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ワカコイ ~恋の和歌~  作者: coach
色色の歌
101/297

第100首 最後の月光

しのぶべき これやかぎりの つきならん さだめなきよの そでのわかれは


 夜明け方まで残る月が、二人を照らしている。

 これまで忍ぶ恋を続けて来たぼくたちが、最後に見る月かもしれない。

 袖を離して別れる時、ついそんなことを考えてしまうんだ。

 さだまらないぼくたちの恋以上に、この世自体に定めがないのだから。


【ちょこっと古語解説】

○しのぶ……「耐え忍ぶ」の意。

○や……疑問を表す助詞。「~か」の意を添える。

○かぎり……「最後」の意。

○ならむ……断定の助動詞「なり」+推量の助動詞「む」で、「~だろう」の意。

○さだめなき……元の形は「さだめなし」で、「移り変わりやすい、無常である」の意。

○袖の別れ……袖を重ね合わせて寝具として一晩一緒に過ごした男女が、翌朝、それぞれの服を着て別れること。

しのぶべきこれやかぎりの月ならむさだめなき世の袖の別れは(続古今和歌集)


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