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ワカコイ ~恋の和歌~  作者: coach
万葉の歌
206/297

第205首 宝石の君を

あさにけに みまくほりする そのたまを いかにせばかも てゆかれずあらん

(大伴宿禰家持)

 毎朝毎日ずっと見ていたい。

 宝石のように美しい君を。

 もしも宝石ならこの手から離さないことは簡単だ。

 でも君はどうしたら手元に置いておけるのかな。


【ちょこっと古語解説】

()……日々。

○まく……「~しようとすること」の意。

(たま)……宝石。ちなみに、「玉のような赤ちゃん」とは、「ボールのようにコロコロとした赤ちゃん」という意味ではなく、「宝石のように美しい赤ちゃん」という意味である。

○いかにせばかも……どのようにすればいいのだろうなあ。

○ゆ……「~から」の意。

○む……推量を表す助動詞。「~だろう」くらいの訳。

朝に日に見まく欲りするその玉をいかにせばかも手ゆ離れずあらむ(万葉集3-403)

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