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第44首 告げる想い
かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもいを
きみのことがこんなに好きなんだ。
せめてそれだけでも伝えたいけれど、伝えることはできない。
きみは知らないだろう。
さしも草がじりじりと燃えているように、ぼくの心もまた、きみを想って燃えていることを。
【ちょこっと古語解説】
○かくとだに……「かく」は、「このように」の意。「だに」は、「せめて~だけでも」という意味。全体で、「このようであるということだけでも」くらいの訳。
○さしも草……よもぎの異名で、灸に用いるもぐさの材料となる。
○さしも知らじな……「さ」は、「そのように」の意。「し」「も」は強調の語で、「さ」を強めている。「じ」は、「~ないだろう」という意味。「な」は、詠嘆の語。全体で、「そのようであるとは知らないだろう」くらいの訳。
かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思いを




