プロローグ
初投稿ですので温かい目で見て頂けると嬉しいです。
なるべくペースは落とさず、投稿を続けていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
うす暗くてどことなく不気味な地下室に一人の10歳にも満たない白髪赤目の少年がいた。
コツコツと足音が聞こえたと思うと地下室の扉が乱暴に開かれる。
「おい!化け物!何してる早く来いよ」
入ってくるなりそう言ったのは少年の5つ上の兄、ルーカスだった。
「…はい」
少年は素直について行く。
階段を上り物置のようなところに出ると、そのまま外に連れ出され、少し開けた場所に出た。
「よし、今から俺様が特訓してやるよ。ありがたく思えよな!」
「…はい」
「ガンッ!!」
少年はいきなり殴られ吹っ飛ぶ。
「てめぇなんだよその返事は、なめてんのか?」
「…すみません」
「チィッ!相変わらずむかつく野郎だな、まあいいやとりあえず早くそこに立て!」
少年は言われたとうり立ち上がりる。
「今日は新しい技を覚えたからお前に見せてやるよ」
ルーカスはそういうとニヤリと笑みを浮かべ叫んだ。
「ファイヤーランス!!」
少年に向かって炎の槍が凄い勢いで向かってくる。
「ぐはっ」
炎の槍は少年の右半身を焼き、右腕に至ってはひじから下が無くなっているが次の瞬間、無くなったはずのひじから下が生え、焼けた右半身も元に戻るではないか。
「相変わらず気持ち悪い、本当にお前はただの化け物だな。で、どうだった?俺の新しい技、ファイヤーランスは」
「…」
少年は無言でうずくまっている。
「立てもしないか、まあ当たり前だな、なんたってグロキシニア魔法学園でもトップレベルのこの俺の新技をくらっったんだ、お前じゃお目にかかれるような魔法じゃないんだからありがたく思えよ」
そういうとルーカスは本邸の方にもどっていった。
「はぁ」
大きなため息を吐きながら少年は立ち上がる。
そして物置の方に戻ろうと歩いていると、
「エディ!?」
少年はハッとして振り返るとそこには美しいブロンドの髪を腰まで伸ばし、豊満な胸とキュッと引き締まった腰そしてなにより優しく、それでいて綺麗に整った顔立ちの美しい女性が心配そうな表情で近づいてきた。
「かあさん…」
その女性は少年の母親、リーリアだった。
少年は気まずそうに顔をそらしたが、母親はお構いなしに近づき、少年を抱きしめた。
「またルーカスにひどいことされたの?」
リリーアは悲しそうに少年エディに聞いた。
「大丈夫だよ母さん、僕が傷ついてもすぐ治っちゃうの知ってるでしょ?だから心配しないで」
「だからって痛みがないわけじゃないでしょ!お母さんからルーカスには言っておくわ、でもこうしてエディが傷ついてしまうのは私のせいでもあるわ…本当にごめんね」
「母さんのせいじゃないよ、だからどうか自分を責めないで」
エディは母にそう伝えると自分の部屋、否地下室に戻っていた。