からくり屋敷編 part2
左右の壁から突き出る槍のトラップを交わして少し進むと
背後から絶叫が聞こえてきた。
後ろを振り向いてみると私の後に入ってきた10代の若者が槍にで串刺しになっていた。
どこから現れたのかわからないがすぐに係員らしき黒服黒眼鏡の男が数人現れて
死体を跡形もなく片付け何事もなかったように帰って行った。
血の染みなどもひとつ残らず無くなっていた。
アトラクションのくせになんて恐ろしいところだと再認識し
気を引き締めて先に進むことにした。
左右から突き出る槍のトラップを交わすと今度は上下から突き出る槍のトラップがあったが
これも難なく交わすと通路の端につき、そこを右折して進んだ。
すると少し大きめな広場にでた。
そこには見渡す限りの陳列棚が並び、服や帽子、そして本や電化製品などが
所狭しと積まれている。
そしてその陳列棚にあるものを片っ端から引っぺがして何十人もの人が
何かを探しているようだった。
そのとき前回挑戦したときのことをボンヤリとだが思い出した。
この陳列棚のどこかに眠る何かを探さなければ次の階にいけないのだ。
しかしその何かが思い出せなかったがとりあえず私も周りのみんなの真似をして
服や帽子がおいてある棚から探し始めた。
どういう原理かわからないが一度棚のものをひっちらかしても、
いつのまにかそれは自然に綺麗に陳列しなおされている。
前回の夢の中では、その何かを簡単に探し出しで上の階にいけたはずだが
今回はまったく見つかる気配がない。
高さ1メートル50センチ、幅10メートルくらいの棚を既に3つほど探したが見つからない。
ほんとにその何かはあるのだろうか?周りのみんなも見つけている様子はない。
時間だけがどんどん過ぎて苛立ちが沸き起こる。
これは入場料の元を取らなければと、気に入った服などをカバンの中にくすねておいた。
くすねては駄目というルールはないので泥棒にはならないだろう。
どれだけ探しても見つからず、もう妻との待ち合わせ時間が迫っており
もうここを出なければと思ったらいつの間にか建物の外に出ていた。
しかもいつのまにか片手にはホットドッグをもっており、ケチャップで
「ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」と書かれている。
これは参加費なのか?食べるとおいしかったが冷たかった。
ちなみにカバンにくすねたはずの服などは全て消えていた。
次回こそはからくり屋敷最上階を目指すぞぉ