小さな池
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緑なす
水面光りて
潜りゆく
海亀のやう
古き
古き緋鯉
光り届かぬ
水底へ消ゆ
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昔、通っていた小学校にあった、今は駐車場になっている小さな池は、小学生の膝を越えるか超えないかほどの深さしかありませんでしたが、緑色のペンキをぶちまけたように藻が繁殖していて、水面を泳いでいる鯉の背中の一部しか見ることができませんでした。
藻が大量発生している池や湖を見るたびに、そのことを思い出します。
最終行の『水底へ消ゆ』の「消ゆ』は、新しく行を変えたほうがよかったのか、蛇足だったのか。
「消え」や「消へ」にするのもなあ、と思いながら投稿した次第。