霊気ヒーリング……。
俺は、会長の話を聴いた後すぐ、俺と夢葉と黒音ちゃんのために用意してくれた畳敷きの和室へと戻り、泥のように眠った。
いや、寝付かれない。
走馬燈のように、つい数時間前の丑三つ時な出来事が、想い出される。
死神のような格好をしていた高速道路バス停のご婦人。
アレな小さな女の子と一緒だったが、何かワケありだったのは、推測に難くない。
しかしだ。
俺と夢葉、黒音ちゃん三人パーティーの危機的状況。
よもや、会長の作ってくれた『幽霊名刺』なるモノが無ければ、相手が『E』階級なアレでも、今の俺たちには、いかんともし難い状況だっただろう。
けれども、あの時の夢葉と黒音ちゃんには、まだ余裕があったようにも見えた。
流石は……と、言ったところなのだろうか?
潜在能力の底が視えない二人。
頼もしい限りだと、俺は想う。
けれども、夢葉……。
なんだか、淋しそうだった。
さっき、寺の本堂で会長と黒音ちゃんと話していた時でさえも。
『浄霊指令』よりも、なにか、夢葉の気持ちと大事に向き合わないとイケない気がする。
「夢葉……ごめん」
俺は、畳敷きの和室に敷かれたバリバリに「糊」の効かされた「昭和和布団」に潜り込みながらも、寝付かれずに目を閉じて呟いた。
布団の「糊」の効かせ具合は、「昭和」ちっくで、昭和生まれの夢葉のお婆さんが用意してくれたモノなのだろう。
ゴワゴワとした布団の中で、寝返りを打つ俺。
「お布団、バリバリのゴワゴワだねー? 楓。私もお布団に入るよー?」
と、そこへ。
俺の「昭和和布団」の中に入って来た夢葉。
「ねぇ? 楓? って、その前に黒音? 席外してくれる? 楓と二人きりで話したいんだけど?」
「……しょうが無いな。けど、私は100パーセント楓くんの身体から抜けられないよ? 悪魔的契約って、そう言うもんだからさ……」
「そう。じゃあ仕方ない。そのまま聴いてて」
黒音ちゃんが、黒蛇のような姿で俺の胸から出て来て、夢葉と言葉を交わした後に、お座敷の襖の隙間を抜けて「スルスル……」と、何処かへと消えていった。
けれども、黒蛇になった黒音ちゃんの尻尾の先端が、途切れていた。
それは、黒音ちゃんなりの夢葉への最大限の気遣いと、悪魔的契約の限界で、黒蛇となった黒音ちゃんの何パーセントかは、どうしても俺の中に残ってしまうと言うことなのだろう。
「ねぇ……。楓?」
夢葉が、物憂げな表情で寝転びながらも、布団の中で、俺へと触れる。
そして──
「はいはーい! お霊気ヒーリングのお時間ですよー!!」
夢葉のお母さんが、突如として俺の仮の住まいである畳敷きの和室へと、いきなり襖を開けて入って来た。
「あら? お邪魔だったかしら? 夢葉? 夢葉もお年ごろですもんねー?」
「も! お母さん! そ、そんなじゃないよ!」
夢葉が、慌てて俺の「昭和糊和布団」から飛び起きる。
夢葉のお母さんの後ろから、呼び戻されたのか、すまなさそうに黒音ちゃんが俺の畳敷きの和室へと「おずおず」と、入って来た。
「ご、ごめん。夢葉。夢葉のお母さんに推されちゃって……」
何かを言いたげな黒音ちゃんが、途中で言いかけて止める。
推されたとは? 何のことだ?
「うふふー。三人とも、『初浄霊指令』お疲れさま! 疲れたでしょ? ささっ! 三人とも、お布団に寝転んでー!」
夢葉のお母さんが、「たゆんたゆん」にして「ばいんばいん」なアノ部分を揺らしながら、俺たち三人に布団に入るよう身振り手振りでヂェスチャーする。
夢葉のお母さん……。
見た目が、とても若くて凄く美人だ。
いわゆる、美魔女……。
い、一体、「たゆんたゆん」の「ばいんばいん」で、な、ナニをしようと言うのか?
「あ、良いよ……? お、お母さん……。私は、そんな疲れてないし……。は、恥ずかしいよ……」
「アハハ……。わ、私も、そんな疲れてないですし。お構いなく……」
夢葉と黒音ちゃんが、何か察したようで、気まずそうにヤンワリとお母さんに断っている。
「あ、良いの。良いのっ! ささっ! 遠慮しないで、三人とも寝転んでー!!」
夢葉のお母さんに、すんごく推される。
さしもの夢葉と黒音ちゃんも、苦笑いだ。
観念したのか、二人も「川の字」になって、俺と布団に寝転ぶ。
もちろん、俺は真ん中に寝転ばされる。
「んじゃ! 霊気ヒーリング! イッきまーす!」
夢葉のお母さんが、俺と夢葉、黒音ちゃん三人の上に覆いかぶさり、さながら『マットプレイ』のように『たゆんたゆん』の『ばいんばいん』なアノ部分を揺らしながら押し当て、柔らかなあたたかい温もりで三人を包み込みながら、上下にピストン運動のごとく密着させて動き始めた。
「ふっ! くぅぅっっ……!!」
思わず声が漏れる俺。
隣を見ると、夢葉が恥ずかしそうにしながらも、まんざらでも無い様子で耳と頬を真っ赤にして、目を閉じている。
反対方向を見ると、黒音ちゃんが「あぁ……」とか言いながら、ウットリとした得も言われぬ安らぎに満ちた表情で、ジッと堪能している。
俺は……。
夢葉のお母さんの「たゆんたゆん」の「ばいんばいん」で、まさに昇天させられながらも、夢葉のお母さんから伝わる『霊気ヒーリング力』に圧倒され、熱く漲る全身以上に俺の心の隅々と俺のアノ部分が迸るほど、限界を超えて回復していた。
眠っていないのに、熟睡した後のような心地良さ。
洋服越しとは言え、夢葉の美魔女お母さまの「たゆんたゆん」な「ぱっつんぱっつん」の『霊気ヒーリング摩擦力』で、俺の理性までもが「ばいんばいん」浄化されそうになる。
夢葉も目を閉じて、顔と耳とを真っ赤にしながらも声さえ出せずに、ウットリとしている。
黒音ちゃんは、時折「お母さん……」と、小さく声を震わせながらも、甘えるようにして美魔女お母さまのアノ部分へと、口唇を寄せている。
最後に、夢葉のお母さんは動きを止めて、俺のアノ部分へと手を沿わせ、あてがいながらも、そっと俺のモノに触れる。
ものすごい力が、夢葉のお母さんの手のひらから、俺のアノ部分へと注入される。
これは、本来の『霊気ヒーリング』ではなく、夢葉のお母さんが、独自に開発した『神技』だと想われる。
「さ! どうだったかな? 三人とも! 元気になった?」
「「「 はーい! 」」」
気の抜けたようでありながらも、しっかりと夢葉のお母さんに返事をする俺と夢葉と黒音ちゃん。
夢葉のお母さんのイケない『たゆんたゆん』な『ばいんばいん』に心奪われ、しばし余韻に浸りつつ堪能する俺であった……。




