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北川 舞 先輩からの依頼その4

 Side 藤崎 シノブ


 =放課後・採石場=


 人生何があるか分からない。

 異世界救って、現実世界に戻ってもトラブルに首突っ込んで。

 そして今度は昭和の特撮物から抜け出てきたような連中と対決する事になった。

 

「本当に人生なにがあるかわかんないもんだな!!」


 と、槍のように迫りくるサソリロボットの尻尾を斬り飛ばす。

 谷村さんもメタルヒーローみたいな外観の敵を双剣で相手の片腕を斬り飛ばす。

 あの人の戦い方は容赦がない。何時見てもゾッとする。


『シュッシュ!?』 


 俺も負けじと剣で縦一閃。

 サソリロボットを真っ二つに斬り裂いた。

 手応えあり。

 素早く距離を離すと相手が爆発する。


「そっちは終わったようだね?」


「谷村さんは?」


「わざと逃した」


「ああ、相手の基地を探るためですね」


 そのためにあえて逃がしたのだろう。


「僕は奴達を追う。シノブ君は北川先輩の護衛を頼めるかな」


「はーい」


 返事をすると谷村さんの姿が消えた。

 追跡を開始したのだろう。

 相手が悪すぎる。

 DーTECと言ったか、不憫でならない。

 


 Side 北川 舞


 =偽装指揮通信車両内=

  

 そこで藤崎 シノブと合流する。

 谷村 亮太郎は敵を追いかけているようだ。

 藤崎君曰く「谷村さんなら心配いらない」との事だ。

 大した信頼関係である。


「で、この後どうするんですか? 突き止めた基地へ行くんですか?」


 ごく当然の疑問を藤崎君が投げかけて来る。


「敵の基地へ攻めると言っても困難だぞ? どんなハイテクトラップが待ち構えているのか分からない。ストーカーの撃退と言う君達の依頼その物は完了している。これ以上は別の依頼になる。今後どうするにせよ、相方の方にも戻ってくるように伝えてくれ」

 

「分かりました」


 出来れば引き続き協力してもらいたいと言うのが本音だ。

 それにもう一人のエージェントと闇乃 影司の動向も気になった。

 


 Side 藤崎 シノブ


 =夜・T市近辺の山奥=


 一旦谷村さんとも合流し、この後の段取りを考える事にした。

 場所は琴乃学園から少し離れた、T市近辺にある山奥の中。

 そこにDーTECの秘密基地があるのだと言う。


 重機で武装したロボット兵士の姿も多数確認されている。

 

 少数精鋭で待機しつつ、基地に潜入中の谷村さんが破壊工作及び、情報収集する手筈である。


 ある程度予備知識として谷村さんの事を知っていた北村さんと、その周囲の人達は「本当に上手く行くのか?」と半信半疑の様子だった。

 無理もない。

 やってる事は映画に出て来る超一流エージェント所業なのだから。


 それはそうと——


(影司君いたんだ……)


 闇乃 影司がいた。

 なにやら黒いライダースーツ姿の金髪ポニテの爆乳外国人美女になつかれている。

 ミサキ・ブレーデルと言うらしい。

 彼女もディフェンダーのエージェントだそうだ。

 

 影司君は恥ずかしげにミサキ・ブレーデルのライダースーツから谷間丸出しの爆乳を押し当ててきて、影司はそれを恥ずかしそうにして振り払う。

 まるで、下心を押し殺している弟と人懐っこいお姉ちゃんのようでもあって、本音を言えばちょっと羨ましかったりもした。

 

 それはさておき—―谷村さんからの連絡である。


(警備システムは掌握したよ。突入しても大丈夫だ)


 念話で連絡が届いた。


(流石谷村さん。仕事速いですね)

 

 俺も念話で返す。


(まあ影司君が居ればもっと早く片付いただろうけど、感覚的にハッキングするタイプだから、うっかりで警備システムが作動する可能性もあったからね)


(はは、そうですか)


 影司君はいわゆる生体コンピューターであるらしく、その実態は外宇宙テクノロジーで改造手術を受けたパーフェクトサイボーグとも言うべきとんでもない存在らしい。別名日本政府の負の遺産だとか。


 まあ谷村さんは嘘を言う時は「嘘だよ」と早めに言うタイプなので、本当なのだろう。


 それはさておきDーTECである。

 

(連中、夜逃げの準備してたみたい。このままくっついて本部まで案内してもらおうと思う)


(俺達はどうすれば?)


(適当に襲撃してくれればそれで――僕の分身を送るから)


(ああそう言う手で)


 谷村さんとは長いことコンビを組んでるのだ。

 何をやりたいかは分かる。

 敵も味方も騙して、もっと潜り込む作戦だ。

 心臓部に潜り込めば谷村さんの独壇場である。

 


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