5/24
即撃
眠い
「ふぅ〜。お腹いっぱい。」
妹は満足そうな声を出す。
気に入ってくれてよかった。
改めて見ると、
顔や声、食べ方まで昔と変わらないようだ。
見た目の方は別として、
3年前の日常がここにはある。
懐かしくも落ち着いた雰囲気だ。
俺は気になっていることを聞くことにした。
「その剣はどうしたんだ?」
この雰囲気が壊れないギリギリの態度で聞く。
妹は穏やかな顔のままで答える。
「この剣は城を襲った者に刺された。
でも、大丈夫。死なないから。」
あまり鮮明なことは話してくれない。
だが、妹が大丈夫と言うのなら心配はないだろう。
「そうか。」
簡単な返事をして、テーブルに目を落とす。
俺の後ろにある窓から月がグラスに反射している。
「今日は満月だn、」
視線を上げ、話し始めて間も無く。
耳の近くで何かが爆発した。
恐る恐る振り向くと窓ガラスが割れている。
近くの壁には小さな穴。
「え?」
声が漏れる。
続いて、食器の割れる音が鳴り響く。
妹が動けない俺を倒したテーブルの陰に引きずり込む。
「狙撃されてる。頭を下げてて。」
心臓の鼓動が早い。
妹は俺を助けてすぐにテーブルを飛び越え、
窓に向かって消えた。
騎士を妹にもつ兄が、
監視されていないはずはなかった。
俺の軽率な考えは、
俺だけではなく妹をも危険にさらしてしまった。
カーテンを閉め忘れていたなんて…。
やっぱり眠い




