Half Moon --酒と桜と半月と--
月下獨酌
花間一壷酒 花間 一壷の酒
獨酌無相親 獨り酌みて 相い親しむ無し
擧杯邀名月 杯を擧げて名月を邀え
對影成三人 影に對して三人と成る
月既不解飲 月 既に 飲むを解せず
影徒随我身 影 徒に 我が身に随う
暫伴月將影 暫く月と影とを伴い
行楽須及春 行楽 須く春に及ぶべし
我歌月徘徊 我歌えば 月 徘徊し
我舞影凌乱 我舞えば 影 凌乱す
醒時同交歓 醒むる時 同に交歓し
醉後各分散 酔いて後 各々分散す
永結無情遊 永く無情の遊を結び
相期遥雲漢 相期す 雲漢遥かなり
--李白
月を見るのは好きだ。それが喩え三日月であろうが満月であろうが。
尤も、こうして今日見る月は月見る月ではない。所謂下弦の月。
時間は27時過ぎ、こんな時間に月を見るほうがどうかしている。
秋でもないのに一人寂しく酒など飲んでいると気が滅入ってくる。
せめて月を迎え入れ、自分と影と、三人で飲もうじゃないか。
月は酒など飲まないし、影は私の真似をするだけ。とは言え、
こうして共に酒を飲むほどに其々人格を帯び、会話も弾むものだ。
私が寂しさを愚痴れば影がそれを笑い、月がそれを諌める。
そうして酌み交わしながら寂しさを紛らせるのだ。
そのうちに空が白み始め、それと共に頭はどんどん重たくなる。
頭の中で100人のデーモン小暮がシャウトするような騒ぎになる。
そろそろ三人の飲み会もお開き、明けていく空に月も光を
薄れさせながら消えていき、影もその姿を失っていく。
今日もまた、一日が始まろうとしている。
私も一眠りをしてせめて頭痛を紛らせようか。
今日は神が与え給うた第七日目なのだから。
月よ影よ、また酌み交わすとしようじゃないか。
Night time's past, still it lasts Moon Live!
月の方は半月と言うにはやや掛け過ぎのこの週末ですが、丁度桜の時期となりましたので再掲載を。
本文にあるように、日曜日の午前三時の投稿です。
例によって、当時の後書きを引用しておきます。
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・作者から一言('02/06/16)
ひょんなことから「飲めや歌えや雑文祭」というものがあることを知り、
「駄文書き」を自称することだし参加してみたくなって書いてみました。
詳しくは該当ページを参照していただくとして、ここでは簡単に解説(言い訳)を。
先ず、テーマとした酒……じゃない、歌は小暮伝衛門(言わずと知れたデーモン閣下)の
「Half Moon」です。この歌は元々、李白の「月下独酌」を下敷きとしていますので
私流に勝手に解釈してみたわけです。その詩については下で解説しておきます。
で、縛りは「頭の中で・・・しているような」。閣下に敬意を表して登場していただきました。
もう一つの縛りは「決め台詞」。これは勝手に拡大解釈させてもらい、R・キャパの
「神はこの世を六日間で創り給うた。そして、第七日目には、二日酔いを与え給うた。」を
織り込んでみました。それと、最後の英文は閣下のHalfMoonから持ってきました。
ふぅ、ちょっと遅くなりましたがやっと終わりました。
#実はこれに辿りつくまでに二本書いて没、構想で終わったものが二本...
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もう最早なんのこっちゃと思わなくもありませんが、当時は雑文祭なんてことをやっていまして。
「飲めや歌えや雑文祭」のサイトはもはやアクセスもできなくなっています。
検索すれば、参加作品は何作かヒットこそしますけどね。
とまれ、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
もしよろしければ評価や感想などいただけましたら幸いです。




