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レイカノ。~『霊(アレ)』に好かれてから、俺の人生が180度変わった件~  作者: すみいちろ
第一章 呪霊解きの世界……。『ウィズ ゴースト レインボー』
28/88

三人パーティー……。





「うぃ~。ひっく!」



 宵の宴。


 結局、お寺の檀家さんとか、たくさん呼んで、盛大に宴が繰り広げられ盛り上がっている。


 パーティー結成だとか言って。


会長(じいさん)(かのう)総理事長も、酒を飲む口実がただ欲しいだけじゃなかったのか? なんて想う。


 俺は、ようやく宴会の席を抜け、酔い醒ましに寺の本堂の縁側の廊下に、ペタリと胡座(あぐら)をかいて座る。


 それにしても二人とも酒に強い。底無しか? とも想う。


 俺だって、そこそこ飲めるが、ほどほどに相手をしないと、あそこまで浴びるほどに飲めない。


 坊主は底無しとも聴くが、絵に描いたように典型的に酒に強い。


 俺の身がもたない。



「うぃ~。ひっく!」



「ゆ、夢葉(ユメハ)!?」



(カエデ)~……。飲んでる?」



 アレな存在のはずなのに、酒を飲んでいる? 夢葉(ユメハ)


 酔うのか? いや、アレなのに酔うのかっ!?

 

 たぶん「チロチロ」と、いつものように舌先を出して味わったに違いない夢葉(ユメハ)


 血筋だろうか? どうも、(かのう)一族というのは酒好きのようだ。


 夢葉(ユメハ)の守護霊とかいう曾祖父(ひいじい)さんも、踊り出しているではないか。


 俺は宴の席を抜け、寺の本堂の縁側に座り、遠目に様子を見ている。


 待てよ? 霊感(センス)ゼロの俺が、なぜ()えている?


 いや、もとより最近は、アレな夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんの姿が、当たり前のようにハッキリクッキリ()えるようになっているわけだが。

 


「大変なことになったねぇ~? ひっく!」



 いや、夢葉(ユメハ)。他人事? じゃないよね?


 俺は君のこと、すんごく頼りにしているんだけれども……。


 心細い。


 

 俺は、少し前に、昼間とは少し様相の変わった宴会の席でのアレな夢葉(ユメハ)曾祖父(ひいじい)さんの言った言葉を想い出す。



(カエデ)くんや。ワシの息子がロープレなどと言っておったが、リアルに現場に行けば、心してかかって欲しい。未浄化霊とは言っても、元は人。よほどで無ければ闘うことになるなど滅多にない。それより心して祈るのじゃ。君が、黒音(クロネ)ちゃんにシてあげたようにの? さすれば、必ずや天に還り成仏される。もしもの時は、闘うより逃げるのじゃ。なんと言っても、(カエデ)くんも夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんも、まだレベル『1』じゃからの?」



 やっぱり、ロープレだ。


 親子、(そろ)って、どんだけロープレ好きだ?


 って言うか、闘うのかっ!?


 もしもの時は、逃げるのじゃ……って。


 しかしながら、なぜ、二人とも浄霊をロールプレイングゲームになぞらえるのだろう?


 それこそ、不謹慎じゃないのか?


 さっぱり、分からない。


 そもそも、レベル『1』の俺たち三人にやらせること自体が、危険極まりないことなのではないか?


 しかし、レベル『1』とは言え、具体的な浄霊方法すら聴いていない俺は、酒の席だが、薄ボンヤリとふわふわ光る夢葉(ユメハ)曾祖父(ひいじい)さんに、浄霊方法を確かめた。



「いや、なに……お線香とお水とを持ってシて心より祈れば良いのじゃよ? 簡単なことじゃ。アレな本人の写真とか好きな物を供えて祈れば尚、良いのじゃがの? さすれば、浄化の助けとなる。まあ、それらが無くとも、1ヶ月……長くとも3か月も祈り続ければ成仏なされるじゃろうて」


 

 長いな。


 けっこう長いな……。

 いや、バチ当たりか? 考えを改めよう……。


 しかしながら、会長(じいさん)夢葉(ユメハ)守護霊(ごせんぞさまの)曾祖父(ひいじい)さんから俺に与えられた新たな任務(ミッション)


 会社指示だ。


 受けないわけにもいかない。


 そんな風に想っていた矢先。


 隣にいた夢葉(ユメハ)が、尋ねる。



(カエデ)……?」



「ん?」



「結婚……」

 


「うん……」

 


 いや。待って。待ってください。夢葉(ユメハ)さん。黒音(クロネ)ちゃんが、聴いているかもしれない。



「驚いたね?」



「うん」



「アレな私だけど(カエデ)と結婚できるなんてさ……」



 いや。待って! 待ってください! 夢葉(ユメハ)さん!

 酔ってる? あー。酔っているのですね。夢葉(ユメハ)さん……。


 気持ちは、嬉しい。とっても嬉しい。


 アレであろうと無かろうと、俺は、すぐさま(ユメハ)にオッケーさ!


 けど……。


 昼間の黒音(クロネ)ちゃんの悪夢が、(よみがえ)る。


 それにしても、さっきから黒音(クロネ)ちゃんの姿が、見あたらない。

  


「聴いてんだけどもー……?」


 

 アレな黒音(クロネ)ちゃんが、俺の胸もとから、ニュルリニュルリと、蛇のような姿で突如出て来て、そのまま何時(いつ)もの黒音(クロネ)ちゃんの姿になった。


 

(クロネ)傷心(ショーシン)。だよ? 夢葉(ユメハ)?」


 

「く、黒音(クロネ)! い、いたの? ど、何処(どこ)から出て……」



「聴いてたよー? 夢葉(ユメハ)。結婚? (カエデ)くんと? 良いなー。みんなに認められてさ?」

 


「く、黒音(クロネ)は、(カエデ)と結婚してるようなもんじゃない! どうせ、何時(いつ)だって、(カエデ)身体(カラダ)の中に居るんでしょっ!!」



「アハ! バレたか。なら、痛み分けってことにしとく? 夢葉(ユメハ)?」



「う、うん? い、いや。(カエデ)身体(カラダ)の中に入る方法! 夢葉(ユメハ)にも教えてよー!!」



「やだ。教えなーい。てか、教えたじゃん?」



「う゛っ……」



 なっ!?


 俺と黒音(クロネ)ちゃんが、結婚……シているようなものだとっ!?


 い、一体……。どういうことだ? 夢葉(ユメハ)


 

 なぜか、さっき、黒音(クロネ)ちゃんが、俺の胸もとから出て来た。


 少しばかり、黒音(クロネ)ちゃんを見かけないと想っていたら……だ。



 しかしながら、「たゆんたゆん」な黒音(クロネ)ちゃんが、いつでも俺の胸の中にいると想うと……。


 いや。やめておこう。


 とりあえず、いつもの三人は、いつもどおり「ここ」にいる。


 三人、(そろ)って……。それで、良い……。


 

 そう言えば、俺と夢葉(ユメハ)黒音(クロネ)ちゃんのパーティーの名前は、何にしよう?


 「たゆんたゆん」……。


 いや、やめておこう……。


 














 



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― 新着の感想 ―
[一言] タユンワーカーズ、とか?(ォィ にしてもみんなのんべぇですね( ´∀` )
[良い点] 夢葉ちゃん、お酒飲んで大丈夫……? かと思ったらアレでしたものね☆彡 まさか黒音ちゃんがそんな姿で出てくるとはびっくりですー!! 蛇っぽいところが黒音ちゃんらしいです(*´꒳`*) 楓くん…
2022/03/18 07:09 退会済み
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