではヒューマノイドではない。物語の中では、もっぱら広義の意味で用いられる。
★ビュグビル(惑星)
コラル恒星系第二惑星。最近開拓が始まった惑星で、シャミルとキャミルがヒューロキンと会談をした。
【ふ】
★ファミリーネーム
血縁上の尊属から受け継ぐ姓のこと。銀河連邦では、ファミリーネームを名乗る否かは、各種族の自由に任されており、テラ族やイリアス族などはファミリーネームを使用しているが、バウギ族やミミル族その他のファミリーネームを使用する習慣が無い種族では、パーソナルネームだけを名乗っている。
★フェンサリル(惑星)
ロファール恒星系第4惑星で、開拓惑星。銀河連邦宇宙軍第77師団のメインベースが置かれている。
★ブラギン(惑星)
グローイ共和国内にあるモルジ恒星系第3惑星。居住可能惑星であるが、熱帯地帯の平均気温が50度を超え、大陸の大半が砂漠である。未開種族のモルグズ族が居住していたが、オレイハルコンの大規模な鉱脈が見つかったことから、グローイ族が入植をしている。
★フリーズキャルヴ
惑星ブラギンにあるモルグズ族の聖地で、巨大な円柱形の岩の中に祭殿が造られているらしい。オレイハルコン鉱脈のすぐ側にあり、そこにいるとされるモルグズ族の神とシャミルとの間には何らかの精神感応が認められた。
★フレイ(惑星)
ハール恒星系第3惑星で、開拓惑星。エシル教の総本山がある。
★フレキⅣ(惑星)
フレキ恒星系第4惑星。ガス惑星で居住不可能惑星だが、その衛星は居住可能で惑星ゲルズのオレイハルコン鉱山で働く者の生活拠点となっている。
★文化科学省
連邦の中央省庁の一つで文化科学長官を長とする。教育政策、学術研究の推進、連邦立大学の運営などを所掌する。
【へ】
★ヘグニ(惑星)
ヘグニ族の故郷惑星。アンモニア大気に覆われた不毛の大地で、ヘグニ族が生まれ進化していったことは奇跡的と言われている。ヘグニ族滅亡後は軍の管理下に置かれている。
★ヘグニ族
連邦と隣接した空域に星間国家を建設していた、身長2メートルほどのトカゲに似た容姿の非ヒューマノイド種族。アンモニア大気に覆われ、食物連鎖が構築されなかった惑星ヘグニで種族を保存していくために、その食物を共食いで満たすことから、卵生で生育も早い。
ヒューマノイド種族とは意思疎通すらできない銀河協約第2項該当種族として銀河暦341年に連邦は全面戦争に突入し、353年連邦軍の惑星ヘグニ制圧により滅亡した。
【ほ】
★法務省
連邦の中央省庁の一つで法務長官を長とする。各法律の整備、検察、刑事施設などを所掌する。
【ま】
【み】
★ミミル(惑星)
ヒャルマール恒星系第5惑星で、ミミル族の故郷惑星。
★ミミル族
猫属から進化した猫耳と尻尾を持つヒューマノイド(広義)種族。種族の平均身長は120センチメートルと小柄であるが、跳躍力や嗅覚、聴覚については、テラ族の10倍以上の能力を有する。連邦の人口比率的には少数種族に該当する。
【む】
★ムスペル(都市)
イリアス共和国の首都。ファサド商会の本店所在地。
【め】
【も】
★モルグズ族
惑星ブラギンの先住ヒューマノイド種族。褐色の肌、黒い髪、紫の瞳をしている。銀河協約第3項該当の未開種族であるが、事実上、グローイ族の支配を受けている。部族ごとに隊商を組み、砂漠を歩いて交易をしている。部族の巫女と呼ばれる少女達は、聖地フリーズキャラヴにいる神と話ができるとされ、シャミルとも何らかの精神感応が認められた。
【や】
【ゆ】
【よ】
★ヨトゥーン(惑星)
レスクヴァ恒星系第7惑星で、かつてのテラの中世ヨーロッパ時代の文明を持つ保護対象種族ヨトゥーン族が暮らす惑星。現在は立入禁止となっている。
【ら】
★ラタトスク
特定の言語に依存しない意思疎通の方法として発見されたもので、それぞれの種族が独自の言語を話していても、それをテレパシーの一種と考えられる意思伝達波と言語を共鳴させることで、あらゆる言語による意思疎通を可能とさせる方法である。「発見された」とあるのは、テラ族を始め共存可能な銀河連邦の種族であれば、生まれながらにして持っていながら、それに気が付いていなかった能力という意味であり、幼児期に少し訓練するだけで、誰でも使用することができる。
【り】
★旅団
惑星軍の部隊単位の一つ。1個旅団は3個連隊で構成される。旅団長は少将または大佐が任命される。
【る】
★ルムニル(惑星)
ヨトゥーンの隣の空域にあるゲリ恒星系第4惑星で、開拓惑星。ヨトゥーンを含む空域の警備を担当する宇宙軍第234師団第9警備艦隊司令部が置かれている。
【れ】
★連隊
惑星軍の部隊単位の一つ。1個連隊は4個大隊で構成される。連隊長は大佐または中佐が任命される。
★連邦(→銀河連邦)
★連邦アカデミー(→銀河連邦立大学)
★連邦議会(→銀河連邦最高評議会)
★連邦軍(→銀河連邦軍)
★連邦士官学校(→銀河連邦軍士官学校)
★連邦大審院(→銀河連邦大審院)
【ろ】
【わ】
★惑星開発省
連邦の中央省庁の一つで惑星開発長官を長とする。惑星探査に関する情報を一元的に管理しており、この役所の許可を得なければ未探査空域への進入はできない。
★惑星軍
銀河連邦軍を構成する軍隊のうち、陸軍から発展した軍で、惑星の防衛や攻略を担当する。最高軍事作戦責任者は、惑星軍参謀本部議長(階級は元帥)。戦車、自走砲、装甲機動歩兵などを主な戦闘力とする。