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二話 彼が唐揚げを作ったんです

二話 彼が唐揚げを作ったんです


 要は一口大に切ったウサギ肉に酒を浸し、塩胡椒を振りかけて、揉み込む。ニンニクを入れたいところだが、エスパーダに振る舞うのでニオイの強い物は遠慮した。塩唐揚げでいく。


 炒める用の油をフライパンにフル投入して、揚げ油を確保し、火にかける。揚げ物用の鍋を買わないとフライパンが使えないままになってしまうことが確定して、要のテンションが下がった。


 ある程度に油の温度が上がると、要はウサギ肉に片栗粉をまぶす。そして揚げた。


 適度に揚がったら、少し置いておく。余熱で内部をあっためるためだ。


「出来た」


 要は小皿にご飯とウサギの唐揚げ二つを乗っけて、エスパーダに出した。


「野菜がないわね」


 確かにそうだ。そこまで気が回らなかった。


「キャベツあるよ。千切りにする?」


「まあしょうがないか。要だもん」


 エスパーダに呆れられた。


 それでも要はキャベツを千切りにして、唐揚げとは別の小皿にそれを山盛りにして出す。


 今度は睨まれた。


「こんなに食べられない」


「良いよ。残ったのは俺が食べるから」


 するとエスパーダが照れた。


「バカ。間接キスになるでしょ」


「そんなの気にしてたら食材が腐っちゃうよ」


「要って、デリカシーないのね」


 エスパーダは大きくため息をついて、マイ箸をエスパーダの個人スペースから持ってくる。


 要も自分の分を少なめにセッティングした。エスパーダの残した分を食べられるように。こんなに気を遣っているのにデリカシーがないと言われるなんて、要は納得できなかった。

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