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レイカノ。~『霊(アレ)』に好かれてから、俺の人生が180度変わった件~  作者: 破魔 七歌 
第一章 呪霊解きの世界……。『ウィズ ゴースト レインボー』
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黒音の微笑……。




「すまんかったの……。お前さんの気持をちっとも考えとらんかったわい」



 気がつくと……。

 夢葉(ユメハ)(カエデ)くん、それに私。

 夢葉(ユメハ)の家族たちも全員、寺の玄関先の庭に出てて、私たち三人と夢葉(ユメハ)の家族たちとの間に、薄ボンヤリと光る一人の小さなアレな老人がいた。


 私に向けられた謝罪の言葉。

 たぶん、夢葉(ユメハ)曾祖父(ひいおじい)ちゃんだろう。



「結婚などと軽々(けいけい)に口にしたのはワシの間違いじゃったわい。其方(そなた)は、黒音(クロネ)さんと申されるのかの? 黒音(クロネ)さんは『呪いの力』で未来に起こる事象をワシらに()せてくれたんじゃな? 無意識かの? (カエデ)くんが、(カエデ)くんの中に眠る其方(そなた)(タマシイ)(なだ)めねば、確実に未来に起こる事象として全てが破壊されておったわい。それと、黒音(クロネ)さん……其方(そなた)の友達でもある夢葉(ユメハ)の呼びかけと抱擁(ほうよう)が無ければな……」



 そうか。

 私は、『呪い』にとらわれて、全てを破壊しようとした。

 (カエデ)くんと夢葉(ユメハ)を残して。


 想いの枠にとらわれたアレなモノたちが、(タマシイ)の概念を飛び越えて変化するのは難しい。


 思い込みや凝り固まった思考。

 それらの『(おも)い』こそが、この世に本人をこびりつかせ、留まらせようとする。


 四十九日の法要が済まされず、アレな本人に生者の温かな祈りが届かなければ、アレになったことさえ気づかず、気づけたとしても、この世に留まり続ける。


 運命。


 私は、とうにその四十九日の期間を過ぎていたのだろう。

 温かな祈りなど、聴いたことも無い。味わったことも無い。与えられたことさえも無い。


 けれど、今、感じられるのは……。


 (カエデ)くんと夢葉(ユメハ)の私への温かな想い。

 

 祈り。

 

 私と一緒にいたいという(カエデ)くんの願いと、夢葉(ユメハ)の私を放っておけないという想いが、痛烈なまでに鮮烈に、私を貫く。

 今まで感じたことの無い感情。


 幸せ。


 ここまで、私を想ってくれる(カエデ)くんと夢葉(ユメハ)に、私は思わず成仏しそうになる。


 

「気持ちがいい……」



 悪魔的『呪い』の思考が、私の中から(ほど)ける。



黒音(クロネ)。大丈夫……?」



 夢葉(ユメハ)が、「たゆんたゆん」させて私を見つめる。



「大丈夫……なのかな? 黒音(クロネ)ちゃん?」



 (カエデ)くんの一部(モノ)が私に当たっている。心配そうな眼差(まなざ)しで私を見つめている(カエデ)くん。



 ダメだ。

 成仏してしまう……。


 私は、想いとどまる。


 私は、まだ逝けない。


 アレな私たちには、この世での役割なんて、ほとんど無い。

 けど、私には、役割が、ある。


 (カエデ)くんと夢葉(ユメハ)の力になる。

 


 さっきの爆発的な『呪いの力』は、(カエデ)くんと夢葉(ユメハ)に役立てる。


 私のアレな生き甲斐。


 ウフフ……。
















 



 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 呪いと祝福は表裏一体!! いずれその呪いさえも祝福に変えて見せてやれ黒音ちゃん!!
[良い点] 黒音ちゃんの「呪いの力」だったんですね……! 二人の気持ちがなれけばみんな今頃……(>_<)怖いっ アレな存在は幸せを感じると成仏しちゃうのですね……。 その方がいいのかもですけど、まだ逝…
2022/03/16 07:21 退会済み
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