7話
7話
ローズペタルが冒険者になって半年後
Gemini.48には国家が多数存在する。
その中でも7つの大国が世界を動かしていた。
オレンジペコ:主人公の居る国温暖自然豊か:首都マイセン
フラワリー:近隣の大国1温暖自然豊か:首都エインズレイ
ファニングス:近隣の大国2温暖:首都カンペール
ダスト:近隣の大国3砂漠オアシス:首都カールスバード
スーチョン:遠隔の大国1:首都ヘレンド
ティッピー:遠隔の大国2寒冷:首都キャッスルトン
HMB:島国の大国:首都ナルミ
100年に及ぶ平和が幕を下ろそうとしていた。
ファニングスが周辺の小国へ宣戦布告をしたのだ。
ローズペタルが冒険者になった半年後である。
ファニングスが宣戦布告をしたことにより、周辺各国に緊張が走ったのだった。
オレンジペコは7大国として平和を破ったファニングスに対し非難声明を出し牽制しつつ対応について考えていた。
いや秘密裏に周辺国への軍事支援を考えていたのだった。
その他の国は、近隣国であるダストも非難声明を出していたが、表立って動こうとはしなかった。
遠隔国は保留と言った感じだった。
宣戦布告と同時に軍が国境を越え電撃作戦を行ない、ファニングスと隣接する小国の一つは翌日には都市を一つ落とされ、首都を包囲するまでに至っていた。
ここまで布告から3日間の出来事である。
かの有名な冒険者「宜紅」を雇っており、包囲後に降伏勧告をしていた。
そして、その勧告を拒否した翌日に、首都の一部のエリアに住む生物が全て死に絶えたのである。
宜紅の持つ気圧変動スキルである。
広範囲に超低気圧を発生させ、そこに居る生きとし生けるもの全てが、体から血を噴出して死んだのだ。
その結果を持って、小国は降伏勧告を受け入れたのであった。
ここまで一週間たらずである。
ファニングスはローズペタルが住むオレンジペコと隣接どころか、ローゼンタールが最前線の大都市となったのだ。
ローズペタルは戦火に巻き込まれて・・・いかなかったのである。
何故か?
原因は一年前に遡ることになるが、まだ触れない。
オレンジペコは何処でどう手に入れたのか、開発したのか、ロングレンジの攻撃手段を持っていたのだ。
何かと言うと「音速ミサイル」と「レールガン」と言う兵器だ。
機械文明へ進んでいないはずのこの惑星においてはまずあり得ない。
ファニングスがローズペタルへ宣戦布告をし、ファニングスが国境を越え、隣接する小国を通過し側面からの2点攻撃をしかけたが、国境を越えたファニングス軍に対し即時に反撃した。
ファニングス軍は国境を越えた直後に攻撃を受け壊滅。
壊滅後、間髪入れずにファニングスと小国へ反撃したのだ。
小国は陥落し、戦火はファニングス国内でのこととなったのだ。
・・・
ローズペタルが冒険者になる前、5年ほど時を遡る。
-惑星Gemini-
連邦学会中枢の極秘会議
学者A
「我々Geminiと丁度反対側、恒星の向こうに同様の惑星がある事が観測されました。
プロキシマと同等の周期で、水もあり、生命がある可能性が非常に高いと想定されます。
スパイ衛星の準備は完了しておりますが、如何致しましょうか。」
学者B
「まずはプランを考えなければ。
この1時間で決定し、動き出そうではないか。
我々ならば不可能ではない。」
連邦議会員A
「あちらの惑星・・・なんと呼ぼうか。
まぁ、まずは、だ。
生物が居るか居ないかを確認しよう。」
学者A
「名称はおいおい決めるとして、一旦双子惑星として[Gemini.48]としましょう。
で、現在の我々の問題・・・食料と資源の問題を解決するための惑星となるかを調査しましょうか。
外観からでも資源がある事がわかるので、到達3ヶ月、観測2ヶ月で調査で。」
学者B
「それでいい。
その間にプランを策定1ヶ月で立てよう。
プランA、コンタクト対象が居た場合。
プランB、コンタクト対象が居なかった場合。
如何かな?連邦議員殿?」
連邦議会員B
「プランBは何とでもなる。
プランAの場合の方針を取りまとめる。
まずは、文明度のランク付けから危険度をつける。
危険度に応じたコンタクト方法を策定する。
言語など文化的な問題もあるので、そちらの対策も立てる。」
???
「ある程度まとまりましたら、コストとリスクを出してください。
それに合わせた準備をしたいと思います。
可能であれば、半年後には動きたいと考えています。」