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第6話

スタンピードとハーレム

アイネでのスタンピード騒ぎも知らないまま、ウサギを無事に倒したヒデトは、

討伐したことによるレベル上昇並びにステータス上昇に一喜一憂していた。

ユニークスキル『取得数値200倍』と『必要数値1/100倍』の効果で、通常の20000倍の経験値などが入るためステータスの上昇が止まらないのである。

上昇が治まったのは、ウサギを倒してから30分経過した後であった。

結果はLV1→LV100

創造神のアテネによれば、LV70ぐらいが生涯人属の出すことのできる最高のレベルであると言っていたが、

とうに超えてしまい、人知を超越した存在になってしまっていた。

内心、またやってしまった…であろう。

チート好きなヒデトとしても、少し退いてしまうほどのLV上昇に少々参っていたようだ。

しかし、気を取り直してヒデトは、

使ってみたかったチートの一つ、EXスキル「吸収」でウサギを吸収しようとする。

とここで、制止するようアドバイザーが声をかける。

「ご主人様お待ちください。

クエストの報酬をもらうためには、モンスターを討伐した証拠が必要となります。

今回の場合は、ウサギ13匹の前歯を提出すればクリアとなります。

他の部位などは吸収して大丈夫です。

ただ、モンスターのコア部分である魔石は、ギルドで高値で取引されています。

そのため、吸収してもいいですが、前歯と魔石は解体して吸収しない方がよろしいと思います。」

「魔石の有無は吸収にどう影響するんだ?」

「基本的に、吸収は吸収する質量により決まるので、魔石程度であれば吸収しなくても大して変わらないと思われます。」

なるほど…。これはいいことを聞いた。

つまり、魔石はお金に換え、クエストの証拠として少々モンスターの部分を解体し、その残りはすべて吸収すれば、さらにステータスが上がっていくという、モンスターのすべてが利益になるということである。。

これはうれしいことだ。

早速、EXスキル「智慧」の創造・編集・解体により解体し、残った部分をEXスキル「吸収」で吸収する。

吸収は、圧縮されながら手のひらにできた四次元空間的なものの中に吸い込まれていく形で起こった。

見る見るうちに13匹すべてが吸収されていく。

これもEXスキル「智慧」の並列演算により13個同時に吸収を行えるからできる芸当であった。

チートおそるべし。

その後解体して得られた前歯と魔石をストレージに収納した。

今回の吸収で得られたスキルはと…。

「おー、「ジャンプ」に「ダッシュ」、「気配遮断」、「存在隠蔽」か。」

どうやら、これらのスキルを駆使して農家さんを苦しめていたらしい。

ただ、似てる類のスキルだな…。


「智慧」の編集でスキルを合成して、なんかまとめてみるか。

よし、これでどうだ…、ピコン。


編集が成功できたようだ。

「ジャンプ、ダッシュが「身体強化」に

気配遮断、存在隠蔽→「カモフラージュ」にそれぞれ統合されました。」

アドバイザーが知らせてくれる。


「身体強化」は、文字通り身体を強化するスキル、

「カモフラージュ」は、敵がこちらの気配・存在に完全気づかないようにするものだ。

ただ、今のところ「カモフラージュ」は、それじたいに透明化などの効果はないから、

存在しているが完全に気づいていない状態にするというものだ。

運悪く発見される可能性があることがあるかもしれないのが難点だな…。


こんなところで初めてのクエストが終了し、アイネへの帰路に入る。

と、ここで索敵モードの警戒音が鳴る。

マップを見てみると、索敵に赤いアイコンが、10,20,30,……、120ほど反応している。

これは、アイネの町の郊外だろうか…。

青いアイコンが15人ほどで赤いアイコンを減少させている。

だが、赤いアイコンすなわちモンスターの数が桁違いに多いため、

青いアイコンすなわちアイネの人々は相当苦戦していると思われる。


やばいな、これ…。


前線をまとめているのはやはりアルビス、後衛にはミクを示すアイコンも表示されている。

助けに行かないと…。

ヒデトは、先ほど自分が統合したスキル「身体強化」を施し、アイネを目指して走る。

行きは30分ほどかかった経路だが、帰りはわずか5分で到着した。

「身体強化」のたまものである。


来てみると、アルビスたちが奮闘していたもののすでに半数が戦闘不能な状態であった。

後衛のミクも前線のモンスターと戦っている。

門上からアイネの人々が心配そうに見守っていた。そこには月見荘の店主そしてアキの姿もあった。


「これは大丈夫かね…。こんなことは私が生まれてから今まで一度もなかったことだよ。

何か神様に悪いことをしたかもしれんね…。

アルビスが奮闘してるとはいえ、

正直もうそろそろモンスターに門を抜かれてもいいころ合いだよ…。

私らも腹をくくっとかないとね…。」

店主が独り言だが周りにいる人々にわかるような大きさでつぶやく。


「そんな…。もし抜かれたらどうなってしまうのですか?」

アキが店主に告げる…。


「そんなの想像してる通りさ。

男は即座に殺され、女は辱められる。

子供は男であれば殺され、女であれば成長するのを待って辱められるのさ。

そういう欲求のままに生きてるのがモンスターってもんだ。

そうならないように、今懸命にアルビスたちが守っているんだろ?

今は、彼らの奮闘を祈ることしかできないよ…。」


「そんな…。

私たちにもっと力があれば…。

怖いよぉ…。」

そういいながら、

これから起こることに対する恐怖のあまり、泣き始めてしまうアキ。

せめてもの救いを求めるため、それでも手を握って祈る。



突如、砂嵐が発生し、モンスターの声が聞こえなくなる。

何かと思って目を大きくするアキ達。

眼下を見てみると、アルビスらと戦っていたモンスターが地面に横たわっていた。

それだけではない。モンスター群がすべて倒されているではないか。

え…!?。何が起こったんだろう!?

驚くアキ。

「何が起きたんだい??」

「な、何が起こったんだ?」

同様に店主やその周囲の人も驚いていた。



「あれを見てみろ!!」

誰かが何かを指さして叫んでいる。


指をさしている方向を目でたどっていくと、

モンスターの死骸の中心付近に

アルビスの大剣を持った、

昨日から月見荘に泊まっているFランク冒険者、

ヒデトの姿があった。


よし、完了っと。

「終わったぞー!」

アルビスらにヒデトが告げる。


「終わったぞじゃないだろ。これ全部今お前がやったのか?」

驚きを隠せないアルビスが勢いのある強い口調で告げる。


「そう…だね。あ、剣ありがと。」

ヒデトは、アルビスの大剣をアルビスへ返す。


「え、あ、おう。っていつの間に俺の剣取ったんだよ。

俺はモンスターと戦ってたんだぞ??」


「えーと、そうだね。モンスターと戦ってた時にちょっと借りたよ。勝手に借りてごめん。」

ヒデトは開き直った。

アルビスらに事の詳細を語る。

事の詳細はこうであった。

アイネに到着するとすぐ、

手に持っていた木の棒でアルビスと戦っていたモンスターを倒し、

身体強化でアルビスに悟られることなく大剣を奪うと、

体を回転させて砂嵐を発生させその衝撃でモンスター群を倒すという、

剣技「サンドストーム」をたまたま出せたということであった。

この地にちょうど砂があったことも理にかなっていたらしい。


「マジか…。一度に120以上のモンスターを倒すなんて、お前Sランク冒険者並みじゃないのか?」


「そうなのかな…。そうだと嬉しいけど、俺はそんなのになるつもりはないよ。

そうなってしまうと上からの依頼などで自分の時間が無くなったりするだろ?

そんな風に縛られるのが嫌いだからできる限りそういう風になりたくないんだ。」


「そうなのかじゃないぞ。まーわかった。

お前がそういうなら、今回の件はミクに、

砂嵐が突如発生したおかげでモンスターが倒れたということにしてもらおう。

ここアイネの住民にもそう伝えておくよ。他言禁止だとな。」

アルビスはいいやつである。


「ありがと、助かるよ。」


「ところで、ミクそんなところでなにしてるんだ?」

門の陰に隠れたところで、こちらをちらちら見ては顔を引っ込めたりしている。


「お前がすごすぎて、話しかけづらいんだろーよ。モンスター100体以上を一人で狩ってるんだからそりゃそうなる。話しかけて来いよ。ただ、怖がられるなよ。」


アルビスに言われた通り、印象が変わってしまっているかもしれないことを鑑み、

怖がれないことを意識して少しずつ近づいていく。


「ごめん、ミク。少し怖がらせたみたいだね。ごめん。

隠すつもりはなかったんだけど、一応これでも俺は強い部類に入る旅人さ。

これまで通りとはいかなくても、これからも今まで通り接してくれると嬉しい。

みんなが無事で、ミクが無事でよかったよ。」

ヒデトが思いのたけをぶつける。


ミクは頬をポッと赤く染め、上目遣いでヒデトにしか聞こえない小声でこう告げた。


「ヒデトを怖がるわけないじゃん。私たちの命の恩人なんだから。

でも、今までと同じようには接することできないわ。

だって、私ヒデトのこと好きになっちゃったから。

あんなかっこいいもの見せられちゃったら誰だってそうなっちゃうわ。

もとからヒデトかっこいい容姿だし…。

ヒデトは私のこと…、好き?」

もう時間帯が夕方ということもあり、西日と赤く染まった頬という二つのコントラストがさらにミクのかわいさを引き立てる。

ま、まじか。好き??だと…

この金髪高めポニーの絶世の美女が??


「もちろんだ。俺はミクのこと好きだ。」


ヒデトは条件反射でそう答えた。

もちろんヒデトの本心である。決して童貞だからということではない。

もともと、ヒデトは高めポニーが好きな男の一人であり、

さらにそこに性格の良さ、少し金髪風の髪、すこし膨らんだ胸、かわいい愛おしさがヒデトの心をぎゅっとつかんでいるのであった。


「えへへ~。好きなんだ~~。両思いだね!じゃあこの後処理が終わったら今日またヒデトの部屋に行くから。よろしくね!」

満面の笑みを浮かべたミクがこっちを見てくる。

ヒデトは気づいたら体が勝手に動きミクを抱きしめていた。


この現場は門の下ということもあり、アルビスら以外には見ている者はいないはずだった。

しかし、もう一人その二人のイチャイチャを見ていたものがいた。


それは、アキである。


アキは、ヒデトを門上から見つけてすぐ階段を一目散に降りてきていたのであったが、

そこで、ミクを抱きしめているところを目撃してしまったのであった。

だが、そんなことにちゅうちょすることなくヒデトに近づいてくる。

さすがにアキが場に割って入ってきていることに

ヒデトとミク、二人ともが気づいた。

二人は素早く何もなかった体を装う。

が、その瞬間フリーになったヒデトに、なんとアキはキスをしたのであった。

これには、ヒデトはもちろん、周囲のアルビスら、そしてミクが一番驚いたものである。

「な、な、な、…、え~~~~~~~!!!!!!?!?!」

ミクが大声を上げる。


「私もヒデトさんのことが大好きです。

でも、ミクさんとヒデトさんの関係を邪魔しようとは思いません。

ですので、ここはハーレムの第二夫人としてヒデトさんにご奉仕したいです。」

アキがこう口にする…。


「ちょ、ちょっとあなたいきなり名に口走ってるのよ。

は、ハーレム??ハーレム、ハーレム…。

いいわ、ハーレム作りましょう。

そうすれば、私とアキが争うこともなくなるし、二人ともヒデトにご奉仕できるしね。」


なぜかわからない方向に進んでいっているため、ヒデトは置いてけぼりになっていたが、

ミクとアキ、二人が了承してくれたということで、「童貞の英人」は舞い上がっていた。


「わかった。ハーレムを作ろう。ミクも好きだし、俺はアキも好きだ。

これからは二人を平等に扱っていく。これでいい?


「うん!」

「はい!」


それぞれミクとアキが返事をする。

こうして、ヒデトはミクとアキという美女二人とハーレムを作ることになったのであった。



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