21:セカンの森で
セカンの森で収穫をする話!
――セカンの街を探検してる途中で森である素材の収穫を頼まれたボクは、フレンドであるカズにチャットを送った結果、セカンの森近くでカズのパーティメンバーである唐ヶという人を紹介された。
「メインが狩人なんで森とか山歩きなら任せて」
「かりびと……かりゅうどと何か違うの?」
「あー? 説明しにくいからあれだけど……狩りメインなスキル構成になるのが狩人で、解体メインなスキル構成になってるのがかりゅうどって感じだな」
それから、ある程度の情報共有をして、踏み出した森はある程度は手入れがされてるみたいで、草とかがすごく生い茂ってるという感じで……ボクにも使えそうな石を見つけれるくらいには足元も見えた。
「それでヒカタ。目的物はどの辺にあるのか聞いてる?」
「えっと、確か木の根元に生えてる……って……」
そう言ったボクの目線の先にあったのは顔のような穴の開いてる木で、その根元には白く小さな花のついた植物があって、多分それが目的物だと思ったのはセカンの訓練所にある図書館で見た図鑑みたいなものに載っていたイラストと同じだったから
「うわぁ……ドレイクウッドの根元に生えてるとか……」
「どれいくうっど?」
「あー……マンドレイクの親戚になる木と思ったらいいよ」
ボクが唐ヶとそんな話をしてる横でカズは戦う準備をしてて、なんでもセカンの森において、このドレイクウッドという木は多く自生してるのと同時に、プレイヤーにとってはなかなかの厄介な敵らしい。
「敵なのに倒せないから厄介なんだけどな……どうやってあの植物を収穫してんだ……」
「そこは知らない」
「ちなみにヒカタ、あのドレイクウッドが厄介なところはそこだけじゃないんだ」
唐ヶとカズが言うにはドレイクウッドは近づいてきた生き物を根で捕獲して半分くらいには種子をどことは言わないけど植え付けて、残りの半分は養分として体力とかを奪っていくみたいで……2人はとても引いた顔をしていた。
「でも収穫しなきゃ困るもんね……ちょっとまってて」
「え、ちょ……ヒカタ!?」
「触手ぷれ……」
「唐ヶ、それ以上言ったら後で狩りな?」
「アッハイ」
ボクはそんな2人のやり取りを気にせずにゆっくりとドレイクウッドもとい目の前にある木の根元にある植物に近づいていく
そもそもドレイクウッドはよく知らなかったけど、それとは違う植物系の魔物はボクも知っていたから、その植物とドレイクウッドの行動はよく似ていた……
「えっと、確かアイテムボックスのこの辺に……あ、あった」
ドレイクウッドに近づきながらボクがアイテムボックスから取り出したのは粉の詰まった小さな瓶で、その粉を軽く振ればドレイクウッドは反応を示して、頭上から木の実を降らせながら身をよじり、そして目のような黒い穴が閉じられた。
「これでよし……っと」
アイテムボックスにドレイクウッドの根元にあった花を2,3株取ってボクはカズ達の元へ戻ったけど……2人は揃って変な顔をしていた。
「え、まって。今なにした?」
「5人世界のときに持ってたアイテムのアルラの花粉をちょっと撒いただけだけど」
「アルラの花粉……? まさかアルラウネから取れるものだったりするのか?」
カズの言葉にはボクは首を振って否定はしておいた。
このアルラの花粉はアルラウネの花粉じゃないし、そもそもアルラウネから花粉は取れない。
「アルラっていう花から取れるんだよ」
5人世界の時、村で教えてもらったことをカズに言えば、カズよりも唐ヶが頭を抱えていた。そんな行動の意味がわからないからこそボクは知りもしなかった。アルラという花が現在確認されてる街の先々でしか見つかってないことも、そもそもアルラという花もまた魔物に位置する存在だということも、そして、5人世界の村がボクが思ってる以上に特異性を持っていたことも……
狩人とかりゅうどはかりゅうどの方がネタジョブである。
ついでに唐ヶはメインが狩人でサブはスナイパーです




