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真相を探れ

Side 藤﨑 シノブ


 待ち合わせ場所は東条 ミウさんの父親が勤務している会社になった。


 そこの会社前では既に戦闘が始まっていて谷村 亮太郎さんと黒井 リンカさんがいた。


 辺りは車の爆炎で火の海に包まれていた。


 周りには兵士やドローンが倒れ伏している。


「谷村さん! 黒井さん! 東条さん!? それにどうして長谷川さんに佐伯さんまで!?」


 谷村さんと黒井さん、東条さんは分かるがどうして長谷川さんや佐伯さんまでいるんだろうか?


「理由は後で話す。とにかく今回の一件は相当根が深いぞ」


 と長谷川さんが疲れ気味で言った。



「あの、なんか凄い知り合いが多いと言いましょうか――こう、現実味がなくて、夢でも見てるんでしょうか」


「だよな~」


 東条さんも相当修羅場を潜る羽目になったはずだ。

 たぶんハリウッド映画顔負けレベルの。

 一般人には荷が重いだろう。


 一先ず社長室のデスクに忍び込む。

 

「金の流れからしてキナ臭かったが――元々は何かしらの玩具のためのAIだったんだろう」


 と、長谷川さんが代表して説明する。


「今、兵器開発の花形は戦闘機でも戦車でもない。無人兵器だ。それを制御するAI技術の開発競争は激化の一途を辿っている」


「藤﨑さんが言っていた事は本当だったんですね」


 こうして第三者の言葉から聞くと現代戦はとんでもない事になってるんだなと思い知らされる。

 ゲーム感覚で人を殺す時代が既に到来していたのだ。


「この会社の技術を目に付けたのはこいつだ」


 そしてデスクトップPCにある男の顔が表示される。


「斎葉 ヒデキ。見た目は若手の青年実業家って感じだが・・・・・・」


「どんな人なんですか?」


 長谷川さんに代表して東条さんが質問した。


「武器商人って奴さ」


「日本人で武器商人? 中々レアな人間だね」


 谷村さんの言う通り日本人の武器商人なんて中々レアだと思う。


「まあな。シ○ィハンターとかに出てきそうな奴だよ。色々と説明するべき事はあるが――急いで東京に向かえ。そこから太平洋に向かうぞ」


「と、東京?」

  

 急遽俺達は東京に向かうことになった。


「あの、父と母はどうなってるか分かりますか? 連絡が――」


「あいつらに捕まったと見るのが妥当だろう。だけど君が必要になったから誘拐なんて強引な真似をしたが――藤﨑君のせいで大阪府内は戦場状態になったんだろう。今頃警察も大騒ぎだろう」


「やはりこれ以上は――皆さんを巻き込むワケには」


 と、東条さんが言うが。


 止めたのは意外にも長谷川さんだ。


「残念ながら無理だ。この武器商人は正直言ってイカれてやがる」


「な、なにを?」


「まさかこんな大事に関わるとはな・・・・・・大勢の命が掛かっている」


 同時に戦闘ヘリが現れたのはその時だった。

 念話で「ここは任せなさい」と言いながら谷村さんが咄嗟に動いて窓ガラスを突き破り、戦闘ヘリの防弾ガラスを突き破り、そのまま一緒に地上へと落下していく。


 俺達は社長室から退避した。

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