55:ちょっとしたクラスメイトとの交流と新しいもの
次の予定を決めたりする話!
――みんなで船釣りをしてマグロぽいのを釣ったり、アクアドラクを討伐するクエストをした翌日。ボクは学校で隆和と次の街に行く話をしていた。
「じゃあ明後日でいいか?」
「うん。第5の街ってどんな感じの街なの?」
「あー……セーフティゾーンに炭酸水が湧いてる」
「あの味のないシュワシュワ?」
まぁ、炭酸水の時点で味があるはずがないけど。それから第5の街……ファイは川の中州にある街で、正門側に跳ね橋があり、たまにその橋があがっているんだとか。
「あれ、でも跳ね橋って大きい船が通ったりするとこにある印象があるけど……ゲーム内にあったっけ?」
フォストにある船もそこまで大きいのなかった気がするし。そう言うと隆和はそういうものは見たことがないとはっきり言った。
「とは言えだ。俺もそこまで隅々まで世界を見たわけじゃないけどな」
「でもないってことはなさそう」
それからボクと隆和はゲーム内での可能性について話しているとチラチラとこちらを見てくる人がいることに気付いた。まぁ、だからってなにもしないけど
「あ、あの……新里君、新海君」
「えーと……?」
「柊木君どうかした?」
話しかけてきたのは今まで話したことのないクラスメイトの人で、彼は少しだけもじもじとしていて……先を促してもなかなか続きを話してくれずにどうしたものかと隆和と目線を少し合わせてると
「えっと、2人が話してるゲームってもしかして5人世界、だったりするのかなって……」
「うん、そうだけど?」
「じ、実はぼくもやってて……それで話したいな、って……」
――結果的に言えばゲームについて話すことは別にいいからと休み時間や放課後に少しだけ3人で話をして、晩御飯前にはログインは出来なかったけど寝る前にログインをしていろいろと確認事項とかをしたのは言うまでもなく。
「そういえば柊木君ってどんなキャラでプレイしてるのかなぁ……まぁ、関わることなさそうだけど」
根本的にボクもいろんな人と絡みたいというわけでもないからっていうのもあるけど。たまに怖い人とかもいるし。そんなことを考えながらサーディの鍛冶場の次男さんに頼んでいたものを引き取れば……
『そういえば珍しい鉱石もあったな』
「ホントだ。これは見たことないや」
次男さんが言うには最近はだいぶ深いところまで掘れるになったとかでこれまでになかったものとかも取れるようになってきたらしい。その鉱石の名前は【琥珀精霊石】というもので、なんでも精霊の力が圧縮してできたものだとか。ちなみにアクセサリー系や杖部品系にしかならないらしい。
「ん-……綺麗なんだけどなぁ……」
『鉱石屋で研磨してもらってもいいと思うけど?』
「粉にも価値あるとかそういう系?」
『ま、そういうことだ』
琥珀精霊石に限らず、精霊石と呼ばれる類の鉱石は削ったりしたときに出た粉にもちゃんと価値と効果があるみたいで、それ自体【精霊石粉】と呼ばれお金持ちに重宝されてるらしい。名前がダサいとか思ったけど多分言っちゃダメなやつだね。
「何の効果があるの?粉の方は」
『一匙飲めば長寿に、二匙飲めば不老に、後は顔とか肌に着ければ肌が若返るらしいけど……まぁ、実際に行った存在は確認されてないんだけどな』
「ふぅん……でもシンプルに薬とか作るのに使えそうなのかな」
回復効果とかあればって意味でだけど。とりあえずそわそわとドア陰から顔を覗かせている鉱石屋さんに研磨を依頼して今日のプレイは終わりにした。まぁ、もちろん粉の回収も含めての依頼だったけど。
新里の方が陽葵の苗字で新海の方が隆和の苗字です。
なお、交流したクラスメイトのキャラは一応すでに出てきていたりする。掲示板だけど!




