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7:セカンまでの道

フレンドとのんびり次の街に向かう話


 ――最初の街、ファスタウンの探検を終えたボクは、フレンドで友達のカズに第2街であるセカンというところまで連れて行ってもらっているところだった。セカンはファスタウンからは北西の位置にあり、カズ曰く森に飲まれた街らしい。


 「森かぁ……」

 「まぁ、森と共存する街って感じだな」

 「山の幸と森の幸の違いってなんだろ」

 「……まぁ、俺はその辺気にしたことないからわからないとしか言えないな」

 「そっか」


 そんな会話をしながら轍の刻まれた道をのんびりと歩いていればたまに、攻撃をしてくる獣達を適当に倒しているカズはほぼノールックだった。


 「カズ、獣のドロップ品ってどんなのあるの?」

 「んー? 大抵は肉と毛皮とかのパーツだな。ま、獣だからな」


 カズが言うには、第3街あたりから人型の敵がでてくるらしく、魔物と呼ばれるものとかもいるんだとか。まぁ、今のボクには関係ないけど


 「一応言っておくけど、ヒカタ、第3街のサーディは少し距離はあるけどファスタウン基準の方角で言えば北東、セカンから見れば東の位置だな。川を越えた山の麓にあるから……まぁ、間違ってもそっちまでは行かないか」

 「その時も連れてって」

 「言うと思った……ていうかヒカタ、おまえって完全戦闘職じゃないけど一応戦えはするんだろ? あと少しで犬みたいなのくるから倒してみろよ」

 「わかった」


 カズが言う通りで、小さいマップみたいな画面にちょっと早い速度で近づいてくるポイントがあって、多分それが敵なんだと思う。というか、この小さなマップみたいな画面は最初の時にはなかったけど、いつの間にかボクの視界に増えていた。ついでにいつの間にかレベルもちょっとだけあがっていた。そもそもカズとフレンドになって、今に至るまで街から出たのってカズと一緒の時だけだったから戦闘もしてないし、何で経験値が稼げたのかと考えれば多分あの本のクエストで……


 「えっと、風石(かざいし)っと」


 “風石”それは一応ボクみたいな錬金術師が作れるらしい風の力を封じ込めた石の名称で、使い方としては投げつけて割って風を起こさせる感じで……でも、かまいたちみたいになるとは思ってなかったよ?


 「街の中で使ったときはもうちょっと緩い感じだった気がするんだけどなぁ……」

 「まぁ、その辺は対象の問題じゃないか?」


 例えば、とカズは話しながらまた向かってきていた獣を切り倒していて……要約すれば、風石みたいなアイテムを使う場合、何に対して使うのかを指定するのとしないのでは威力や効果が変わるのではないか、ということらしい。だから対象。


 「そっか。じゃあいろいろと試さなきゃいけないのか……」

 「ま、ゲームとかってそういうものだろ。それと見えてきたぞ。あれがセカンだ」

 「あ、ここも一応石の壁なんだね」

 「森に覆われてない部分だけなぁ……とりあえずセーフティゾーンまで連れてってやる」

 「はーい」


 石でできた壁に囲まれたその街は確かに奥の方やその上の方は森に覆われてるのも見えて、森に飲まれてるというのも納得できる景観だった。そしてセカンのセーフティゾーンも真ん中にある噴水だった。


 「ちなみにサーディだとでっかい木になる」

 「へぇ、楽しみにしとこ」


 それからカズとはそこで解散となり、ボクは1人、またマップ埋めという名の街探検を始めるのだった。


フレンドで友達は(ゲーム内では)フレンドで(リアルでは)友達って感じの意味合いが込めてあります。

なお、陽葵のフレンドはカズだけですが、カズのフレンドは少なくとも20くらいはいます。

森の幸と山の幸の違いってなんだろ?

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