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ワカコイ ~恋の和歌~  作者: coach
色色の歌
30/297

第30首 連れ出そう

なにしおわば おうさかやまの さねかずら ひとにしられで くるよしもがな

( 三条右大臣)

 さ寝なんていう色っぽい名を持つならさあ、さねかずらくん。

 きみのつるで、あの人をするするとたぐりよせたい。

 ひっそりと、誰にも知られず会うために。


【ちょこっと古語解説】

○名にしお()ば……「名にお()」は、「その名を持つ」という意味で、「ば」は「~なら」の意を持つので、「名にしお()ば」で「その名を持つならば」くらいの訳。

逢坂山(おうさかやま)……京都府と滋賀県の国境にある山。「逢()」という語を中に含み、逢ふ、すなわち一夜を共に過ごす、ことを連想させる。

○さねかづら……モクレン科のつる草。茎を煮て整髪料を作っていたため、美男葛(ビナンカズラ)の別名を持つ。「さね」という語を中に含み、さ寝、すなわち共寝、を連想させる。

○人……ここでは、「他人」の意。

○で……「~ないで」の意。

○くる……二つの意味を持つ。一つは「来る」で、もう一つは「()る」だ。繰るとは、たぐりよせる、という意味。

○よし……方法、手段の意。

○もがな……「~であればなあ」という願望の意。

名にしおはば逢坂山のさねかづら人にしられでくるよしもがな

(後撰和歌集/恋3-701)

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