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ワカコイ ~恋の和歌~  作者: coach
色色の歌
167/297

第166首 結ばれぬ夢

おもいつつ いかにねしよを かぎりにて またもむすばぬ ゆめじなるらん

 あの人のことを思いながら寝ると、あの人の夢を見た。

 でも、それはそのとき限りのこと。

 あのとき、どんな風にして寝たのだろう。

 思い出さないと、今夜も夢で会えないんだ。


【ちょこっと古語解説】

○いかに……どのように、の意。

○し……元の形は「き」で、過去を表す助動詞。

○むすば……元の形は「むすぶ」で、ここでは、夢を見る、こと。

○ぬ……元の形は「ず」で、打消(うちけし)を表す助動詞。

(ゆめ)()……夢の中で行き通う道。夢の中、のこと。

○ら()……推量を表す助動詞で、「~だろう」くらいの訳。

思ひつついかに寝し夜を限りにてまたもむすばぬ夢路なるらむ(新拾遺和歌集)

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