51:集合したり、アイテムを渡したり。
連絡を受けた白鳳が2人を連れてヒカタのとこに来た話。やっぱり彼は保護者枠
――いろいろあって気付いたら本屋の店主さんの好感度があがったらしく、解読というスキルが出てきた。……ということを白鳳に連絡したら怒られた。
「解せぬ……」
「やっぱりNPCごとに好感度値があるのか……」
「しかもスキル開放あり。つまりまだ確認されてないスキル、解除、解析あたりもあったりするのかもな」
「ヒカタ、ついでだから作ったのくれ」
白鳳達はボクが連絡を入れた次の日、ログインをしたらすぐに来て、今現状なわけで。カズは相変わらずだった。だからとりあえずコートとコレクションボックスを渡せば白鳳と唐ヶはさっきまで話し合ってたはずなのにこっちを見てた。
「おー、武器だけ設定にしたらホントに武器しか入らないんだな」
「アイテム交換しやすくなるのって楽になりそう?」
「おう。一応武器によっても効果が変わるからなぁ……お、普通のアイテムボックスより探しやすいな」
コレクションボックスが増えてからアイテムを出そうとアイテムボックスの画面を出すと、最初にコレクションボックスが表示されて、矢印でアイテムボックス画面が表示されるようになっていたりする。なお、設定を変えればアイテムボックスの方が優先になるらしいけど。
カズはずっと武器の入れ替えをしていて、その速度は確かに早いのかもしれない。比べたことがないからわかんないけど
「コートの方はどう?」
「おうちょうどいいな。しかし、フレイムコートか……これ、加工もできるんだな」
「そうみたい。そこはちょうどよさそうな素材が手に入ったら連絡入れるし、カズの知り合いに頼むんだったらそれでいいし」
「いや、さすがにそれはヒカタに任せるわ」
それにしても、赤いコートを着たカズはなんというか……
「おまえ、それ絶対狂犬は血に飢えてるとか言われそうだな」
「表立って言いに来るやつってだいぶ少ないけどな」
そう言いながらカズは防具もいっぱいあるのか、コレクションボックスをもうひとつ追加させて、また設定をしていた。そうそう、コレクションボックスには武器、防具、薬、料理、素材という感じに入るものが決められている。投てきアイテム……投げナイフとか爆弾とか罠とかは武器に属されてるぽい。ちなみにボクの本も一応武器範囲らしいから前に作った小型のナイフも結局一緒に入れていた。
「ていうかそれ、全部カズが使うの?」
「いや、失敗もあるだろうから多めに送っただけだったけど……7つも成功させるとは思わなかったからなぁ……武器用と防具用があればいいから……白鳳と唐ヶは1個あればいいだろ?」
「俺の方は武器用があればいいかなーって」
「確かに俺は薬用があればいいけど……というかヒカタ、解読スキルってどんな感じなんだ?」
カズから2人にコレクションボックスが渡り、残り3つはとりあえずカズのアイテムボックスの片隅に入ることになったらしい。
それから白鳳からの質問に対するボクの答えは国語辞書みたいな感じと答えた。いや、どっちかと言えば漢字辞典みたいな感じかもしれないけど。そこはまぁいいか。
「知り合いの情報厨がいうにはNPC好感度の2段階目を知らなかったみたいだからなぁ……」
「え、このゲームってやっぱりそういう人いるんだ?」
「そっちか。というかこのゲーム自体ストーリーらしいストーリーってほぼないからな。ただ5人世界っていうあの開始時の世界が気になるって言って情報を集めるようになったのが最初って言ってたなぁ、そいつは」
その人は多分真面目な人だと言えば白鳳は多分な、と返していた。それから、4人でなんとなくフォストに行き、船釣りをしたのは確実にただの成り行きだった。なお、釣果はサーディのときと比べれば……ボクは同じくらいだった。
NPC好感度の1段階目はものづくり系ジョブの人達が知ってるので(作業場は紹介されないと行けない)
ちなみに、ヒカタが作って渡した武防具はカズがもってる中ではもちろん下位の方にはなるが、たまに使うし、意外と相性がよかったりする。




