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〈第17話〉白愛と過ごす日々……

ある日の朝、小次郎は鬼の形相の白愛に驚き、夢から逃げるように飛び起きる。


 9月29日自宅────


 ピッ───

 ピッ───

 ピッ───

 ピピピピッ───

 

 朝の7時にセットした目覚まし時計が部屋中に鳴り響き、その音で夢から現実に引き戻され、俺は先程まで見ていた夢から逃げるように飛び起きる。

 血塗られた社殿前の石畳の上で小太郎を抱きしめている白愛。

 今まで見たことのない白愛の顔。

 鬼の形相で”人”を心の底から憎んでいる白愛の表情と、俺の中に流れ込んできた白愛の感情が今も頭から離れない。

 

 「何が……あったんだろう……」

 あの情景、小太郎と白愛の間に何があったのか俺は気になった。


 「白愛に聞いてみたら教えてくれるだろうか……」

 などと考えながら、俺は通学の準備をする。


~>゜~~


 9月29日白崎高校────HR


 連日箸巻を作っては試食するので、その日の昼食が入ってきにくいし飽きてくると言う事で、この日はクラス全員で教室の飾りつけなどを作っていくことになった。


 「勘九郎、手伝うことある?」

 教室の飾りつけは瑞希と男子委員長はこういった行事は勘九郎が仕切るのが適任と思ったのか、男子側は勘九郎が仕切っているようだったので、俺は勘九郎に指示を仰ぐことにした。


 「ん~、そうじゃのぅ。それじゃあ、俺の手伝いをしてくれるか?」

 俺は勘九郎の指示で木材を釘を打つ際に、動かないよう抑えたり釘を取ったりと勘九郎の補助をする。


 「こっちは今のとこ遅れもないが、お前の方はどうじゃ?」

 勘九郎が金槌を振りながら、俺に話しかけてくる。


 「う~ん。生地に関してもソースに関しても改良の余地があるかなぁってとこかなぁ。MouTubeでソースの作り方見たら熟成とかで時間かかりそうだったから、マヨネーズをちょっと自家製で作ろうかなって思ってる」

 と、俺は勘九郎に答える。


 「ふむ。去年が去年じゃった分、今年はそっちはそっちで苦労してそうじゃのぅ。ほぃじゃが、今年は”お前”が居るけぇ期待しちょるぞ」

 そう言って勘九郎に背中を叩かれる。

 去年は残念お化け屋敷で終わってしまったためか、今年の出し物は勘九郎曰く、期待されているようだった。


 (そういえば、白愛はどうしてるだろ……)

 俺はキョロキョロと辺りを見回し白愛の姿を探す。

 

 「ここからどうするの?」

 白愛が出し物開発に振り分けられた早苗と女子達に囲まれ、飾り付けを作っていた。


 「蛇腹に折って真ん中を留めたら、こうやって紙を1枚ずつ真ん中まで捲るの。紙が薄くて破れやすいから気を付けてね」

 早苗がペーパーポンポンという花飾りの作り方を白愛に教えていた。


 「こう?」

 早苗の作り方を真似ながら、白愛がペーパーポンポンを作る。

 白愛が孤立してないか心配だったが、どうやら俺の杞憂だった様だ。

 今までクラスの生徒と絡みがなかったせいか、この度の文化祭準備で距離が縮まった生徒達に囲まれ、心なしか白愛も楽しそうにしている様に見えた。

 そんな白愛を見て今朝の夢で見た白愛の表情は所詮ただの夢だったのではと思うようになった。


 ズルッ!


 「あぁ!ズレた!小次郎、白愛の方ばっかり見ちょらんでちゃんと抑えちょけや!」

 白愛の事が気になり、気を取られていた際に抑えていた木材がズレてしまい、勘九郎に割とガチ目に怒られてしまう。


 「ご、ごめん……」

 白愛の方を気にしていた事が、勘九郎の怒鳴り声で教室に響き渡り、教室中の生徒にバレてしまい、冷やかしの声と笑い声が沸き上がり、俺は恥ずかしさで縮こまる。

 俺のせいで白愛にも恥ずかしい思いをさせてしまったかもしれないと思って、白愛に視線を向けてみるが、恥ずかしがるどころかこちらを見てクスクスと笑っていた。

 今朝見た夢の白愛の表情を思い出したが、その白愛の様子を見てあれは”ただの夢”だと思い俺はほっと胸をなでおろした。

 そうしていると、俺の頭を誰かが小突かれる。


 「小~次~郎!」

 誰だよと思って振り返ってみると、仁王立ちで勘九郎が俺を睨んでいた。


 「あ、いや……、その、ごめんて……」

 勘九郎の圧力に怖気づいた俺は再び謝罪をする。


 「やる気がないなら教室から叩き出しちゃろうかお前は!」

 怒り心頭の勘九郎が、金槌を振り回しながら俺を追いかけてくる。


 「悪かったって!危ないから金槌振り回すなよ勘九郎!暴力反対!」

 俺は追いかけてくる勘九郎から逃げ回る。

 そんな俺と勘九郎のドタバタ劇を見ていた生徒達から再び笑いが巻き起こる。

 そんなこんなでこの日のHRは終わっていった。


~>゜~~~


 9月29日白崎高校────昼休み


 「はぁ~、なんか今日はドッと疲れた……」

 あの後も勘九郎に怒鳴られながら準備をした。

 疲れはしたが、友達と騒ぎながら何かに取り組むのは楽しかったし悪くないと思った。


 「大丈夫?」

 白愛が心配したように声をかけてくる。


 「うん、大丈夫。なんだかんだ楽しかったよ」

 心配する白愛に笑顔を向け答える。


 「そう。でも、なんで私の方気にしていたの?」

 首を傾げ白愛がHR中俺が気にかけていた理由を聞いてくる。


 「もしかして、私が孤立してるかどうか気になった、とか?」

 白愛に確信を突かれ、一瞬ドキッとしてしまう。


 「ごめん、そんなこと思うの余計なお世話だよね……」

 勝手に孤立してしまうのではと思ってしまった俺は、失礼な考えだったと思い反省をする。


 「謝ることはないわ。私の事を心配してくれていたんでしょ?なら気にしなくていいわ」

 白愛はそう言いながら俺の弁当箱から卵焼きを一切れ摘まみ頬張る。

 白愛は「今日も美味しいわね」と気にしてないからと言いたげな笑顔を向けてくる。

 俺は白愛の気遣いに甘えることにしてこの話しはこれ以上しないことにした。


 「そう言えばさ、一緒に料理するの今度の夕方とかで日曜日でいい?」

 俺は以前約束していた料理レッスンの話を持ち出す。


 「えっと、ごめんなさい。今度の日曜日は無理かもしれない……」

 白愛が申し訳なさそうな表情になり次の日曜は無理かもと言ってくる。


 「そっか。何か予定でもあるの?」

 白愛から断られることが初めてだったため、俺は理由が気になりつい聞き返してしまう。


 「今度の日曜日に携帯?スマホ?の契約を美沙と行くことになったの……」

 白愛は俺の質問に次の日曜日に美沙と一緒にスマホ契約に行くと答える。


 「おっ!篠原先生から許可下りたんだね。よかった!」

 俺は嬉しくなり白愛の手を握る。

 

 「美沙と正臣も正直な所、私に連絡手段は持っていて欲しかったみたい」

 「そっかそっか!じゃあ、次の月曜日は番号交換とかだね!」

 本当に嬉しそうな顔をしている俺を見て、白愛も笑顔で答えてくれる。


 「あ!ごめん……つい嬉しくて……」

 無意識に白愛の手を握っていたことに気付き、俺は咄嗟に手を放す。


 「ううん。そこまで喜んでくれて私も嬉しい……」

 白愛は恥ずかしそうに答えるが、表情は嬉しそうだった。


 「スマホ?の使い方わからないから、月曜に使い方を教えてほしいのだけどいいかしら?」

 白愛が恥ずかしさを誤魔化すように、俺にそう言ってくる。


 「うん、いいよ。分からないことは俺のスマホで検索すればいいし、設定とかは大体わかると思うから安心して」

 俺が使っているのはAndroidだが、もし白愛がiPhoneにしたとしても、大して設定方法などは変わらないだろうと思い使い方は任せてくれと白愛に言う。


 「うん。色々と教えてね」

 と、実機はないが、俺のスマホを見せながら、こういうことが出来てこう言うことに気を付けないといけないと、白愛にレクチャーする。


 「あ」

 スマホのレクチャーをしている途中に、何かを思い出したように白愛が声を上げる。


 「どうしたの?」

 急に声を上げる白愛に、俺は首を傾げ、白愛に問いかける。


 「前に文化祭の日に皆で昼食食べようって話しあったじゃない?それを今日話したら早苗達も食べてみたいってなったんだけど……余計な事言ったかしら?」

 俺の聞いていない所で、そういった話しをした事を申し訳なく思ったのか白愛が聞いてくる。


 「ん?全然大丈夫だよ。当日は多めに作ってくるつもりだったから」

 それを聞いた白愛は「よかった」と安堵した表情を浮かべる。


 「文化祭……。学校行事とか今まで興味なかったけど、こんなに楽しいものだったのね……」

 白愛は感慨深そうに、今まで蔑ろにしていた学校行事に、参加していなかった自分に後悔している様に見えた。


 「今までがどうだったかわからないけど、これから白愛とこういった季節の行事を一緒に共有していきたいな……」

 俺の言葉を聞いて白愛は「そうね」と答え、これからの行事、クリスマス、お正月、こういった特別なイベントをこれから先白愛と一緒に過ごしていきたいと俺は思った。

 ”白愛と過ごす日々……”を。


~>゜~~~~


 9月29日自宅────夕方


 「さて、やるか」

 俺は調味料を並べ、事前にMouTubeで勉強した自家製マヨネーズの制作に挑む。

 用意したのはサラダ油、卵、塩、砂糖、お酢、明太子、ごま油、牛脂1㎏。

 牛脂に関しては注文がないと取り扱えないと言う事だったので、前日に肉屋にお願いして用意してもらった。

 まずはフライパンで牛脂の油を抽出しながら、他の食材でマヨネーズを作っていく。

 常温の卵の黄身を取り出し、ボウルに入れる。

 明太マヨネーズも自家製で作ってみたかったので、黄身を2つボウルに入れる。

 そこに塩小さじ2、砂糖小さじ2、お酢大さじ3。

 準備としてサラダ油を370cc用意する。

 調味料を加えた卵を、ハンドブレンダーでかき混ぜ、用意したサラダ油を白っぽく乳化させながら少量ずつ入れていく。


 「お、出来てきた出来てきた」

 乳化する前はシャバシャバだったが、ブレンダーで混ぜていくうちに、乳化して角が立つまで粘度が高くなり自家製マヨネーズ第1弾が完成する。

 完成したマヨネーズの半量を100円均一で購入したボトルに入れ、残った半量にほぐした明太子を混ぜて明太マヨネーズにしたものを別のボトルに入れる。

 そうこうしていると、フライパンで抽出していた牛脂が、いい具合になって来たので、抽出した牛脂を計量カップに移す。

 抽出できたのは約200cc。

 牛脂で抽出できたのがサラダ油の半分程度だったため、サラダ油で作ったマヨネーズの分量を半量にした調味料でMouTubeで見た”牛脂マヨネーズ”を作ることにする。

 ボウルに投入した材料が乳化するまで結構時間がかかったが、乳化し始めればあとは油を足していけばモッたりとマヨネーズらしさが出てきた。

 だが、MouTubeの動画同様、通常のマヨネーズに比べ、サラサラした感じに出来上がった。


 「……ん~、動画でも言ってたけどこれだけだと重いな」

 俺は出来上がった未知のマヨネーズを味見してみたが、”マヨネーズ”という単体では味が諄く(くど)重たい印象を受けるが、牛の香ばしい香りがして、これは箸巻にかければもの凄い爆発感が生まれるのではないかと確信する。

 通常マヨ、明太マヨ、牛脂マヨに続き、ゴマ油を使ったマヨネーズを作成することにした。

 ゴマ油を使ったマヨネーズは動画になかったので、ネットでマヨネーズの作り方を調べ、基本的に”植物油”を使うらしいので、サラダ油で出来たのならとゴママヨネーズを作ってみることにした。

 こちらも牛脂マヨ同様テスト的なものなので、調味料の量は牛脂マヨと同じにして同手順で作っていく。


 「ふむふむ。これも香ばしいなぁ……」

 ゴママヨも牛脂マヨ同様香ばしさがあり、中華な風味を感じる。

 植物性の油と動物性の油の違いによるものか判らないが、ゴママヨの方は味に諄さがない。

 こうして自家製マヨネーズが4種類できた。


 『ただいま~』

 マヨネーズ作りに集中していると、いつの間にか夕方の6時半を回っていたようで、玄関から母の声が聞こえてくる。


 「おかえり。台所ちょっと散らかってるからすぐ片付けるよ」

 リビングに入ってきた母に俺は声をかけ、調理器具を洗い始める。


 「この時間に台所に立ってるの珍しいわね。もしかしてもう夕ご飯食べた?」

 「いや、まだ食べてないよ。言ってくれれば夕飯作るけど今日は何?」

 台所に立っているついでだしと思い、母に夕飯のメニューを質問する。


 「お好み焼きか焼きそばしようと思ってるわ」

 調理器具を洗う手を一旦止め、母が持っている買い物袋を受け取る。

 袋の中を覗くと、確かにどちらでも作れる材料が入っている。

 自家製マヨネーズを試すには丁度お誂え向きの夕飯だ。


 「ちょっと試したいものがあるからお好み焼きにしていいかな?」

 母にそう尋ねると「コージの好きにしていいわよ」と言う事だったので俺はお好み焼きを作ることにする。


 「じゃあ、お好み焼きにするよ。準備は俺がやるから着替えてきていいよ」

 「ありがとう。それじゃちょっとだけお願いね」

 そう言い残し母がリビングから夫婦共有の自室へ向かう。


 「さて、なんか都合のいい夕飯だけどタネを作っていきますか」

 調理器具の片付けも終え、俺は夕飯の支度を始める。

 まずキャベツを半玉太目の千切りにしてる。

 生地は出汁から引いて小麦粉と合わせようと思ったが、母が出汁のブレンドされた粉を買ってきていたので、それを3人分の分量を量りボウルに入れる。

 山芋を入れたいので水は少なめに加水し卵も割り入れ、山芋を擦り入れる。

 それをある程度混ぜ合わせ、具材のキャベツを入れ生地と混ぜ合わせ種の完成。


 『ただいま』

 お好み焼きの種が出来終わったタイミングで、玄関から父の声が聞こえてきて、リビングの時計を見ると夕方の7時過ぎを回っていた。

 父はネクタイを緩めながらリビングを覗き込む。


 「ん?なんだ今日はコージが夕飯作っているのか」

 台所に立っているのが、母ではなく俺だったことに父が聞いてくる。


 「うん。ちょっと学校の出し物の試食をしたいってのもあってね」

 リビングを覗いた父に答える。


 「そうか、もう夕飯はできるのか?」

 「もう焼くだけだよ。先に風呂入ってきたら?」

 俺にそう言われ、「そうさせてもらうよ」と言って父がリビングを出て行く。

 廊下顔を合わせたのだろう、遠くから父と母の話し声が聞こえてくる。


 「ごめんね、コージ。何か手伝う?」

 父と入れ替わりでラフな部屋着に着替えて戻って来た母がそう尋ねてくる。


 「種はできたから、あとはホットプレート用意してくれたらいつでも焼けるよ。父さんの着替えとか用意しなくて大丈夫?」

 俺は戻って来た母にそう聞くと、テーブルにホットプレートを準備しながら「自分で用意するって」と答える。


 「焼いてる間に父さんも上がってくるだろうし、もう焼いちゃっていいかな?」

 「そうね、お風呂から上がってすぐにアツアツのお好み焼きが食べれるし焼いちゃいましょう」

 俺は母に「そうだね」と返し、お好み焼きを焼き始める。

 

 「あ、ご飯炊いてなかったけど、いいかな?」

 ご飯を炊いてなかったことを思い出し、どうするか母に尋ねてみる。


 「大丈夫よ。お父さんもお好み焼きをおかずにする人じゃないし」

 と、俺に答え母が豚バラを焼き始める。

 俺は「そっか」と答え自分の定位置の席に腰を降ろす。

 片面を焼いた豚バラをひっくり返し、その上に俺が用意したお好み焼きの種を母が3等分にする。

 

 「卵どうする?」

 生地には3玉分の卵を入れているが、追加で卵を使用するか母に聞いてみる。


 「そうね、3つ用意してもらっていい?」

 母にそう返された俺は卵を3つ用意する。

 母がある程度焼けたお好み焼きの生地を2本のヘラでひっくり返す。

 スペースの空いた所に卵3個を割り入れる。

 卵がある程度焼けた頃合いで、卵の上にお好み焼きを乗せる。

 あとは蓋をして蒸し焼きにして完成だ。

 できたお好み焼きを母が皿に取り分け、鰹節、青のり、ソースといった盛り付けをする。

 

 「あ、マヨネーズはこれ使ってみて」

 そう言って俺はマヨネーズの入ったボトルを4本テーブルに並べる。


 「試したいものってこれ?」

 4本のボトルを見て母が俺に聞いてくる。


 「そうそう。これが普通のマヨネーズでこれが明太マヨで……」

 俺は母に4本のマヨネーズの説明をする。


 「へぇ~色々作ったのね。コージはどれがおすすめなの?」

 4種類のマヨネーズを前に、母が俺のおすすめを聞いてくる。


 「そうだなぁ、試してほしいのはこのゴママヨと牛脂マヨかな」

 俺は母の前に試してほしい2本のマヨネーズを並べる。

 

 ガチャッ


 俺と母がお好み焼きに手を付けようとしたタイミングで、リビングのドアが開き風呂上がりの父が入ってくる。

 濡れた髪をタオルで拭き取りながら食卓の席に着き、母が隣に座った父に「お疲れ様」と声を掛ける。


 「今日はお好み焼きか。ん?このボトルは?」

 食卓に並んでいるボトルの数に父が疑問の表情を浮かべる。

 

 「学校の出し物で料理系の物を出すんだけど、それでちょっとお試しで作ったマヨネーズ作ったんだけど、父さんも試してみてよ」

 俺は試してほしい2本のボトルを父の前に並べる。

 父は並べられたボトルの中から牛脂マヨのボトルを選びお好み焼きに掛ける。


 「ん?このお好み焼き牛肉を使っているのか?」

 お好み焼きを1口食べた父から味の感想ともいえる言葉が返ってくる。


 「使ってないよ。多分使ったマヨネーズの風味だと思うよ」

 と、1口口に入れた父に俺は作ったマヨネーズの特徴を説明する。


 「なるほどな。うん、美味しいよ」

 「ゴマのマヨネーズも美味しいわ」

 父と母に味を褒められ、俺は自分の作ったマヨネーズに自信を持つ。

 俺も父同様に牛脂マヨをお好み焼きにかけて1口頬張る。

 父の言う通り、1口口に入れると牛肉を使っているかの様な風味が口いっぱいに広がる。

 牛脂マヨ単体では諄かったがこれを使えば肉系を使っていない箸巻にも合うのではないかと確信する。

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更新頻度が遅いですが執筆の励みになっております。

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