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第23話

ヤスイエ、そして嵐の予感

とりあえずの、三人の強さを大方把握したヒデトは、

創造したモンスターを解体し、消失させる。

そして、『思念・映像伝達』により、三人を呼んだ。


「三人とも、そろそろ一度家に帰ってきてくれ!」



「ひ、ヒデト??」


「お、ミクか。そうだ!俺だ、ヒデトだよ!。

事の詳細を伝えるのはとりあえず後だ、とりあえず帰ってきてくれ。」



(ヒデトが私の中に語り掛けてきてる!!)

「わ、わかった!」



しばらくして、ミク、アキ、リンが帰ってきた。もちろん麒麟も来ている。


「さっきの脳内に語り掛けてくるのびっくりしたわ!

あんなこともヒデトってできるのね…。

ほんとにすごいわ。」


ミクが口にする。


「ほんとうにそうですね!」


「ほんとにびっくりだわ。だって…」


アキ、リンも加わって美女三人でガールズトークが始まったが、ヒデトが顔を見せると

すぐに止んだ。


「おかえり、三人とも、どうだった?一人で戦った感触は。」


「どうもこうも、私はゴブリンキングが出ました!ヒデトさん!!

怖かったんですよ!!!」


泣きそうになっているアキ。

よしよしと、頭をなでてあげるヒデト。


「ヒデト、なんか言うことあるんじゃないの??」

リンが、不満のあるような顔をしている。


「そうだな。

リンには麒麟が伝えたことでばれてしまったし、

もともと少し感づいているところがあったからな(笑)。

しょうがない、正直に今までのことを話すよ。


今三人が戦っていたモンスターは、俺が創造によって作り出したモンスターだ。

万が一のため、そのモンスターが外の区域に出ないように、

サマエルに結界魔法も貼ってもらっていたんだ。

だからまあ、俺がいろいろとモンスターを出して、三人がどれくらい強いのかを観察させてもらっていたんだよ。」


「うわーー。ヒデト、変態!観察してたなんて…。エッチ。」


「変態ってなんだ、エッチって…、俺は、新しいモード『思念・映像伝達モード』の確認もかねてあくまでも三人がどれほど強いのかをみてただけだぞ?」


「はいはい、まあいいです、っムぅ・・。

私たちとそんなにエッチ従ってたということにします。

でも、いざとなったら私たちをいつでも守れる状態だったってことでしょ?」


「それはもちろんだ。

まあ、俺は一瞬でモンスターを解体して消失させることができるからね…。

もとから、俺が創造で作ったモンスターだし、

俺の言うことはいやでも聞くようにしていたからね。」



「そうだったんですか!

流石、ヒデトさんです!!

チートのおかげですかね?」



「ほんと、チートよね。」


チートという言葉を心なしかつかえるようになってきているのは気のせいだろうか。


「ま、まあそうだが…。」


と、ここで話が少し途切れたすきに我先にと話を割り込んでくるものがいた。

麒麟である。


「おお~~~~~!本物だ。本物の神の御子だ。

ヒデトさまぁああ!!!!!」


(こうべ)が下がった。



(え、なに…。俺何かやったっけ。麒麟って神獣だから、もしかして本当に創造神からいろいろと聞いて、それがいろいろと誇張されて、神の御子という風になっているだけだよな?…。)



「や、やぁ!、実際に会うのは初めましてかな!麒麟!」


ヒデトが麒麟に挨拶をする。


っと、


「っていうかえぇぇえええええええーーー!!!!!!!!」


ミクとアキが驚く。リンの後ろの巨大な物体にようやく感づいたようだ。

前にいるリンと比較するリンの伸長の三十倍だろうか、リンも女の子ではそれなりに伸長のある方だと思うが、やはり大きい。


(これが麒麟か…。)


「やあ!っじゃないわよ!!、麒麟ってあの?」


「やややばすぎます、というか、リンさん麒麟の上に乗って帰ってきませんでした??」


「そ、そうよ。私が竜騎士として立ち振る舞うときにの乗らせてくれる龍になったの。

ヒデトに会いたいからって言うからついでに連れてきてもらっちゃった。」


「うわー。リンさんやばすぎです。」


「ち、違うわ。これはヒデトがいたからこそできたことなのよ…。実は…、」


「ここからはわしが話そう。」


「わっ、龍がしゃべった!ってか、さっきもしゃべったよね…。」


ミクが驚いた様子を見せる。


「ハハハ。それはもちろんそうじゃ。わしは、中央を司る神獣の一柱、麒麟じゃ。

人間やらなにやらのしゃべっていることなど儂は何でも聞くことができる。

読み書き話ができるヒデト様にはかなわんがな。」


「え、本当に麒麟だ…。

って、ひ、ヒデトさんってホントはそうとうやばい人??」


アキが聞いてくる。


「だから言ってるだろ?チートっていうスキルがあれば何でも大体はできるって…。」


「も、申し訳ありません、ヒデト様。私のようなものの戯言に付き合ってもらい

弁明してもらうなど、何とお詫びすればよいか…。

ヒデト様は新しいモードの方で先に見ておられていたかもしれませんが、

改めて(わたくし)は神獣の一柱、麒麟(きりん)でございます。

恐れながら、自分は、神の御子たるヒデト様への忠義として、

ヒデト様と従魔契約を結びたく参上した次第でございます。

通常であれば、もっと早くこの地に赴かなければならなかったのですが、

私用があり行くことができませんでした。大変申し訳ありません。」


「わ、わかったけど、神の御子ってなんだ?、

神の御子ってことで俺のところに来たって言ってたけど、

俺なんかした?」


「何をおっしゃいます!、ヒデト様。

あなたは創造神様から多大な加護を得た唯一の御方。

すなわち、神の御子様でございましょう。

先に従魔契約をしていた白虎、シロからも存じ上げております。

ヒデト様の強さ、そして人柄も大変良いと…。」


「そ、そうなのね…。」


(まさか、神の御子とはな…。)


「まー、わかった!

俺もアテネに頼まれて従魔契約をする予定だったんだ!

だけど三つ約束事がある。これを守ってくれたら、従魔契約をするよ。

守れるかな?」


「当り前でございます」


「わかった!

じゃあ、早速約束事をしていくよ!

1つは、神の御子という言葉をなりふり構わず使わないこと。

二つ目は、俺の従魔としてふるまうこと。

三つめは、リンの従魔としてふるまうことだ。

どうだ?、できるか麒麟?」


「ヒデト様がリン様に従魔を貸している状態を作ると言っておられるのですね?」


「そうだ。俺と従魔契約をした後、リンに俺の従魔である麒麟を預ける形にしようと思っている。

神の御子と呼んでほしくないのは、創造神の加護を受けたからと言って、神のように扱われたくないんだ。同じ人間だし、そういうしがらみには俺はとらわれたくなくてな…。どうだろう。」


「もちろんでございます!ヒデト様、早速従魔契約をしてリン様と訓練に行きたいのですがよろしいでしょうか!?」


「もちろんだ。だが、リンとの訓練をした後、今度は俺との訓練にも付き合ってもらうぞ!

と、まあその前に白虎(シロ)と対面させてあげるよ。おいでシロ。」


ボワン!


シロがヒデトによって召喚される


「御用ですかご主人様。

本日は何用で、って…、麒麟?」


「おおおお、白虎久しいな。

お前から連絡を聞いたときにはびっくりしたが、じかに会ってみて確信した。

儂は、ヒデト様を待っていたのだと…。

お前が惚れたという気持ちもわかるもんだ。」


「だろう!ヒデト様は本当に素晴らしいお方だ!」


(なんかべた褒めされているけど、まあ、ここらでやめさせよう!)



「よし、じゃあ麒麟早速契約しよう!」


「御意、ヒデト様!」



ヒデトが、麒麟の頭をなでると、従魔契約が開始された。


二人を中心にあたりが閃光に包まれ、そして元に戻った。


無事に成功だ!


「これからよろしく頼む、麒麟!じゃなくてヤスイエ!」


麒麟の名をヤスイエとなずけたのには理由がある。

白虎は白という感じが入っている、そのため、シロ。

麒麟は、キりん、黄リンのため、黄色、即ちイエローにしたかったが、

なんかしっくりこないということで、イエローのイエを取ってヤスイエにしたというわけだ。


ヤスイエは、


「御意、ヒデト様にどこまでも付いていきます!」


と元気よく返事をした。


「では、早速リンとの特訓に励んでくれ!」


「御意」


「シロ!」


「はっ、お呼びでしょうか。」


「ミクやアキの特訓を見といてくれ。

少しやばそうになったら、遠慮なく魔法を行使してくれて構わん。」


「はっ」


「あ、ちょっと二人とも待ってて。

サマエルや、ミクとアキとリンにも聞いててほしい。

これから大事なことを話すから聞いててほしいんだ。」


「大事な事?」


「そうだリン。」


「俺が、ここで三人を鍛えているのには理由があるんだ。

それは、自分の身を守れるようになってほしいという理由のほかにもう一つある

実は、それは俺のこれからの目標と通じているんだ。」


「目標…。」


「そう、目標。

俺の目標、そして予定をある程度決めたから聞いてほしいんだが、

これから、合宿で三人を一流の冒険者・旅人にする。

その後、リンのお父さんに会いに行く。

そのあとで、俺は『自分の町』を作ろうと思ってる。あるいは、『自分の国』かな。

というのも、俺は、前からずっと、安心して人が住める場所を作りたかったんだ。

スタンピードで壊されるような町や国だったら、それは町や国なんかじゃないんだよ。

そして、生活水準も国によって違う。

貧乏なところは貧乏だし、結果的に奴隷になる人もいるんだ。

そういうことを、これからはなくしていきたいと考えてる。

だから、おれは少しでも人を救えるよう自分の国を作ろうと思ったんだ…。」


「ヒデト…。」

王族のリンが真剣に耳を傾ける。

実際にランドハート王国もまた、生活水準の差に悩まされている国の一つだ。

重労働は、奴隷に任せられ、貴族は主に働かない。

この別荘に来たのも、リンとしては、何かやりたいという気持ちが大きかったのだろう。


「でも、そのためには、場所が必要だ。

国を作るための場所がな…。

といってもほとんど現在は国を作れる場所というものがないんだ…。

そういうところにはすでに国が造られているからな…。

だから今、唯一手に入る場所というのは、魔物が住み着いている場所しかないんだよ。

その魔物が住み着いている場所を人間が住める場所に変える、

つまりは、そのモンスターたちを討伐しなければならない。

今、三人を合宿させているのは、そういう理由もあってなんだ。

特に、原初の森という場所は、広大だ。

だが、その森は出るモンスターが強すぎるせいで誰も近くに来ようとしない。

そういうわけで、その魔物の森をこれからは討伐目標にして、

その森を占拠して、その森を国に変えていこうと思っているんだ。

もちろん、神獣探しも並行してやっていこうと思ってるんだが…、どうかな…。」



「自分の国か…、

もうヒデトがすごすぎて、わからないことになってるけど、

でも、私、ヒデトの為なら頑張れるわ!

実際今回少ししかやってないけど、自分が急激に強くなってる気がするもん!

私もっと頑張る!そしたらヒデト、私のことほめてね!!

そして…、もっとエッチして!」


ミクが返事をする。


「ありがとうミク。お前のことをずっと褒め続けてやるぞ!

もちろんえっ、え??」


「ん、んん。」


一度、喉を鳴らす。


「私も、ヒデトさんに何があっても付いていきます。

私は、ヒデト様がどういう御方かを知っています。たとえ国を作ったりして環境がかわったとしてもヒデト様はヒデト様です!!

私は、ヒデト様にミクさんという御方がいるにもかかわらず無理を言ってお仕えしている身。そんな私にできるのは、ヒデトさんのために尽くすことです!!それにこんなにすごいステータスをもらっているのに、頑張らないなんて恥です。

頑張りまくります!!」


「ありがとうアキ。これからも尽くしてくれ、俺もアキに尽くされると嬉しいんだ。

これから先でモンスターに慣れてくれ!


「はい!」


「わ、私も頑張るわよ、ヒデト。

私だってヒデトの物なわけだし、ヒデトのために頑張るから…。

だから、その、私のことも見てね?」


「も、もちろんだよリン。しっかりヤスイエの言うことを聞くんだぞ?」


「わ、わかった。」


「よし!、そうと決まれば訓練再開だ!」


「おー!!」


「ハイです!」


「よし!」


「御意」


「はっ」


五者それぞれの返事の後、それぞれ三人、二組のペアは訓練を始めたのであった。




 が、別れて間もなくヒデトが動く。


「サマエル!」


「はっ、ヒデト様お呼びでしょうか。」


「察しているな?」


「もちろんでございます。現在、私が作動させている結界魔法に引っかかったものを確認しました。おそらく、ランドハート王国の聖騎士の一軍であると思われます。

その数約3000。

そのうちの一人は、三星ギルバートに並ぶステータスの持ち主と推定されます。」


「さすがだサマエル。だが、一つ足りなかったな。

三星に並ぶではなく、三星の一人が来られたようだ。」


「さ、三星本人ですか?」


「そうだ。ギルバートもそこそこ強いが、あいつは少々体調が悪かったらしい…。

今回の三星はフルパワーの状態だと覚悟した方がいいな…。

ステータスも完璧に高い状態で来ている。

サマエルには、しっかりと、別荘への案内並びに訓練のことを悟らせないように配慮しながらおもてなししてほしい…。」


「おもてなし…、ですか?」


「そうだ。

アイコンに黄色が混じっている。3000のうち、2300がそれだ。

三星のやつも黄色になっているから注意しろよ…。」


「はっ。了解いたしました。」


素早くサマエルが立ち去る。

果たしてこれからどうなるのか…。



投稿が遅れてしまい申し訳ありません。


新章突入です!

ヒデトとランドハート王国との関係はどうなっていくのか!?

乞うご期待。

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