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第48首 生の思い出
あらざらん このよのほかの おもいでに いまひとたびの あうこともがな
わたしは死ぬでしょう。
もう長くはありません。
あの世への思い出に、もう一度だけ、あなたにお会いすることができたらいいのに。
【ちょこっと古語解説】
○あらざらん……「あら」は「あり」で、「生きている」の意。「ざら」は「ず」で、「~ない」という意味。「ん」は、推量で「~だろう」を表す。全体で、「生きていないだろう」くらいの訳。
○今ひとたび……もう一度。
○逢う……古語では、ただ会うだけではなく、夜を共にすることまで含む。
○もがな……「~であればなあ」という願望。
あらざらんこの世のほかの思い出に今ひとたびの逢うこともがな




