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LAYLA  作者: 零帝 詩音
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意図せぬ出会い…〜平穏な日常〜

『俺の連れに何か用っすか?』

黒スーツに身を纏った若くチャラそうな男にそう不意に声を掛けた青年…。

その青年の登場に急に戸惑い表情を変えた黒スーツの男は『あ…彼氏さんと一緒やったんや…』

そう口にしてその場を後にした。

『…………』

青年の目の前には状況が理解できず一瞬言葉を失う若い女性が居た。

『え?あなた…誰?』

疑う様な目で青年を見つめ彼女は青年に聞いた。

『大丈夫だった?達の悪いキャッチに捕まってたんでしょ?だから…助けようと思っただけなんだけど…』

そう言う青年の言葉を聞いてその女性は頭を下げた。

『そうだったんですね!そうです。ちょっと困ってました。ありがとうございます!』

そう言う彼女の言葉に笑みを青年が向けると

『あ、私急いでるんで!ありがとうございました!』と告げ彼女は、その場を後にした…。




『おいおい!連絡先すら聞かずに行かせちゃうなんて勿体ないじゃん!』

青年に、歩み寄りそう言葉を掛けるちょっと見た目派手な金髪の髪色にお洒落な服装の青年。

『確かに。ただ連絡先を聞く暇もなく行っちゃって…流石に呼び止めて連絡先聞くとか出来なかったわ』

そう青年は返した。

『まぁ…確かにな。下心バレバレだもんな。そんな事したら。』


『そうそう。ただ…凄いな。流石、康太だな。お前に教えて貰って言った一言で本当にキャッチのにぃちゃんを一瞬で追っ払えるなんて』

『まぁ、この手の仕事、長い事やってたからな』

康太は青年にそう言うと苦笑いをして仕切り直す様に言った。

『裕太の可愛い子助けてナンパ大作戦は失敗したが…久々に飲みに行くかぁ』

そう言って苦笑いする康太に裕太も苦笑いした。




3ヶ月ぶりに会った友人の康太とその日は募る話をしながら飲んで食べて楽しい時間を過ごした裕太。


『じゃあ!またな!』

そう言って康太と別れ程よくお酒も回っていた裕太が改めて時間を確かめる様にスマホを開くと時間は22時を少し回っていた。

そそくさとスマホにイヤホンを刺し耳にイヤホンをはめる裕太。

そして、いつも見てる動画配信コンテンツを開いて慣れた様にチャンネル登場しているとある配信者のページを開いた。

(今日は…雑談配信だったかなぁ〜)

そう思いながら良く見てる配信者の配信を開く裕太。



[こんばんは]

生配信のコメント欄と呼ばれるチャット機能にそう挨拶のコメントを打ち込む裕太。

『あっ!殿下!こんばんわ』

そう元気に挨拶を返して来たのは生配信を行っている配信者。求職猫のジジと言う名前で生配信の活動をしてる配信者であった。

そして求職猫のジジに「殿下」と呼ばれているのが裕太である。

身も知らない他人とインターネットを介しリアルタイムで繋がるコンテンツで流石に本名を晒せる訳もなく、裕太も…そしてこの生配信を視聴する他の方も皆…

互いを多少は信用しながら本名を伏せて登録した仮名で生配信に参加している。

そしてこの配信での裕太も〔末丸殿下〕と言う裕太にとってのは馴染みの有るインターネット内での名前で参加しよく見る配信者である求職猫のジジには〔殿下〕と呼ばれていた。



[今日、久々に友達と飲んで来て楽しかったわ。まぁ…飲み前のナンパには失敗して野郎2人の飲みではあったけど(笑)]

他の生配信参加者のコメントの受け応えをする求職猫のジジの話をしながら裕太も…今日の出来事をコメントする。

「えーっ!?殿下ってナンパとかするの!?もっと落ち着いたイメージだったのに」

裕太のコメントにそうちょっと驚きながら苦笑いを浮かべる様なリアクションを着け言葉を返すたジジ

そして続ける様に応えた。

「でも友達と楽しめたみたいで良かったね!」


自分が発した言葉の様に書き込めるコメントを読み、それに返してくれる配信者の求職猫のジジ。

もちろん彼女も実際は人間であり、素性を隠しアニメキャラ、またはゲームキャラの様な2Dの見た目で配信をしている実在する人間である。


俗に言うVTuberというやつである。


裕太は時々不思議に感じていた。

何故自分がこのVTuberの生配信と言うものをこんなに見る様になり、そしてこの界隈で言う所の「推し」と言うお気に入りで応援するVTuberを作り生配信を見る様になったのか…

以前の自分には信じられなかった。

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