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レイカノ。~『霊(アレ)』に好かれてから、俺の人生が180度変わった件~  作者: すみいちろ
第一章 呪霊解きの世界……。『ウィズ ゴースト レインボー』
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いざっ……!!

─楓視点─




(ようこそ……。神霊(スピリット)世界(ワールド)へ──)



 

 『巨大画面(オンラインゲーム)』から機械音声(ゲームマスター)なのだろうか?

 機械のような? 声のような、音が聴こえる……。


 俺は、さっきから会長(じいさん)に言われたとおりに、座禅を組み……瞑想しているが、全然上手く行かない。


 俺が、座禅を組みながら、薄っすら目を開けて()ると──

 

 先に『霊的接続』され、『巨大画面(オンラインゲーム)』の中に入った夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんとイケメン吸血鬼(ヴァンパイア)なピピ郎が『コンピュータグラフィック化』され、退屈そうに待っている……。


 『巨大画面(オンラインゲーム)』の真っ白い画面の中に浮かぶ、夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんと、ピピ郎──



「おーい? まだー? (カエデ)ー?」



「急かしちゃ、(カエデ)くんに悪いよ? 夢葉(ユメハ)?」



「フフフ……。我が主、(カエデ)くんの頑張りを、じっくりコトコト待ちましょうか……? 煮込まれたスープのように……」



 夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃん、ピピ郎のそれぞれの声が、再び目を閉じた俺の耳もとに聴こえて来る……。


 三人は、俺とは違い、『霊体』だからか──すんなりと入れたようだ。


 だが、しかし……。

 俺は、全然、さっきから上手く『巨大画面(オンラインゲーム)』の中に入れない。


 会長(じいさん)が、「ピピピ……」と、俺たち冒険者(プレイヤー)(タマシイ)を手動選択して……『霊的接続』しているのに。

 


(やはり、霊感(センス)0(ゼロ)の俺には、無理なのか……?)



 俺だけが、すんなりと『巨大画面(オンラインゲーム)』の中に入れずに、時間だけが過ぎ去る……。



「ふーむ。難しいかの……?」



 会長(じいさん)が、そう言って、俺の顔の前へと手を広げて差し伸べた。



「『幽魂乖離(ゆうこんかいり)』……」



 会長(じいさん)が、そう言ったかと思うと……。

 俺は、座禅を組みながらも「ウトウト」と、眠ってしまった。



((カエデ)くんや……、(カエデ)くん……)



 会長(じいさん)の声が聴こえた。



(こっちじゃ……)



 会長(じいさん)の声の方へと進もうとする俺。


 どうやら、俺は、『幽体離脱』しているらしい……。


 フワフワと、真っ白い世界を彷徨(さまよ)う──


 ──すると、



(フォン……)



 何かの音がした。



(『巨大画面(オンラインゲーム)』の中に入れたのか?)

 

 

 真っ白い空間に浮かぶ、写真のように切り抜かれた四角い画面のような世界──



(ここは、何処だ……?)



 幾つも「クルクル」と回転しては『四角い世界』が、無数に浮かんでいる──そんな部屋に、俺は辿り着いた。



(カエデ)ー! ヤッホー!!」



(カエデ)くん、お疲れー!!」



「フフフ……。待っていましたとも。友だけに。いえ! 我が主、(カエデ)くん!!」



 部屋の中心部まで行くと、既に辿り着いていた夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんとイケメン吸血鬼(ヴァンパイア)なピピ郎が、それぞれ俺に手を振り、待っていてくれた。

 みんな、宙に浮いている……。

 俺でさえも……。


 

 どうやら、ここが、入り口のようだ。

 『巨大画面(オンラインゲーム)』内のメインメニュー画面とでも言うのだろうか?


 俺たちは立体だが、目の前には幾つもの無数の写真のような『四角い二次元的世界』が、円形を成して俺たちを筒状に丸く囲んでいる。



(行き先は、どちらですか──?)



 機械音声(ゲームマスター)の音のような声……。

 

 (タマシイ)の言霊とでも言うのだろうか、機械音声(ゲームマスター)の声は機械(マシーン)のような音に聴こえたが、身体の中心部が震えるようにして響いたような気がした。



「行き先って、言われても……ねぇ?」



 黒音(クロネ)ちゃんが、俺へと振り向き、色っぽく右手を頬に当てて首をかしげて言う。

 黒音(クロネ)ちゃんの両胸が「たゆん─」と揺れる。

 小悪魔的な黒音(クロネ)ちゃんの瞳が、俺の目を「ジッ……」と見つめている。

 黒音(クロネ)ちゃん的には、俺と一緒なら行き先なんて何処でも良い……。

 憑いてイクから、俺に決めて欲しい……。

 そんなトコだろうか?



「んー……。そりゃまぁ、決まってるでしょ?」



 夢葉(ユメハ)が、両手を背中の後ろで組んで「エヘッ」と笑い……胸を「たゆん」と揺らして、俺へと熱い視線を送る。

 

 俺は、夢葉(ユメハ)に「ニヘッ」と笑顔を返し、幽体離脱しているのに、脇汗を感じた……。

 

 夢葉(ユメハ)の胸の「たゆん」とした揺れ具合に、脇汗を感じたのでは無い。


 夢葉(ユメハ)の気持ちに、脇汗を感じたのだ……。


 ──腕試しシたいのだ。夢葉(ユメハ)は。

 

 夢葉(ユメハ)の視線は、黒音(クロネ)ちゃんと比べると、色っぽさが無い。

 多分、夢葉(ユメハ)は、イケメン吸血鬼(ヴァンパイア)なピピ郎との一戦で、(うず)いてしまったのだ……。

 早くもう一度、誰かと闘いたい……と。




「フフフ……。では、私が行き先を選んでもヨロシイかな? (カエデ)くん……?」



 俺が、夢葉(ユメハ)に脇汗を感じていると──


 イケメン吸血鬼(ヴァンパイア)なピピ郎が、不敵な笑みを浮かべながら、俺へと尋ねた……。

 

 吸血鬼(ヴァンパイア)なピピ郎の牙が、「キラリ」と光る……。

 かなり、ピピ郎本人も「吸血鬼(ヴァンパイア)」であるという自分自身の姿に、強いこだわりを持っているらしい。



「行き先に、何か考えがあるのか? ピピ郎……?」



 俺は、ピピ郎の考えているコトが、とても気になっている。

 

 チームのムードメーカー的存在として、早くも頭角を現しつつあるピピ郎……。


 この度の『浄霊指令(ミッション)』は、『討伐浄霊作戦(グループチームミッション)』……。

 チームワークは(もと)より、それぞれのチーム同士の連携というものが、重要になって来ると思われる。

 

 ま、例によって、点でバラバラの単独行動(ソロプレイ)に走るヤツも、やっぱり居るんだろうけど……。


 俺たちのチームのムードメーカー的存在が、ピピ郎なら……。


 俺は、心の中で、ピピ郎の「行き先」に従ってみるコトにした──


 






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― 新着の感想 ―
[一言] 霊的世界だけじゃなくゲームの世界にもついに足どころか霊体を踏み入れちゃいましたか(;゜Д゜)
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