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《閑話》 レオ、パジャマパーティーに参加する(2)

 パジャマパーティー、当日。


 主人をひとり、他人の寝室に泊まらせることに戸惑っていたカイをなんとか説き伏せ、レオは着替えやら枕やらを詰めたバスケットを持って、ビアンカの部屋に向かっていた。


(ぎーん! ぎーん! ぎんぎん銀貨よ、こーんばーんはー!)


 内心では、そんなご機嫌な鼻歌を口ずさみながら。


 そう。

 レオはビアンカにパジャマパーティーを提案された時、もちろん彼女の下着姿などではなく、その「銀貨二枚にも相当する下着をくれる」というシチュエーションにグラッときて、誘いを受けてしまったのだった。

 年頃の男子にふさわしいギンギンの欲望とやらは、もちろんレオだって持ち合わせている――ただそれが、女性の肉体にではなく、ぎんぎん光る貨幣に向けられているだけであって。


(ふは……ビアンカ様ったら、本当に太っ腹ないい女だよなあ。ネー様二枚分の下着(ブツ)を、タダで譲ってくれるかもしれないだなんて!)


 ネードラースヘルム銀貨二枚分にも相当する下着とは、いったいどのような代物なのだろうか。

 下着の原材料など布と糸が大半なのだから、きっとそれらを贅沢に、たっぷりと使用したものなのだろう。

 いやいや、そこに更に、金の糸で刺繍がされているのかもしれない。宝石も縫いとめられているのかもしれない。いや、ひょっとして全体に金箔が……?


 全身を金箔で覆われるという夢想に、ぐへへと締まらぬ顔をしながら、レオはスキップでビアンカの部屋の扉に辿りついた。


「レオノーラ、よく来てくれたわね!」


 ノックをするや、侍女ではなくビアンカ本人が扉を開けてくれる。

 が、その姿を見て思わずレオは


「わ!」


 と小さく声を上げてしまった。


 宣言通り、ビアンカがメイクを落としていたからではない――もともと目鼻立ちのはっきりしている彼女は、少々の化粧を落としたところで相変わらずの美少女だ――、その装いが、レオの予想をはるかに超えて大胆だったからである。


 ベッドに入る前だからというのもあるだろうが、シュミーズ姿。

 しかも、レオがパジャマとして着ている長袖長丈の麻製のものではなく、明らかに絹でできた、フリフリひらひらの、腿の辺りまでしかないものだった。

 一応、丈の短いズボンのようなものも履いているようだが、それにしたって驚愕の短さだ。


 シュミーズの襟ぐりは大きく広げられ、そのふんわりとした布の縁から、柔らかな膨らみが覗く。

 更には、ビアンカが動くたびに、ふわりと舞い上がる裾から白い太ももが見え隠れするので、さすがのレオも顔を赤らめてしまった。


「ちょ、え、ビアンカ様、そんな、格好……!」


 感覚としては、風呂上がりにシャツ一丁で部屋を歩き回る姉貴分を目にしてしまった瞬間に近い。


 官能小説まで訳しておきながら、レオは、自分ごととなると、とんと性に疎かった。

 孤児院でもよく「もっと恥じらいを持てよなあ!?」と、とかく大胆で下世話な姉貴分たちに食ってかかったものだ――彼女たちが院を卒業していったのを機に、そんな回数もめっきり減ったのだが。


 一方ビアンカといえば、少女の初心な反応に満更でもないように口の端を引き上げ、いそいそと部屋に引き入れる。

 そうして、侍女に退出する前に用意しておいてもらったホットワインを手渡すと、部屋の隅でドギマギしている少女に笑いかけた。


「いやだわ、レオノーラ。そんなところにいつまでも立っていないで、ベッドに一緒に座りましょ?」

「で、でも、ビアンカ様、その前に、なにか、着る、ください……!」


 レオは困り顔だ。

 さすがにこんなあけっぴろげな格好をしているビアンカの隣に座る、というのは気が引けた。


 だいたい、欲望の全てを金銭欲に振りきってしまった自分が相手だからよいものの、普通の下町育ちの男どもの前でこんな恰好をしようものなら、即座に言い寄られたり、襲われたって文句は言えないのだ。


(ビアンカ様ってやっぱ箱入りだから、そういう警戒心っつか、自覚ってもんが足りないんじゃね? 万が一のことがねえように、俺も気を付けておいてやんねえと)


 まったく、しっかりしているようで、これじゃ孤児院の妹分となんら変わらないではないか。世話の焼ける。

 第三者が聞いたら、「いや、おまえだよ」と総ツッコミを受けそうなことをレオは真剣に考えていた。


 がしかしビアンカは、戸惑いを隠せずにいるレオ相手に、「いやだわ」と悪戯っぽく笑い声を上げる。そうしてレオの手からワイングラスを取り上げると、ぐいっとベッドに引っ張り込んだ。


「わ」

「やっぱり、思ったとおりね! おばあさんが着るみたいな、古臭い機能性重視のシュミーズ。というかなんなの、ワンピースを通り越して貫頭衣? やっぱりカイったらダメね、こんな無骨なものを着させるなんて。だからレオノーラに女性としての自覚が身に付かないのだわ」


 厚手で温かくはあるが、毛羽立った生地。フィット感など皆無の、ただ肩から足首まですとんと落ちるデザイン。

 所どころ擦り切れているし、色だってまるで泥を吸ったかのよう。

 ビアンカがその細い指先で、ひとつひとつこちらの寝間着を指してダメ出しを寄越してくるので、レオはつい唇を尖らせてしまった。


「そんなこと、言わない、ください。これ、アデイラ様、くださったのです。温かい、動きやすい。私、似合っています。とても気に入っています」


 なにを隠そう、これは以前アデイラが送りつけてきた古着だった。

 ドレスというにはあまりに着ふるされすぎていて、とても人前に着ていけるような代物ではなかったため、カイが鬼のような形相で捨てようとしていたのを、レオが縋りついて止めたのである。

 温かく、余計な装飾もなく、汚れを全く気にせずに済む、実に快適な作業服は、内職をするにも落し物拾いをするにもうってつけであった。


 が、ビアンカは呆れたような表情を隠しもしない。


「んもう、そんなことを言っているから、いつまで経っても女性としての自覚が身に付かないのだわ」

「いえ、それはだって……」

「だってもへちまもありません。いいこと、レオノーラ? よくご覧なさい。淑女が着るべき最新のおしゃれ下着とは、今わたくしが身に着けているようなものよ」

「!」


 最新のおしゃれ下着。

 その言葉でレオははっとする。


 ということはつまり、この大胆極まりない、面積の著しく欠如した布が、銀貨二枚もするという高級下着なのか。


(まじかよ……! 銀貨二枚っつーから、その分、布もたっぷり使った、なんならドレス本体みたいなヤツかと思ったのに……!)


 あらゆる高級品にアンテナを張り、情報収集を怠らないレオも、さすがに女性下着の世界には明るくない。

 布地面積と価格が反比例の関係にあると知り、その市場のルールを無視した在り方にまず度肝を抜かれた。


(ど、どこだ……? どこに、そんな高価格を担保するスペックが潜んでるんだ……?)


 もはや、欠片ばかり残っていた羞恥心や躊躇ためらいもかなぐり捨て、ビアンカの高級下着をガン見する。

 その視線の鋭さたるや、まるで敏腕マーケターか、さもなくば、下着工房に勤務してしまったばかりにもはや下着に興奮より職業的関心しか持てなくなってしまった男性社員かのようであった。


(ふふ。興味がなさそうな素振りをしつつも、やっぱりきれいな下着は見ずにはいられないのね。こんなに真剣に、釘づけになって……かわいらしいわ)


 ビアンカはといえば、目論見通り少女の興味を、それもかなり「女性らしい」領域で引き出せたことにご満悦である。

 気をよくした彼女はベッドの上に膝立ちになり、少女によく下着が見えるようにしながら解説してあげることにした。


「ほら、よく見てごらんなさい。ポルダ工房の製品は、繊細な色遣いとレース装飾、それから布の重ね方が特徴的なのだけど――と、そもそも、あなたって、下着の名称について知っているのかしら?」

「いえ、……あまり」


 中身が少年だから、というのもあるが、そもそも下町では肌着の類は身に付けないのだ。

 今着ている「シュミーズ」とやらだって、カイが寝る前に着せてくるし、そう呼んでいるから、そういう名前の寝間着なのだろうと適当に受け流しているが、その定義もよくわかっていなかった。


(きょうび、いったいどんな知識がビジネスに繋がるかわかんねえからな。いつか下町に本格的に下着ブームがやってくるその前に、この手の知識を身に付けておけば、万が一下着で商売することがあっても、相当有利だぜ。下着……うん。ターゲットが女性だし、高級品だし、儲けの匂いしかしねえな)


 そう考えたレオは、恥も外聞も捨ててビアンカに教えを乞うことにした。


「私、知りたいです。教えてください、ビアンカ様。下着の名前、流行、値段、工房の特徴――全部」


 ないかもしれないけれど、将来のために。


 そう言って、少し照れたように頼んできた少女に、ビアンカは「まあ!」と喜色を浮かべた。


 少女は今、まさにこの瞬間、自分の導きによって、女性らしい装いに興味を目覚めさせようとしているのだ。

 それも、将来――おそらくは好きな男性と結ばれるその日を、思い描きながら。


 もちろんその男性とは、自慢の兄であるアルベルトだろうと信じて疑わないビアンカは、目を潤ませて少女の手を取った。


「ないだなんてことは、ないわ! あなたが今思い描いた将来は、五年もしないうちにきっと実現するわよ。わたくしが保証する! ね!」

「え……そう、ですか」

「そうよ!」


 なんと、下町への下着ブーム到来はもう目前であるらしい。

 やはりこの手の分野の予兆は、男のレオには気づきにくいものなのだ。レオは、今日このタイミングでファッショントレンドを教えてもらえたことに、内心で感謝を捧げた。


「ビアンカ様、おっしゃるのなら、私、信じます。いっそう真剣に、聞かなくては」

「まあ、レオノーラったら」


 可憐な唇をきゅっと引き結んで、そんなかわいい発言を寄越してくる妹分に、ビアンカはもうでれでれだ。

 ずっと妹がほしかった彼女は、すっかり姉になったような気分で講釈を始めた。


「よくって? まず、わたくしたちがこうして、寝る際だとか、ドレスの下に着ているのが、シュミーズ。女性の下着の最も一般的なものね。まあ……今のレオノーラが着ているのはちょっと古いデザインのようだけど、とにかく足首まで覆うような、丈の長いワンピースのようなもの」

「ふむふむ」


 基礎の基礎から始めてくれるビアンカに、レオはありがたく相槌を打った。


「下着といえば昔はシュミーズだけだったけれど、最近は、馬に乗ったり、短めのスカートを履く女性も増えてきているでしょう? どうもシュミーズだけでは心もとないから、ということで、十数年前くらいからは、さらにその下に、丈の短いズボンを履く女性も増えてきたの。それがズロース。膝丈くらいのズボン、あなたも履いているでしょう?」

「はい。あと、ドレスを着る時は、ひらひらした、また違うスカートみたいなもの、履きます」

「それはパニエ。ドレスの裾を膨らませるためのものだから、肌着とは少し区別して考えた方がよいわね。基本はシュミーズに、ズロース。ここまではよくって?」


 きびきびと説明するビアンカに、レオは単語を叩きこみながら「はい」と頷く。

 するとビアンカは笑みを深め、改めて自らのまとった下着の裾を、ひらりと指でつまみ上げた。


「さて、ここからが本題よ。わたくしが今着ているポルダ工房の製品はね、そんな基本的で変わり映えのしなかったシュミーズとズロースに、新風を巻き起こそうとしている、そういう画期的なものなの」

「画期的」


 価格競争を逃れたエポックメイキングな商品からは、常に高利益のかぐわしい匂いがするものだ。

 レオはわくわくして続きを待った。


「たとえばシュミーズの、この丈」


 ビアンカはふわりとシュミーズの裾を広げる。

 織り方が想像付かないほど薄く仕上げられたその布は、へその上あたりからスリットが入り、白いお腹をちらりと覗かせながら、腿の辺りで切れていた。通常の、足首までを覆うようなシュミーズからは比べ物にならないほどの短さだ。


「従来のシュミーズは、とかく全身を覆えばよいというものだったけれど、ポルダのそれは違うわ。上半身の大切な部分はしっかり覆いつつ、下半身部分は軽やかに仕上げられているの。デザイナーいわく、女性の足に絡みつく鎖やしがらみを、断ち切ってみせたことの表現なのですって。確かに、歩きやすさが段違いよ」

「でも……寒くは、ないのですか?」


 ヴァイツの冬は冷える。いくら貴族令嬢たちはロングドレスをまとうのだとしても、一番肌に近い下着がそんなに短くては風邪を引くのではなかろうか。


 ハンナ院長から、「女は腰から下を冷やしちゃいけないんだ。いいかいおまえたち、女の子が池に落し物でもしたら、体力しか取り柄のない男たちが氷を割ってでも拾ってやるんだよ」と叩き込まれてきたレオは、つい心配になって尋ねてしまった。


 だが、その途端、意を迎えたかのようにビアンカが微笑む。


「そう、だからこそ、このズロースなのよ」


 そう言って、彼女は今度はついと足を持ち上げ、その太ももまでを覆うズロースを指差した。


「これまでのズロースは、単にシュミーズの補足でしかなかったわ。けれどポルダは、『見せるズロース』、つまり、ズボン代替としてのデザインを提案しているの」

「ははあ……」


 レオは神妙に頷く。

 道理で、肌着というには生地がしっかりして、カボチャのように膨らんでいるし、ところどころレースやフリルがあしらわれているはずである。

 確かにこれなら、まかり間違ってドレスの下が見えてしまったとしても、ひとまず問題ないようにも思われるが――。


(……いや、でも、本当に動きやすさを重視したいんなら、孤児院の女子みたいに、ズボン履いときゃいいんじゃね?)


 ドレスを脱いでズボンを履く、という選択ではなく、ドレスの下に着ける下着をズボン代替にまで進化させる、という選択をする貴族令嬢の価値観が、いまいち腑に落ちないレオであった。

 だが、こういう感覚こそが、男女の消費行動の差を決定づけるなにかなのだろう。


(俺もまだまだだな。精進しねえと)


 扇情的かつ愛らしい下着を前に、レオは消費者心理の奥深さを思って唸った。


 と、じっくり下着を見つめる少女になにを思ったか、ビアンカが「ふふっ」と笑いかけてくる。

 ふと顔を上げると、キラキラしたアイスブルーの瞳と目がった。


「ずいぶん真剣に見ているのね、レオノーラ。そんなにこの下着が気に入った?」

「はい。気に入った、というか……とても、勉強になります」


 おそらくだが、ポルダ工房の製品が高価格でも受け入れられているのは、そのクオリティの高さもさることながら、強いポリシーと画期的なコンセプトが支持されてのことなのだろう。

 学ぶ点は多い、と思い深々と頷いていると、ふと視界に影が落ちた。


 見れば、まつ毛が触れ合いそうなほどの距離に、ビアンカの顔が近付いている。


「――じゃあ、あげましょうか?」

「え?」


 一瞬だけぽかんとして聞き返した後、レオはどくどくと興奮に胸を高鳴らせた。


 もちろん、息がかかるほどの距離に近づいた美少女の顔にではなく――銀貨二枚もする高級商品が、タダで手に入るかもしれないという、その状況に。


 あげる。

 世界で一番素敵な言葉だ。


「え、え、……よいのですか!? で、でも、銀貨二枚もする、高級品と……!」

「ふふ、よいのよ。実はわたくし、そういうこともあるのではないかと思って、二枚ずつ買っておいたのですもの」


 本当は、パジャマパーティー開催が決まってから、急いでサイズ違いを手配したのだったが、ビアンカは野暮な事実を伏せておくことにした。

 優雅な足取りでクローゼットに近づき、そこにしまっておいた包みを取り出す。

 その中には、金糸の刺繍で彩られた、色違いのシュミーズとズロースのセットがあった。


「ほら、レオノーラ。あなたのものよ。わたくしのは銀糸で刺繍がしてあるけれど、あなたには金糸のものがよいかと思って。本当は名入れまでしてあげられればよかったのだけど、気が回らなくて――でも、ここの、ワンポイントの薔薇の中心には、碧い宝石を入れてもらったの」

「…………!」


(未・使・用・品、キターーーー!)


 レオは、ガッツポーズをしようとする右手を、咄嗟に左手で抑え込んだ。


 転売するとき、一回でも使用済のものと、未開封品では、値段の付き方がまったく異なるのだ。不動産だって、中古品と新古品では、後者の方が圧倒的に高い。

 しかも、今回は下着。一度人の裸を覆ったものには、衛生的な抵抗感があるだろうから、その傾向はなおさら顕著であろう。

 転売に邪魔な名入れが無いというのも、レオ的には大変ありがたかった。

 しかも刺繍は金糸――この世で最も尊い色だ。

 碧色は、まあどうでもよい。宝石付きという情報だけが重要だった。


「ビアンカ様……! 私、私……! とても、嬉しいです! 本当に、本当に、ありがとうございます……!」


 まさかビアンカが、アルベルトの象徴的な色合いである金と青を織り込む配慮を見せたのだとは思い至らず、レオはただただ、高級下着をくれたことを感謝していた。


 せっかくのプレゼントを即座に転売するのはさすがに気が引けるが、まあ、レオには逆立ちしたって必要のないものたちだ。

 ありがたくへそくりとして貯蔵し、高級スペックを研究しつくした後には、心を込めて嫁に出そうと決めた――レオは、商品を転売することを、愛を込めて「嫁に出す」と表現している。


「大切に、とても、大切に、します。毎日眺めて、お手入れ、しますね!」

「いやだわ、レオノーラ。今日からでも着てくれてよいのよ?」

「そんな、もったいない!」


 最高の「嫁ぎ先」が決まるように、転売候補の商品たちは、心を込めて磨き上げるのがレオの流儀だ。

 そんな、着るだなんて、商品価値を一瞬で損なうような真似は、死んでもできるはずがなかった。


 目を輝かせて「大切にします!」と叫ぶ妹分に、ビアンカが美しい誤解を成り立たせたまま下着のセットを手渡そうとする。


 と、二人の手が触れあいそうになったまさにその瞬間――


「ビアンカ様、よろしくて?」


 控えめなノックと声が掛かった。

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無欲の聖女4
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[一言] 勇者の剣などの場合、未使用品よりも実際に使われたものの方が価値が上がりますね(と誤魔化してコメントしてみる)
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