表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/24

速兄

夕日が沈む方角に歩き続けている。

妹にはアテがないわけじゃないようだ。

だが、時間はするすると過ぎていった。

その間を使って行われる、

妹のトレーニングは全て死に関係したことだ。

命の危険を感じる時もあれば、

瞑想や雑談で終わる時もある。

妹は口癖のように死は怖くないという。

死なない妹に説得力は無かったが。

だからこそ、死ぬのは怖く無かった。

妹が生きていけるなら命は惜しくない。

俺の為に使っている時間で歩いていれば、

妹が目指す場所に着くことが早まるだろう。

それでも、

妹は俺に色々なことを教えてくれた。

本当は方角が分かっているのに、

夕日にならないと分からないという妹は、

作られた。

泣き笑いのような笑顔をしていた。

昔から嘘をつくのが下手だった。

今日も夕日は前にある。

歩き出した俺たちに、砂地には不釣り合いな車が

猛スピードで迫っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ