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刃火  作者: フェルナンド
1/7

【1話 怪異研究会の新入部員】

「近年この街に不可解な現象が発生して居ます,

なので我々がその異常現象を調べる,それが

我々の同好会がやることです」


「へ〜」


[霊的なものを信じるあっち側の人/スピリズム]そんな同好会,科学頭脳で絶対幽霊

信じないマンに電磁脳波や量子構造で理屈を

付けた霊や魂を論文にしてる人もいるが

3割はマジで宗教的な奴らだ。


「今年は貴方だけですか,阿矛さん」


「多分」


「じゃあ早速ですが,貴方にやって頂きたい

事案がありまして」


「は〜い」


こんな感じで阿矛は寺生まれの快砂利先輩と

一緒に荒廃した廃墟の村,猫静村に向かうので

あった。


「ビョウ,,,なんて読むんですか?」


「あぁ,これはビョウセイって読むぞ」


「なるほどっす!」


そうして早速猫静村前のトンネルに着く,すると。


「⁉︎」


グニャン,前方空間が歪む。


「なんで青ざめてるんですか?」


「え?大丈夫さ,だがまぁ,俺の背後辺りに居てくれ(むっ一年生を護らねば!)」


「はい」


瞬間,閃光が奔る,目の前の数百mの距離を

僅か0.01秒ほどの速さでこちらにナニカが

前進して来た。


次の瞬間,快砂利先輩は手を向ける。


「ハァァァッダァ!」


瞬間,先輩の手の平から,青彩の光球が弾ける。


「ギギャァァァァァ!!!」


目の前に居た悪霊?が直撃して断末魔が

木霊した。


「待って下さい」


すると阿矛が先輩に喋りかけた。


「む?」


「多分そのオーブは,悪霊ではないですよ」


「玉響の類いの感情を読み取るなんて君が

出来るのかい?」


「いや勘なんですがぁ,,,」


「勘,,,そうか,信じるには不十分だが,僕は

後輩の意思を尊重しよう」


青色の光の蔓は,スルスルと手の平に収束

して行った。


「はぁっはぁっはぁっ,っく人の話も聞かんて,

おどれ!何様じゃい!」


すると玉響は,喋り出す。


「お前!お前わぁ!分かっとんのか?あぁ!」


「すまんすまん,癖でね,それより君の勘凄いね

確かに悪霊ではない,除霊専門だからオーラを

読み取るような芸当は出来ないんだよ」


「お前はぁ!はぁ〜もうええ,わしはこの猫静の

元々住んでいた住人,所謂浮人魂とか言う

やっちゃな」


「幽霊さんは,なんでこの場所に?それになぜ

近寄って来たんですか?」


「ここぁなぁ,心霊スポットだなんざ言われて

普段は,こねぇんだよ,人がな,だからオラァ

おめぇらみたいな奴らを待ってたんだ」


「オカルト板でも沢山話されて居たしね」


「みんな怖がりなんですか?」


「いやまぁ,君のように物好きは中々居ないと

思うよ」


「それで本題だ」


そこに先輩が切り込む。


「なぜ待ってたんだ」


「,,,俺を,いやぁ俺らを,救ってくれやしねぇか」


それは,救済の話だった。


「私たちはね,元々成仏して死ねるはずやったんや,私たちを殺したあの憎き怪物を,殺しちゃ

くれねぇか」


「ふむ,,,地縛霊化の原因は死を生み出したそいつに対する復讐心が未練となったことで起きた

事か」


「なら先輩!助けましょう!」


「,,,」


「先輩?」


「ダメダメ,そりゃあダメなのさ」


「おいおいにいちゃん,ダメってなぁどう言う了見だ?」


「まず大前提として阿矛が危ないってこと,次に

俺単独での地全体を支配する悪霊の制圧または

除霊が出来るか分からないと言う不確定性要素だ」


それは当然の理由であった。


「大丈夫ですよ」


「え?」


「多分きっと大丈夫」


「,,,はぁぁぁ,仕方ないなぁ〜ただし,死の危険が

あるならばすぐに引く,いいね」


「はい!」


こうして2人と1霊は,一緒に討伐をしに

行くのであった。


「祟った奴は,とてつも無く強い霊力を持ってる

んだ,おどれらに頑張ってもらいたい」


「まかせなさい,あんたを消し潰そうとして

しまった御礼だ,そいつを叩き潰してやる」


足を進めた,そこに居たのは人ならざるもの

達であった。


「やばいあんちゃんら!あいつらは!」


そこには,三つの猿が居た,柱に立つやつが,

1匹は目にタオルが,1匹は口にマスクが,

1匹は耳に栓が,そんな三猿像が。


「一体なんだ?」


「(直接語るとやばいから霊力で直接心に

語る!あいつらぁ,見れば死ぬ,聞けば死ぬ,

話せば死ぬんだよ!)」


「(なら簡単だな)」


「(は⁉︎何言って)」


次の瞬間,見ざるをノールックでワンパンする

快砂利先輩。


「(んな⁉︎)」


次につながるように聞か猿を叩き潰す。


「いつからか思って居たんだ,なんでみんな

連撃を叩き込むんだろうって」


「そりゃ一撃で倒せないからだろうが」


「ならば一撃で倒せる武術を使わないのわなぜだ?それは弱いからだ」


「お前,何を言って」


「僕はもう連続技を使わない,あの猿を片付けて

しまいだな」


次の瞬間,猿が叫ぶ前にマスクをしている

猿をヤル。


「ふぅ,俺の真理は无炁太極[一撃必殺主義]なもんでね」


无炁太極論を活用した拳法,一般的に太極拳と呼ばれる武術理論だが无炁太極はまた変わったものである,膨張する太極の拳と収束する八卦の掌が組み合わさり,爆発的なエネルギーを出力

する世生拳,[英語ではビッグバンパンチ]が

有名である。


「(まさかこの野郎,さっきの青白い纏わりつく

霊力,わざとなのか?後輩を試すためか,それとも

殺気を帯びてないからか?なんにせよ自分の

仲間以外にはとことん容赦がなさそうな

やろうだな)」


そうこうして猫静村の奥に進むのであった。


「ぐっはっはっはっは!!!我が乱入者がなんの

ようじゃい!わしが支配しとる地によ!」


「お前が諸悪の根源か?」


「そうじゃ!わしの名は荒火御じゃき!

覚えときゃ!それゃじゃおどれの冥土の土産

じゃき!」


「はっはっは!貴様じゃ俺には勝てねぇだろ」


次の瞬間,快砂利先輩はあり得ないほどに

甚大な覇気を纏った。


「かっかっか!太古の妖怪ハンターもこれほどに

禍々しい覇気を纏わぬぞ!かっかっか! 血湧き肉躍るぞ人の子よ!」


次の瞬間荒火御はグッと体に力を込めて戦いの

体制を取った。


「血気盛んなこったなクソジジイ!長生きしすぎだぜ!」


「初めから本気の本気[120%]でやって

やらぁ!!!くそ餓鬼!」


次の瞬間,荒火御が真っ黒な邪気を纏い出した。


「喰らえや餓鬼,ワシの150%の限界を超越した最大出力をなぁ!」


奴の心臓から手に瞬時に光が纏い出した,

赤黒く揺らめく火の中には禍々しいナニカが

チラチラと何かこちらを見て居た。


「喰らえや餓鬼,存在の根源ごと世界から叩き潰してやる!獄渦万華!!!」


次の瞬間,あたり一面が暗黒に染まる。


「空間を侵蝕しながら支配して行く⁉︎」


「いや逆だな玉響くん,これは,,,破壊だ」


あたり一体に漆黒のオーラを纏い出して行く,

無尽蔵に広がる混沌空間に許容の限界や概念は

ない,それは全てを飲み込み消し潰す,概念的

ブラックホール。


だがしかし。


「んな⁉︎(押されている,このワシの獄渦万華が⁉︎

圧倒的破壊力の獄渦万華が⁉︎何にだ,まさか

あの小僧がか⁉︎)」


あの万象を喰らう混沌の渦の許容量を遥かに

超えた異次元のパワーによって,展開されて

居た渦がはち切れる,異質,異常,それはまさに

強引に空間を捻じ曲げるに等しい力業。


瞬間ガラスが割れたように空間がパリーンっと

破れる。


「んな⁉︎」


「あの猿どもと同じ穴ん狢だよ,テメェも」


ガシ,認識出来ないほどの速さで荒火御ねや

首をがっちり掴む。


「グギィ⁉︎(攻撃が見えない⁉︎それに霊体の

当たらない筈の我の身体に触れている⁉︎なんだ

なんなんだイッテェよぉ!)でめぇばなんなんだ!」


「おりゃ寺生まれの快砂利,快砂利征四郎だよ,くそジジイ,いや待てよお前,,,」


先輩が何もない空間に右手を伸ばす,すると

シュルシュルシュルシュルっと何かが飛び出した。


「(異空間をストレージの代わりにしてやがらぁ

こいつ)」


玉響が思った通り,そんなことは常人は

しない。


「そりゃあ!でめぇ!」


首を締め上げられながら奴はしゃべる。


「太古の昔っがら,選ばれじものにじが引ぎ抜げず,まだ引ぎ抜げでも扱えながっだ,あの血吸いの妖刀,村正じゃあねぇが!」


「あぁ,こいつぁなぁ寿命喰って仕方ねぇが,な?

ふっはっはっはっは!」


「(狂ってんのかこの餓鬼!)」


瞬間,荒火御は妖術を使い寿命が可視化された。


「(どれどれ,玉響とか言われてるあいつは0,

霊だし当然だ,後ろの女は,,,は?寿命マイナス

ワン⁉︎なんだそりゃ⁉︎まぁいい,この餓鬼,,,

は?無限?無限ん?)」


瞬間,先輩が刀を振るう,刀を抜く速さと鞘

に収める速さ,共に見えず,残像すら見えない。


「ふん」


たった一瞬,刹那すら無い涅槃寂静の時間の中,

荒火御は考えて居た。


「(あぁ,昔が懐かしいなぁ,,,走馬灯言う奴かぁ

こりゃが)」

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