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弟の行方

誤字脱字報告ありがとうございます

沢田美憂と侍従の子は連れて行かれた…芋づる式でヨジゲンポッケのひったくりの実行犯のメイドも捕まるだろうか…しかしなんだか沢田美憂の後ろにまだ黒幕がいそうな気がする…のは私が穿ちすぎなんだろうか。


「おーい、お見送りの時間だぞ」


本日カデちゃん一家が帰国する。計4日滞在されたので、子供達とも仲良くなれた。


この4日の間にレデュラートお兄様達と取り違えの疑いのある(元)皇子殿下の祖父母にあたる伯爵家へカデちゃんを伴って乗り込んだ。


開口一番、カデちゃんは言い切った。


「リディックルアン皇子殿下の本当の母方の祖父母の方で、間違いありません」


伯爵様はワナワナと震えて床に突っ伏した。いつかばれるんじゃないかと26年間、気が気じゃなかったらしい。長い間よく耐えたね


取り替えたのはどうやら祖父、被害者の父親らしい。娘があのような酷い目に合って、アイザックは御咎めなしでのうのうと王族として暮らしている。悔しくて悔しくて…娘が子供を産んだ後、本当はすぐ施設に連れて行くつもりだったらしいが、偶然にも特別室でクリッシュナ様が第二皇子をご出産されたばかりだった。


軽い気持ちで近くまで行ったそうだ。すると皇子殿下の泣き声が聞こえたそうだ。元気で、廊下の外までも魔力の波動を感じたと…何故、自分の娘もあの憎らしい男の子供も不幸なのに、同じ皇族なのにと…恨みが募ったそうだ。


「本当にどうかしていたのです。そのままちょっと皇子殿下の御顔を見ようと思いましたが、何故か護衛の方も御付きの方も誰もいませんでした。これは神の思し召しだと思いました。急いで中に入り赤子を取り替えました。そしてそのまま施設へ皇子殿下を連れて行きました」


ナッシュ様は厳しい顔で伯爵ご夫婦にこう言った。


「事件も事件だが…もし、私の弟が未だ無事で健勝ならこの件は不問にする。よいな、だが心積もりだけはしておくように」


その後、伯爵が皇子を預けた孤児院に向かったが足取りは途絶えてしまった。26年前だ…職員も変わっており、残っている資料もほとんどない。院長先生だけがなんとかご存じだった。


「確かに記録ではその日、男の子が預けられています。私の記憶のその子ならばガレッシュ君と名付けられて…とても元気な男の子だったと思います。そして彼が12才の時だったと思います、そう…12才です。冒険者になるんだと言って出て行ってからは、あまり帰って来ず、そのまま院を出たという扱いになっています」


冒険者か…本当になっているのだろうか。とりあえず、シュテイントハラルにある冒険者ギルドの本部に問い合わせてはみたが、登録者の数は数十億人規模らしく、一人を探すのは困難だ…との回答を頂いてしまった。


26才、男性、ガレッシュ…一応絞れるが、それでも実に何十万人といるらしい。ガレッシュと言う名は伝承の勇者の名前で、所謂あやかりたい名前の代表のようで、よく付けられる名だそうだ。日本で言う所の有名スポーツ選手や芸能人の名前と同じ扱いかもしれない。


「取り敢えず、ナジャガル支部のギルドから地味に聞いていくしかないだろうな」


うん、今は出来ることをするしかないね!


私達はデッケルハイン家の見送りの為に転移門の前に駆けつけた。カデちゃん夫婦、ザック君、リュー君、レオン君とユカリーナちゃん、子供達皆かわいいなぁ(カデちゃん含む)に手を振る。


「じゃあねーすぐユタカンテ商会に来てくれるのでしょう?」


「うん、明後日にお邪魔する予定なの~まずはえ~とルーイドリヒト国王陛下にご挨拶にお伺いしなくちゃね…国王陛下ってどんなお方?緊張しちゃうわっ」


と、私が聞くとカデちゃんは梅干し10個を口に入れたみたいな酸っぱい顔をしていた。


「たいしたことないですよーただのおじさんですからねー」


「なんか棒読みだけど?余計に不安になるよ」


「アオイが気負うことはない…気さくなお方だ」


ヴェルヘイム様がボソッとフォローをしてくれた。そ、そう?それならいいのだけど。


「ナッシュ師匠!カステカートにいらっしゃった時にまた稽古をつけて下さい!」


ほらこれ…なんだかザックヘイム君がやたらと師匠、師匠とナッシュ様をリスペクトしているようで、お姉さんとしてはあんな変態はリスペクトして欲しくないのだけど


「なぁにが師匠なの?私にはザック君のほうが全然すごそうだけど…」


私がそう言うとザック君が私に美しい顔予備軍フェイスをキッと向けてこう言った。


「何をおっしゃるのですっ!ナッシュ様は冒険者のすべての憧れトリプルスターの三剣士の一人ですよ!」


な、トリ…なんだって?私が怪訝な顔をするとカデちゃんが


「ええー!葵、知らないのぉ?すごーい有名人よぉ!」


と、黄色い歓声を上げた。トリなんとかが、そんなにすごいのか?


後でコロンド君に聞いた所によると、冒険者ギルドに登録している冒険者すべての頂点に君臨する3人のうちの1人がナッシュ様だとか。普通に強ければA~Sランクまでは順調に昇格出来る。現にルル君とジャックスさんはSクラスだそうだ。


しかしそこからが難しいらしい。昇格試験は幻といわれる薬草を見付けたり、成長するとドラゴンになると言われている幻のサラマンダーとかいう生き物の鱗を取って来るとか…聞くだけで恐ろしい。ドラゴンってあの?いるのそんなの、恐怖しかないわ


そうしてカデちゃん達は帰って行った。


ナッシュ様は仕事の合間を見つけては、冒険者ギルドで名簿のチェックをしている。内密にという事で第三部隊の隊員にも事情を打ち明けて、一緒に調べてもらっている。しかし今の所は該当者はいないようだ。


私はナッシュ様に切ない顔をされたけれど、身元不明の20代くらいの男性のご遺体が見付かっていないか調べている。いくらナッシュ様のご兄弟で魔力が膨大、しかも身体能力も高い可能性があるとはいえ、どこかで不慮の事故に合っている可能性もあるはずだ。嫌な事だが、逆をいえばここで見付からなければご存命の可能性が高いということだ…頑張ろう!


仕事の合間にガレッシュ様(皇子)捜しをして、あっという間にカステカートの訪問日になった。今日は朝一…というか早朝に皇宮に来ていた。いやなんで…このメンバーがいるの?


左からカッシュブランカ様、クリッシュナ様、マジュリアンナ様(巫女姫)すごい圧だ…お局トリオを異世界に来てまで見る日が来ようとは。


「あぁアオイ待ってましたよ!さあ皆、準備して頂戴!」


クリッシュナ様の号令の元、メイドに連行されるように湯殿に入れられる。揉み洗いをされて、数人がかりで体中を弄られお局様達の前に引き出された。お取調べの白洲の上のような気分である。あくまで気分で…


「いいわねーー!ねぇクリッシュナ様?」


「ホントだわ!ナッシュの髪色と同じドレスが良く似合う事!とりあえず謁見用はこれで完璧ですよね?お姉様」


「靴は差し色にされれば?」


お局様は三人で喋り倒して、私には一切発言を許してくれない。今、気が付いたが何故マジー様…巫女姫が皇宮に普通におられるの?外出は禁止されているのじゃなかったっけ?


細かい事にツッコんでいる暇は無かった。お付きのメイド達に引っ立てられるように…どうやら沙汰を待て!になったらしく、ナッシュ様の待つ応接室に連れて行かれた。


「っ!アオイッ…すごく似合って…」


「はいっそれ以上近づいてはダメよっ!着崩れるじゃない!体に触る時は腰を支える程度よっ」


カッシュブランカ様に扇子でグイーッと押されて、ナッシュ様はこれ以上は近付けない。渋々腕だけを伸ばして腰を支えてくれた。


「はい、これで完璧よっ!表敬訪問中にはメイドの指示通りに着てね。後『プラリューニ』の新作、『コラゲンドリンク』を3月分買って来て!飲むとお肌にハリがでるのですってっ」


クリッシュナ様のお言葉に頷きかけると、カッシュブランカ様とマジー様が悲鳴を上げた。はいはい、あなた達の分も買ってきますから…お局奉行からの一件落着判定を受けて、私達は応接室を出た。そして転移門の前に移動する。ナッシュ様とカッコいい護衛の男の子達4名とフロックス親子、女子メイド6名&more…大所帯だ。


ちょっとユタカンテ商会でヨジゲンポッケの云々の話をするつもりが、大事になってしまった。


そしてあっという間にカステカートに着いた、日差しが気持ちいい。こちらは少し暖かいようだ。おや、眩しい後光を放った女性に目が行った。ああ、間違いない麗しの王子様とカデちゃんのご身内だ!


「カステカートへようこそ、ナッシュルアン皇子殿下」


眩しい女性の横にこちらもなかなかに眩しい男性がお立ちになっている。ふむ、この方がルーイドリヒト国王陛下かな?お隣の女性が間違いなくルヴィオリーナ妃殿下だね!いや~キラキラしてるね!


「ルーイドリヒト国王陛下。戴冠式以降、ご無沙汰しております」


ナッシュ様が膝を折られたので私も横で真似る。


「あーよいよ。堅苦しいのは抜き抜き!あ、そちらの女性が異界からの迷い子かい?」


私はより深く腰を落とした。


「お初にお目にかかります。異界よりの迷い子と呼ばれております、アオイ=タカミヤと申します」


堅苦しいのは抜き…と言われていたので簡単にご挨拶した。ルーイドリヒト国王陛下は満足そうに頷くと


「ナジャガルはいいなぁ!異界の迷い子と言えば英知の塊というじゃないかっうちにもその頭脳を貸して欲しいよっ」


と…カカカと笑いながら私をチラチラと見た。


ふーーーん


なーんか押しの強い国王様だね、ちょいちょい黒っぽいモノ滲ませてるね。フフ…この元執行役員の目を舐めんなよっ~お前の腹黒なんてマルっとお見通しさっ!こんなキメ台詞どこかであったよね?ドラマ?アニメかしら?


横に並んで歩き出した腹黒(推定)国王陛下とナッシュ様の後を静々と付いて行く。するとスッとルヴィオリーナ妃殿下が近づいて来た。


「カデリーナから聞いておりますよ。同い年ですね、仲良くして下さいませ」


私は足を止めて妃殿下に淑女の礼をした。


「アオイ=タカミヤでございます。此方こそ末永くご寵愛を頂けるよ…」


「そういうのはおよしになって!カデリーナには普通に接していると聞いたわ、私にもそうして下さいな。あなたももうすぐ、妃という同じ立場でしょう?」


ルヴィオリーナ妃殿下の言葉に思わず笑みが零れる。そうですね~年が明けたらいよいよ~ですね。


「アオイの婚姻のお披露目式の招待の際に着るドレスを、今から準備しておりますのよ?最近の楽しみはコレですわね」


女性はこういうの楽しみよね~ぶっちゃけ結婚する当人より気合い入ってんじゃね?状態になる人もいるくらいだし、分かるわ~色々と異世界の結婚事情を面白おかしくお話ししながら、豪華な応接室にの前に辿り着くと…


アラ?応接室前にヴェルヘイム様がいるわね。あらら!ヴェルヘイム様の後ろにいるのザックヘイム君とリューヘイム君じゃない~あら正装ね、2人共カッコカワイイわよ!


「おはようございます、アオイ様。本日は義姉上がお迎えにあがる予定でしたが、急遽ユタカンテの商品の大量注文が来たとかで、生産工場の方に出かけておりまして…不束者ですがご案内をさせて頂きます」


そう言ってペコンと頭を下げた7才児ザック君の可愛いことっ!リュー君も一緒に「頂きますっ!」と、頭を下げている。ルヴィオリーナ様が膝をついてザック君達と目線を合わせる。


「まあ、素晴らしいわね。未来の騎士様達にエスコートしてもらえるなんて、アオイが羨ましいわ」


ザック君とリュー君は天使も逃げ出すほどの美貌を綻ばせて、ルヴィオリーナ様に微笑んだ。間近で見なくて良かった…目つぶし攻撃を受けるところだった。


そして私達も応接室に入ると、そこで私はまた新たな目つぶし攻撃を受けた。


「やあ、ナッシュルアン殿下お久しぶり~」


「ダヴルッティ閣下!」


ナッシュ様が嬉しそうにキラキラしたお兄様に近づいて行く。あの方が憧れのダヴルッティ様ね!確かに憧れるほどキラキラしい方だわ…あら、よく見ると国王陛下に良く似ている、従兄弟とかかしら?


しばらくお兄様達は色々とお喋りをされるらしく私達とは昼食までは別行動になった。ザック君とリュー君はこちらに付いて来た、何故なら…


「ザック!早く相手をしてくれ!」


ここ最近、眩しい2号から剣のお相手をするようにせがまれているらしい。


眩しい2号こと、彼はリヴァイスラント王子殿下…未来の王太子様だ。御年12才で初々しい男前だ。モヤシ…いや緑豆モヤシくらいか、何が違うのだ!と言われそうだがちょっとひ弱っぽい。あくまでちょっとだ。しかし5才下のザック君にすら負けそうな気がするのは私だけだろうか…そして私達が見守る中、木刀で打ち合いを始めた。


こりゃ完全にザック君は手を抜いてるね。だってうちでナッシュ様と打ち合っていた時、これの3倍くらいは動き速かったよ?横でお菓子をモリモリ食べてる、6才下のリュー君にすら勝てないんじゃない?緑豆はこれでもなんとかついて行っているくらいだ。こりゃ討伐とかやばくないか?イヤそもそも王子殿下が率先して討伐に行くのはうちくらいか


打ち合いを終え、戻って来たザック君にコッソリと


「私達がこっちに居る間はナッシュ様を引っ張りまわしていいからね!」


と言うとザック君は悪戯っぽく微笑んだ後こう言った。


「義姉上からお伺いしたのですがアオイ様、体術も会得されて素晴らしいとか…是非とも僕に教えてくれませんか?」


もー大人を持ち上げるのが上手いんだからぁ~愛いやつめっ!


私は早速、合気道の技を教えた。ザック君とリュー君は大層喜んでくれた。何故か緑豆も食いついたので一緒に指導した。3人とも筋がいい。


「もっと強くなるから頑張れよ!」


と言うと何故かルヴィオリーナ様が感涙しておられた。どうしたの?緑豆の軟弱さが気になっていたのかな?


その後は私の婚姻式用のドレスの試作品のお話やら、異世界の話…特にチビッ子達は乗り物の話に食いついていた。どこの世界も子供は乗り物好きだねぇ~


昼食後、ナッシュ様とザック君とリュー君と私、そして護衛の4人とフロックスさんとメイドさん2人でユタカンテ商会へと足を向けた。


カステカートの首都、アンカレドはすごく活気がある。可愛いお店も多い。これは街づくりの参考になるなぁ~ああ、デジカメ欲しい~写真撮りたい…この路地と大通りの配置バランスいいね!是非、道路整備の参考にさせて欲しい。


「街並みデジカメで写真撮りたいなぁ」


「あ、先ほどおっしゃっていた、景色を一瞬で紙に焼き付ける技術ですね!」


ザック君がすぐに反応する。男の子は車と機械が本当に好きよね。また甥っ子思い出しちゃった…ぐすん。


「でも、すぐにドラ…じゃなかった、カデちゃんが商品化してくれるわよ!そろそろエアコンとかも作りそうだし?」


ザック君とリュー君がびっくりして私を仰ぎ見た。どうした?リュー君が笑顔を向けてきた。


「今、作っている商品が『エアコン』って言うよ。それ?」


「それね!」


思わずリュー君とザック君と見つめ合ってニヤニヤする。するとナッシュ様が大人げなく乱入してきた。


「なんだよぉ~3人急に仲良くなっちゃってさー」


おぉ~い、おっさん?あんた6才と7才の子に嫉妬してどうするんだよ。あ、そうだ!


「ナッシュ様、お預けしていた巾着持って来て頂いてますよね?」


「ん?あの重たい巾着か…何が入っているんだ?」


「私の全財産ですよ!」


すると、ナッシュ様とザック君とリュー君、フロックスさん…はたまたメイドの女の子までポカンとした顔で私を見る。な、何?


「アオイ、お前全財産…つまり給与を現金のまま持ち歩いて来たのか?不用心だなぁ…」


なんだか、ナッシュ様に言われてカチンときたよ?なんだよっ現金持ち歩いたらいけないのかい?


「この間ひったくりにあったばかりじゃないか…」


そ、そうだった…いくらナッシュ様の腰にあるポッケだからとはいえ、いつ何時取られるか分からないではないか。初めての海外旅行で色々お買い物をしたかったので、勢いで貯めてた全財産持って来てしまったが…マズかったか。


「というか、いつも現金を持ち歩かなくても預けていればいいのでは?」


フロックスさんのお言葉に今度は私がポカンとした。預ける?どこに、ああ~銀行かっ!しまったそうだね!


「ギンコウね…アオイの説明する民間の託金所はないな。公所に一か所、ここは余程でなければ預けない。まあ、主に貴族相手の託金所だな。普通は冒険者ギルドに預けるかな?全世界にあるし…基本出し入れ自由だ」


わあ、それいいね!詳しく聞くとギルドカードを銅貨一枚(日本円で約1000円)で12才から作れるらしい。更新料は三ヵ月に一度、木貨5枚(日本円で約500円)払うらしい。ちなみに依頼を受けていれば更新料はかからない。


ちょっと待って?依頼って…例のさらまんだ?だか、ドラゴンの鱗だったかを取って来るとかあるんじゃなかった?どう考えても私には無理だわ。仕方ない…管理手数料だと思って三ヵ月に一回約500円を払っておこう。会員制のお買い物カードだと思えば気にならないね。と言う訳で、進路を冒険者ギルドに変更した。地下鉄やバイク…また乗り物トークをザック君と語りながらギルドに着いた。


「ここね!おっきいわね~」


ザック君とリュー君にこういう扉ね~異世界では自動でね~とか話していて、ギルドから出て来た男性にぶつかりそうになった。


「ご、ごめんなさいっ」


「いえ、こちらこそ」


ん?当たりそうになったのは仕方ないけれど、ぶつかりそうになった男性が腰を支えて下さる手が…サワサワ動いていない?ちょっと…と思い、手を掴もうとしたがヒラリとかわされた。この人…!少し間合いをとった。


すると…


「あれ?ギリデさん、元気~」


ナッシュ様は男性…渋い系のおじ様にそう言って手を上げた。あら、この人と知り合いなの?しかし油断していたら、またギリデさんが私の腰を触り始めた!


はっ…!分かったわ!とうとう見つけたわっこの人がナッシュ様の変態のお師匠様なのね!



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