46/297
第46首 一人寝の夜
なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる
あなたが来てくれない。
そのことを何度も嘆いて、一人で寝なければいけない夜。
その夜が明けるのがどんなに長いものであるか、あなたに分かるでしょうか。
いいえ、絶対に分からないに違いありません。
【ちょこっと古語解説】
○つつ……ここでは、「何度も~する」という反復の意。「~しながら」ではない。
○いかに……「どのくらい」の意。
○かは……反語を表す語。反語とは、「~だろうか、いや~ではない」という、疑問の形を借りた否定のこと。
嘆きつつひとり寝る夜の明くる間はいかに久しきものとかは知る




