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第4話 初めての手料理

今、俺は絶望な状況にいた。

佐藤が昼ごはんを作りに来たところを止められず、家の中に入れてしまった。

今一つ屋根の下で男女二人きり。

こんな絶望な状況は初めてだ。

佐藤がニコニコしながら言う。


「神谷くん!カレーでいい?嫌なら違うの作るけど」


「いや嫌いじゃないよ。」


佐藤は張り切った声で


「おっけい!すぐ作るから待っててねー!」


俺は手が震えていた。

佐藤落としに来てる...

なんでこんな俺を好きなんだろう。

成績も普通、顔は下の上ぐらいの俺を...

俺はカレーを作っている佐藤をソファーから見ていた。

よくよく見ると可愛いよなー...

モテるんだろうなー...

俺なんかじゃなくて他の人なら良かっただろうに...

その方がつり合っている。

そんなことを考えていたら佐藤が満面のドヤ顔で


「できたよ!不味かったら食べなくていいからね!」


佐藤は心配そうに見ていた。

俺は一口、口に入れた。


口の中でじゅわぁと広がる濃厚な味。なんて美味しいんだろうか。

俺は口に入れてすぐ言葉が出ていた。


「うまい...」


佐藤は顔が紅潮していた。


「良かったー!」


俺は無心で食べ続け、完食していた。


「ありがとう。カレー作ってくれて」


「いえいえ!」


「これで胃袋掴めたらいいな...」


佐藤がぶつぶつと言ってて、聞き取れなかったから聞き返した。


「いえいえの後、なんて言った?」


佐藤は顔が赤らめさせながら、


「ううん、なんでもない

今日はこのくらいで帰るね!」


「あ、うん。今日はありがとう

じゃあね!」


佐藤は帰っていった。


その瞬間ぞっと体から力が抜けた。

このちょっとの時間ですごく疲れた...

とりあえずベッドに向かう。


佐藤のカレー美味しかったな...

佐藤って可愛いな...

あ、あれ?!

なんで佐藤のこと考えてるの?!

え、違うよね?!この俺がそんなわけ...

どうしてしまったんだ。俺はぁぁぁぁ!

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